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★　Tear’s Letter
★　相談の現場から見えてきたこと～吉田薫のSmile Tear～
★　2020年6月28日　No.455
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こんにちは！NPO法人しあわせなみだです。

新型コロナウイルスへの感染予防を目的として、電話・オンライン
による診療に関する新たな指針が定まり、運用が開始されました。

↓詳細は、厚生労働省「新型コロナウイルス感染症の感染拡大を
踏まえたオンライン診療について」をご覧ください
https://bit.ly/3dygiK9

実はオンライン診療については、2019年から議論が進められており、
5月には、避妊や生理痛軽減等の効果がある低用量ピルや、性交後
妊娠を防止する効果がある緊急避妊薬のオンライン処方が、国内で
一部許可されています。

↓厚生労働省「オンライン診療の適切な実施に関する指針の見直し
に関する検討会」はこちらです
https://bit.ly/2BcQ5Uk

安全安心な診療体制により、医療が人々にもっと身近になることが、
自らの心身の健康、そして生・性を大事に思えることにも、
つながるのではないでしょうか。

それでは今週の「Tear’s Letter」をお届けします！


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┃【Tear’s Letter No.455 Topics】
┃★１．相談の現場から見えてきたこと～吉田薫のSmile Tear～　　
┃★２．編集後記
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★１．相談の現場から見えてきたこと～吉田薫のSmile Tear～
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しあわせなみだ社員の吉田です。皆さまお元気でお過ごしで
しょうか。今月のテーマは「相談の現場から見えてきたこと」です。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
新型コロナウィルス拡大の影響で家の中で過ごす時間が増え、
家庭内で起こる児童虐待やＤＶの深刻化が懸念されています。

緊急事態宣言の間、職場は大部分の事業を閉鎖しましたが、面接を
含む相談事業だけは継続しました。面接相談の場合、マスク着用は
もちろん、手指の消毒と検温。相談室は椅子を極力離し、換気の
ため窓は全開、アクリル版を設置。都内の他の自治体を聞く限りは、
おおかたは相談事業を閉鎖せず続けたようです。大きな会議室を
相談用に変更、相談員がフェイスシード着用など、工夫は
さまざまなようです。

相談者と相談員の間にアクリル版を置き、双方マスクを付けての
やり取りは、正直まだなじめません。まるで相談者がTVの
向こう側にいるような。遠くに感じます。お互いにマスクを付けた
顔しか知らない場合も。何度か面接した相談者が帰り際にふと
マスクを外した瞬間、豊かな表情が垣間見て取れて、思っていた
人物像が少し変わったこともありました。マスク同士のままだと、
何か大事なものを見逃していたかもしれないと気を引き締めました。

相談の中からもコロナの反映を感じます。『コロナが怖い。命が
第一だから、今は何もしない』と休む人、『コロナを気にして
いたら何も出来ない。今が動くチャンス』と歩き始める人、
『自粛の間に考えが変わった。違う方向に向かいたい』と方向転換
に舵を操る人。人それぞれ。今の状況は未知の出来事ですので、
いったい何が正しいのか、誰の意見が有効なのかはわかりません。
その選択に綻びはないか確認は重ねつつ、最終的に自分が決める
しかないと感じます。自分の軸をいかに持つかが、ポストコロナの
生き方なのだと気づきました。

今、自分が支援者として言い聞かせているのは、シンプルですが、
感染を避けること。これが日々の生活の判断基準になりました。
私が感染したら、相談時間を共有した相談者は濃厚接触と判断
されるかもしれません。ＤＶ被害者や暴力被害者の多くは、相談
していることを家族や職場に話しません。濃厚接触の可能性と
なれば、家族や生活圏に近い人に説明せざるを得ず、感染とは別に
多大な影響をもたらしてしまいます。

『困ったことがあったら、お気軽に相談を』。よく聞くフレーズ
です。しかし相談していること自体に多くのリスクを伴うのが暴力
被害者であると、改めて気づきました。

それでも、否、そのためにも、相談窓口は必要です。第二波が来て
さらに厳しい自粛が求められた時に、相談事業をどう確保するのか。
これまでも、大規模災害などで相談が出来なくなったら
どうするのかの議論はありました。先送りしていたツケが、今、
突きつけられています。自分の生き方、身近にある昔からの課題を
見つめ直すのが、ウィズコロナ時代のサブテーマかもしれません。


★２．編集後記
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性暴力により妊娠し、中絶手術を希望しても、医療機関が、本来
必要のない「加害者の同意」を求めるケースが相次いでいると
して、弁護士で作る団体が日本医師会に、適切な対応と実態調査を
求める要望書を提出しました。

↓詳細は6/26付NHK「“性的暴行の妊娠中絶 加害者の同意不要”
医師に徹底を要望」をご覧ください
https://bit.ly/31pI0q7

性暴力の加害者が見知らぬ人で、連絡が取れない場合はもちろん、
顔見知りであっても、暴力を振るわれた相手に連絡を取ることが、
どれだけ恐怖であるかは、想像に難くありません。性暴力の場合、
本人の同意があれば、手術が可能であることは、「母体保護法」に
定められています。「予期せぬ出産」という、さらなる暴力が
加わることがないよう、適切な法運用を求めます。

☆最後までお読みいただきありがとうございました。


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