Pour être libre, il faut être craint...
3月2日、フランス西部ブレストのイル・ロング島にある海軍基地で、マクロン大統領が演説を行いました。
ここは、フランスの核抑止力の中心となる場所で、弾道ミサイルを搭載した原子力潜水艦が4隻配備されています。
これらの潜水艦は、戦略空軍部隊とともに、フランスの核抑止力を支えています。
この演説の中で、マクロン大統領は、フランスの核戦略を「前方抑止(dissuasion avancée)」へと
発展させていくと述べました。
フランスは、EUの中で唯一の核保有国です。また、ヨーロッパ全体でも、核兵器を持っているのは
フランスとイギリスの2か国だけです。
それ以外のヨーロッパの国々は、NATO(北大西洋条約機構)の枠組みの中で、アメリカの核抑止力によって守られています。
演説の中で、とくに印象的だったのが、次の一言でした。
« Pour être libre, il faut être craint. »
(自由であるためには、恐れられなければならない)
つまり、強い抑止力を持つことが、平和を守ることにつながるという考え方です。
この発言の背景には、最近のアメリカの動きがあります。
マクロン大統領は、ヨーロッパは安全保障の面でもっと自立すべきだと考えています。
NATOやアメリカの抑止力は重要ですが、それだけに頼るのではなく、ヨーロッパ自身も安全を守る力を
持つべきだという考えです。
しかし、この言葉を聞いて、私は少し複雑な気持ちになりました。
« Pour être libre, il faut être craint. »
本当にそうなのでしょうか。
力を見せつけて、他国を怖がらせることでしか自由は守れないのでしょうか。
力を誇示し、相手を威圧することで影響力を持とうとする、ある国の大統領の姿には、正直うんざりします。
けれども、もし私たちも同じようにならなければ生きていけないのだとしたら、それはとても残念なことです。
せめて、自分だけはそんな生き方はしたくない。
そう思わずにはいられません。
● マクロン大統領の演説の一部はこちらから:
https://youtube.com/shorts/fT8T-MqxdtQ?si=B2R9K9-lupYSHDlX
● 演説の全文はこちらから:
https://www.lepoint.fr/politique/pour-etre-libre-il-faut-etre-craint-le-discours-integral-demmanuel-macron-a-lile-longue-sur-la-DFQAQP2445GH5FKY54WGM3HMTY/
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