「あいだの力学」の気になる間の話
---------------------------- 2020/06/11
皆さま、こんにちは!
新型コロナウィルスによる緊急事態宣言も解除され、まだまだ心配では
あるものの、ひとまず区切りがついた昨今、いかがお過ごしでしょうか?
気づくと6月。初夏の日差し。なんとなーく疲れがたまってませんか?
そんなときは、ビタミンBがたっぷりの納豆がおすすめ…ということで、
最近よくつくるのが「えのき納豆」。
レンジで1分、軽く火を通したえのき茸を、パックの納豆と絡めるだけ
なんですが、えのきと納豆のうまみと粘り気とが絶妙にからまって、
食欲爆発!どんどんご飯が進んじゃいます。
ぜひぜひお試しあれ。
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【今月の気になる間の話】
●「治療」と「仕事」のあいだがら
論語の中の一節に「四十歳にして迷わず」とは書かれていますが…
ことし40歳になったわたし(和氣よりこ)は、「これからどうしようかな~?」
と毎日迷いながら過ごしています。
でも大学講師になり、若者と接する機会が増えるにつれ、次の世代の人たち
のために「自分ができること」とはなんだろう?と自然に考えるようになり
ました。
その結果、自分は10年以上もがんの治療をしながら、仕事を続けてきたの
だから、その経験を何かの形で活かせないかな?と思うにいたったのです。
わたしが、がんと診断されたのは27歳のとき。職場の健診で異常がみつ
かったことがきっかけでした。今も経過観察と治療を続けています。
でも…治療と仕事の両立してきた経験を「活かす」って、具体的に何を
したら良いのだろう?…と思っているときのこと。
先輩のキャリアコンサルタントの一人が、ピンクリボン(※1)のイベントに
出展したとの情報を聞きました。何かのヒントが得られるかもしれないと
思い、その先輩にアポを取ってイベント出展の話を伺ったのです。
カフェで先輩の話を聴いてから、わたしは自分自身のがんの話をし、それら
の体験を「活かしたい」と考えているけれども、やり方がわからない…と
いうことを、素直に打ち明けました。
「わたしの友人には医療従事者や産業カウンセラーなどが多くて、
治療と仕事の両立を希望する、患者さんの支援をする人も、
そのうちでてくると思うんです。そんな友人たちが必要とするの
なら、わたしの患者としての体験談を話そうと思っています」
…とか、
「わたし自身も、患者さんの支援をしたいんです」
…とか、話し出したらなんだか止まらなくなっていました。
わたしの話を、笑顔で聴いていた先輩…
「患者さんの支援をしたいのなら、
『両立支援コーディネーター※2』の養成研修うけてみたら?」
…とアドバイスをしてくれました。
家に帰って調べてみると、政府が推進している「働き方改革」のなかに、
「治療就労両立支援モデル事業」というものがあり、その一環として
「両立支援コーディネーター」というのが位置付けられているとのこと。
養成研修も予定されていることがわかりました。
養成研修までには、まだ時間があるので、「今すぐできることをやろ~」
と思い、わたし自身の、治療と仕事の両立をしてきた10年間について
振り返り、Facebookに投稿してみました。既に両立支援コーディネーター
として活動している仲間に、患者としての体験談を話したりもしました。
これらをやってみて、あらためて嬉しかったのは、皆さんが暖かく反応
してくださったことです。
2人に1人ががんになる時代、わたしの投稿で、ご自身のつらい体験を、
思い出してしまうかもしれない。だから、ネガティブな反応もかえって
くることも正直覚悟していました。
ところが…
「当事者体験は何物にも代えがたい安心を、
患者さんやご家族に提供できると思いますよ」
…とか
「何か手伝えることある?」
…とか、あたたかい反応ばかり。自分は本当に人に恵まれているな…と
思いました。
また両立支援コーディネーターとして活動している方に、自分の患者として
の体験談を話した時には、
「非正規で病休とった、よーりーにとって、
あったらよかった制度はある?」
…と質問され、当時のことをしっかり思い出すきっかけを貰いました。
自分のことを思い出す努力は、当事者の声が反映されたケア環境の実現に
繋がっていくと思うので大切大切♪…ちょっと大げさかもしれませんが。
改めて自分の体験をふりかえって思うのは、
・がんがみつかっての半年間は、治療法の選択はもちろん、
仕事の休業や復職のことなど、同時に決めなければいけない
ことが多くて、ほんとうに大変だった
ということです。
だからこそ、患者さんが自分らしく毎日を過ごすためにも、両立支援は
とても大切だと思うんです。はやく自分も両立支援コーディネーターに
なり、治療と仕事の両立を願う患者さんにサポートができるようになり
たいと思っています。
(よーりー)
※1 「ピンクリボン運動」とは、乳がんについての正しい知識を多くの人に
知って頂くことで、乳がんから引き起こされる悲しみから一人でも
多くの人を守る活動です。
→ http://www.j-posh.com/about/pinkribon/
※2 「両立支援コーディネーター」両立支援コーディネーターとは、
医療機関と企業との間で情報を共有し、患者さんやご家族が、
治療と職業生活とが両立できるよう、仲介・調整する役割を受け持つ
→労働者健康安全機構HP https://www.johas.go.jp/
【あいだの力学に対するリクエスト募集!】
わたしたち、「あいだの力学」に対して、「あれやって欲しい!」とか、
「こういうのは無いかな?」とか、アイデアやリクエストがあれば、
ぜひぜひ遠慮なくわたしたちに伝えて‡くださいませ。
‡ このメルマガへの返信、もしくはホームページの「お問い合わせ」で
連絡して頂ければ、わたしたちに伝わります。
→ http://www.aidano-rikigaku.jp/
よろしくお願いしますね♪
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これからもわたしたち「あいだの力学」に対する応援、
よろしくお願い申します。
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