NPO法人しあわせなみだのメールニュースです。 「2047年までに性暴力をゼロにする」ことを目標に、様々な事業を展開しています。 「しあわせなみだ」の活動や、性暴力に関する最新情報をお届けします。 発行団体ウェブサイト→http://shiawasenamida.org/

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★　Tear’s Letter
★　ワンストップ支援センター、10年で見えてきたこと
★　～吉田薫のSmile Tear～
★　2020年10月25日　No.468
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こんにちは！NPO法人しあわせなみだです。

本日大田区のエセナフォーラムにて、企画『フラワーデモで
「＃Metoo」した女性たち～新たなソーシャル・チェンジの
カタチ～』を開催しました。ご参加いただいた皆様、
ありがとうございました。
今後も性暴力のない世界の実現を、ともに考えていく場を
作ってまいります。

↓イベント詳細はこちらです
http://shiawasenamida.org/171918

それでは今週の「Tear’s Letter」をお届けします！


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┃【Tear’s Letter No.468 Topics】
┃★１．ワンストップ支援センター、10年で見えてきたこと
┃　　　～吉田薫のSmile Tear～
┃★２．編集後記
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★１．ワンストップ支援センター、10年で見えてきたこと
　　　～吉田薫のSmile Tear～
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しあわせなみだ社員の吉田です。日に日に秋の気配を濃厚に
感じます。落ち着かない世の中ですが、旬の食べ物、木々の
色づきなど、身近な秋を楽しんでみませんか。

性犯罪被害、性暴力被害に関する相談窓口のワンストップ支援
センター。その先駆けとなった大阪の性暴力救援センター・
大阪SACHICOが、今年で設立10年となりました。ちょうど
10年前の今頃、見学させていただく機会をいただきました。
細やかに配慮された室内、穏やかでありながら、内なる熱意を
持ったスタッフ達、ようやく、日本の性暴力被害支援が
動き出したと感じた瞬間でした。その後、平成30年に全ての
都道府県にワンストップ支援センターが設置されました。
現在、全国に49カ所あります。

今年の3月に、内閣府から「性犯罪・性暴力のための
ワンストップ支援センターを対象とした支援状況等調査報告書」
が発表されました。
https://bit.ly/35qF0uc
この報告の一部を見てみたいと思います。

全国センターで合算した直近3ヶ月間の相談対応数は、
延べ9,450件。実人数は3,651人、そのうち2,574人が新規相談者
となっています。毎月新たに800人以上の人が相談者として現れて
いるといえます。

被害者の年代は、「20歳代」が最も多く、次いで電話相談では
「30歳代」ですが、面接相談では「中学卒業以上19歳以下」が
22.3％。面接相談では19歳以下の被害者が4割を占め、電話相談
でも19歳以下は2割以上を占めています。一方で、「40歳代」
以上の被害者も1割以上あり、広い範囲での年齢層の被害者が
相談しています。

加害者との関係については「友人・知人」が2割以上で最も多く、
次いで「職場・バイト先関係者」。その他で多いのは「親」、
「ＳＮＳ・ネットで知り合った人」、「知らない人」がそれぞれ
１割程度となっています。何らかで知りあいである加害者が
多いこと、ＳＮＳによる影響があることが伺えます。

同行支援先は、「産婦人科」が一番多く、次いで「司法関係」。
若年層の被害者が多いこと考えると、同行支援は必要でしょう。

支援側の課題としては、連携先との問題として「被害者の
プライバシーの問題があり情報共有が難しい」「連携先の担当者に
性暴力の知識や専門性が不足している」などが、多くのセンター
から共通の問題としてあげられています

さらに、支援者、コーディネーターのなり手が少ない、待遇が
業務に見合っていないなどは、10年前から持ち越されている
大きな課題です。

日々、たくさんの被害者が助けを求めてどこかに相談しています。
性暴力被害がゼロになるまでは、調査から見えてくる多くの課題に
立ち向かわなければなりません。


★２．編集後記
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メールニュースでも紹介した、ワンストップ支援センターへの
調査結果を踏まえ、内閣府は、高校生や大学生などを対象とした
性被害の実態調査を実施する方針を固めました。
↓詳細は10/24付「共同通信」をご覧ください
https://www.47news.jp/news/5412484.html

性暴力被害を対象別に分析し、相談しやすい体制の検討を
進めることは、非常に大事です。一方で、吉田の指摘の通り、
若年層以外も性暴力を経験しています。しあわせなみだが
取り組む「障がい児者への性暴力」についても、この調査では、
相談者の障がいの有無に関する統計は取られておらず、属性や
ニーズへの工夫の一例として、「障がい」が挙げられている
のみです。
加害者が性的支配を目的とする構図を明らかにし、
すべての性が尊重される施策の整備が望まれます。

☆最後までお読みいただきありがとうございました。


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