農家と農協、決裂の朝 だんじり男の覚悟[vol.6]
FacebookとInstagramのみを活用しながら、
たった9日間で423件・112万円超の受注という
快挙を達成した泉州の水ナス農家・永本さん。
オンライン販売を通じて、お客様からの「声」が届き始め、
「俺ら、こんな嬉しいの、初めてやねん」
と語る彼の姿に、農業と人との新しい関係性が見えてきました。
そして今回。
5月3日、午前8時45分。
岸和田・和泉府中駅にて、軽トラで現れた永本さんが放ったひと言──
「俺なぁ、農協抜けてきたわ」
すべての常識を壊してでも、
彼が選んだ“人生の岐路"とは──。
では、はじまり、はじまり〜〜
人生が変わった日
2020年 5月3日
これまでの彼の茄子人生を振り変えると、
大きなターニングポイントとして、
彼の心に火をつけた
出荷組合のボス。
「お前ロクな茄子持ってけーへんな」
と罵られ、
そこから火がつき、本気で農業に取り組んだ。
夜通し、自分の畑にしゃがみ込み、
悔しさを噛み締めながら、
現実と向き合ったのです。
俺の茄子はなんでうまくないねん。
っと毎日毎日、考え、他の農家さんにも、何度も頼み込んだ
みんな口を揃えて、
「適当やよう〜。」と本当のことを教えてくれない。
確かに、それぞれがライバルである農家に対して、
ノウハウを渡すようなことはできない。
しかし、これは、自分の畑に来ている社員や、パートさんにも
教えない。それぞれが独自の技術を持って
取り組んでいるところも多い。
何もわからず、、
自分の畑とずっと向き合って、土と向き合って、
ちょっとづつ見えてきた。
改善改善改善を繰り返して、
5年間経って、組合のボスに出荷数量も並ぶようなところまで来て、
出荷数量でも、トップの座に立った。
それからも決して妥協することなく、
必死にナス作りに専念した。
農協のタネを使うから農協に納める。
これが以前までの、絶対のルールであった。
しかし、そのルールが、ある茨城県の農家の裁判事件が
あったことで、農家と農協の関係性が変わってきた頃に、
これまでの、農協への絶対納品ではなく、
協力納品。というルールに変更された。
そこから、飲食店舗からも、ちょこちょこと連絡が入るようになり、
ある東京の超有名料亭からの注文があり、そこの料理長の勧めもあり、
一気に100件近くの料亭から注文が殺到した。
継続的に、そういった料亭さんとのおつきあいが増えてきた頃、
それぞれの農家もちょこちょこと
一般販売にも手を出すようになってきていた。
ここで、少しこの水ナス作りがいかに?大変なのか?
お伝えしますね。
永本さんの水ナスは1月から木を植えて、
ハウス栽培の加温を行う。
その加温代金は1日10万円。
何もしなくても、1日10万円が飛んでいく。
1月で300万円 それが、4ヶ月間なので、
1200万円程度。
初期投資として、
ボイラー代金だけで1200万円です。
そうした費用も投じてきたが、
料亭は、営業自粛。
農協は、需要縮小で減数依頼
行き場がなくなった。
どないしょうもないやんけ。
これどないすんねん。
っとなった時に、この永本さんは、
悩んだ挙句、私に、「発酵ってどないすんねん?」
というお話があったのです。
そしたら生で食えるっという話だし、
食べてみたら美味しいし、
もう、オンラインで販売しよ!となり、
数としては、満足いく数字ではないが、
それでも、オンラインである程度売れてきたから、
ほっとしている、
FBとかで販売したら、
みんな写真付きでコメントしてくれたり、
投稿してくれたり、
永本さん「俺ら、こうやったお客さんの意見
聞いたん初めてやから、めっちゃ嬉しいねん。
今までは、いつも農協に納品するのが仕事やったから、
いっつも単純作業で、
従業員からは『仕事楽しい!』と言うセリフなんか
聞いたことなかったけど、お客さんから、
こんな嬉しい投稿みたら、
社員らもみんな嬉しがっててな、
今までこいつら社員に
やる気出せ!!っと言って、
金やって、ボーナスも与えて、でもやめていく奴ばっかりやったし、
俺もそれがまたムカツイとったけど、
今みたいに、お客さんの話が俺ら一番嬉しいんやわ。
これから、マジでオンライン頑張ろと思うわ。これからも頼むわ。
これほんまありがとうな!」
っとおっしゃられたのが、5/2。
そして、その翌日。
【5/3】
私は、またオンラインの進め方で、再度訪問する予定で、
岸和田の和泉府中駅で待ち合わせ。
軽トラで迎えにきてくれた彼は、
見るからに作り笑顔で、鼻息荒く、少々気難しい様子。
だんじり男は怒ったら、とにかく怖いので、
京都人の僕は、、
彼を出来るだけ怒らせないように気を遣います、、笑
永本さん「時さん、俺なぁ、、農協抜けてきたわ。」
時「・・・っえ?????農協抜けた?
ってことは、出荷組合も抜けたってことですか?」
永本さん「おう!! まぁ、正確に言うと、辞めさせられてんけどな。苦笑」
次号へ続く。
ーーーー
時のコメント
なんかめっちゃドラマチックになってますね。。。
当初、、こんなつもりは、、全くなかったです。
最初はみなさんに、この水ナスを知っていただきたい。
買ってもらえたらなぁ。っと思ってたのですが、
私が、この男にどっぷりはまってしまって、
そして、この男がどんどんドラマを巻き起こしてくれるので、
ちょっと、、えらいことになっております。
これは作り話ではないです。。。
一人の男のチャレンジの火をつけてしまった部分もあるので、
ここは私も責任持って、このだんじり男と
向き合って、茄子の嫁ぎ先を構築するためにも頑張ります。
この永本さんのこのチャレンジが、みなさんにとって、
少しでも勇気になれば幸いです。
次号、
啖呵切って農協やめた農家の末路とは、、、
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