【Tear’s Letter】平成30年間の性暴力に関する出来事を振り返る｜【しあわせなみだ】Tear's Letter バックナンバー

【Tear’s Letter】平成30年間の性暴力に関する出来事を振り返る

2018年12月09日

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★　Tear’s Letter
★　平成30年間の性暴力に関する出来事を振り返る　　　
★　2018年12月9日　No.394
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こんにちは！しあわせなみだです。

しあわせなみだが参加する、刑法性犯罪改正市民プロジェクトが
開催したイベントが、複数のメディアに掲載されました。

↓yahoo！ニュース『「被害を訴えてもカウントされない実態の
調査を」性犯罪刑法の改正から1年半、現場の実感は？』
http://bit.ly/2RIFWBR
↓12/7発売『週刊金曜日』（PDFファイルです）
http://bit.ly/2B1a4RN
※12/12開催『障がい児者への性暴力が認識される社会へ　
映画「くちづけ」上映会＆トークセッション』も紹介されました
参加をお待ちしています！
http://shiawasenamida.org/170838

それでは今週の「Tear’s Letter」をお届けします！

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┃【Tear’s Letter No.394 Topics】
┃★１．平成30年間の性暴力に関する出来事を振り返る　　　
┃★２．ウェブサイト更新情報
┃★３．編集後記
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★１．平成30年間の性暴力に関する出来事を振り返る
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ユーキャン新語・流行語大賞2018授賞語に、性暴力の経験を告白
する「#MeToo」が選ばれました。
↓授賞語の詳細はこちらをご覧ください
https://www.jiyu.co.jp/singo/

ちなみに30年前、平成最初の金賞は「セクハラ（セクシュアル・
ハラスメント）」でした。職場での性的嫌がらせに「セクハラ」と
いう名前がついて、世間に認識されてから、経験を告白できるように
なるまでには、30年の年月が必要だった、ということでもあります。
そこで今回のメールニュースでは、平成30年間（1989年～2018年）
の性暴力に関する出来事を、振り返ってみました。

☆1989年：セクハラ
職場における上司からの性的嫌がらせに対する裁判が起こり、
裁判所は当時の上司と会社側に、賠償を命じました。これが、
セクハラという、職場内での性暴力が広く知られるきっかけとなり、
同年の新語・流行語大賞金賞に選ばれました。
また、この前年の1988年秋、地下鉄内でのちかんを注意した女性が
レイプされる事件が起きたことを機に、全国各地で女性専用車両の
導入が進められました。

☆1995年：日米地位協定の元での性犯罪裁判
沖縄でアメリカ軍兵士による性犯罪事件が起こりました。しかし、
日米地位協定に基づき、日本の検察は逮捕状を出したり、取り調べ
を行うことができませんでした。その後日本とアメリカで協議が
行われ、日米地位協定は、改正はされなかったものの、運用の
見直しが行われ、加害者は実刑判決を受けました。

☆1996年：優生保護法廃止
優生上の見地から、不良な子孫の出生を防止することを目的に、
障害をもつ人に、中絶や不妊手術をさせることを可能とした
法律が、1948年から施行されていました。この年、母体保護法に
見直され、この条文は削除されました。2018年、本法により
強制不妊を施術された知的障害者らが、国会賠償請求を
起こしました。

☆1997年：男女雇用機会均等法改正
事業主に対し、セクハラ防止措置を義務化しました。

☆1999年：児童ポルノ・児童買春防止法
日本人によるアジアでの子どもの買春や、子どもポルノの多くが
日本製であることが、国際会議で指摘されました。当時日本では
「援助交際」という名で、「性を売る子どもに責任がある」という
風土が蔓延していました。そこで、子どもが出演するポルノの製造
販売や、子どもの性的売買を禁止する法律が、施行されました。
2014年には、子どもポルノの所持を禁じる改正法が成立しました。

☆2000年：ストーカー規制法
1999年、元交際相手を中心としたグループによる、殺人事件が
発生しました。加害者は、交際を断られたことに腹を立て、
無言電話や自宅近辺の徘徊、被害者を誹謗中傷するビラを配布
する等の嫌がらせを、執拗に繰り返していました。この事件が
きっかけとなり、「ストーカー規制法」が成立しました。

☆2004年：配偶者暴力防止法
配偶者間の暴力（DV/ドメスティック・バイオレンス）を防止
することを目的として制定されました。本法では、性暴力は
「身体に対する暴力」の中に位置づけられ、用語としては
記載されていません。一方日本の刑法性犯罪でも、「夫婦間
レイプ」は個別に規定されておらず、課題となっています。

☆2010年：性暴力救援センター・大阪SACHICO開設
性暴力に遭った方に必要な支援を、1か所でまとめて
届ける「性暴力被害者ワンストップ支援センター」。
最初の開設は2010年でした。

☆2012年：障害者虐待防止法
障害者への虐待の一形態として「性的虐待」が定められました。
なお「児童虐待防止法」は2000年に、「高齢者虐待防止法」は
2005年に施行され、それぞれに「性的虐待」が規定されて
います。

☆2014年：リベンジポルノ法
2013年、元交際相手による殺人事件が発生しました。加害者は、
被害者と交際中に撮影した性的な画像や動画を、インターネットに
掲載していました。この事件がきっかけとなり、プライベートで
撮影された画像を、本人の同意なく不特定多数に公開することを
禁じた「私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する
法律」、通称「リベンジポルノ法」が成立しました。

☆2017年：刑法性犯罪改正
制定から110年、抜本的な改正が行われていなかった刑法性犯罪。
2014年、松島みどりさんが法務大臣就任会見で、重罰化に触れた
ことから、多くの市民団体や性暴力経験者が声を届け、強姦罪の
要件変更、監護者性交等罪の創設、非親告罪化等が実現しました。

☆2018年：#MeToo
2006年、若年黒人女性を支援する市民活動家、タラナ・バーグさんが、
性暴力被害者支援のスローガンとして掲げた「Me Too」。2017年秋、
ハリウッド女優アリッサ・ミラノさんが、映画プロデューサーによる
性被害に対し「#MeTooで告発しよう」と呼びかけたことをきっかけに、
世界中に広がりました。

この30年で大きく前進したこともありました。
一方で、30年間まったく変わっていないこともあります。
2019年、新しい時代を迎えます。性暴力撲滅においても
大きな前進があるよう、ともに歩んでいきましょう。

★２．ウェブサイト更新情報
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☆【イベント情報】に［1/10-11:東京］「第9回性教育研究会学術大会
～児童福祉施設における性暴力・性支配・性虐待～」を掲載しました
http://shiawasenamida.org/170928

★３．編集後記
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ゲノム編集で双子の赤ちゃんを誕生させたニュースが、
世界中で議論を巻き起こしています。公表した研究者は、
HIVへの罹患を防ぐことが目的であったと主張しています。
遺伝子操作がどこまで許されるのか。医療技術の開発が、
優性思想を強化するものではなく、人の心や私たちの社会を
豊かにするために使われることを、願いたいですね。

☆最後までお読みいただきありがとうございました。

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