「あいだの力学」の月刊メールマガジンです。 毎月11日に発行されます。

　　　　　「あいだの力学」の気になる間の話
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皆さま、こんにちは。

満開の桜がまぶしいこのごろ、いかがお過ごしでしょうか。コロナ禍の前までは、大勢の仲間たちと大阪城公園で花見…ということもあったのですが、ここ数年は大きなお花見イベントもなく、嫁さん(よーりー)と2人で近所の公園の桜を見に行くのが恒例になっています。幸いにして生駒の自宅の周りのあちこちに桜の木が植えられており、2人でのんびりとお花見するぐらいなら、場所に困ることはありません。

お花見というと、欠かせないのが「お花見弁当」。ぼくらの場合、近所のスーパーでお惣菜を買ってお弁当にするのですが、こういうときにぼくがついつい買ってしまうのが「メンチカツ」なんです。普段はそんなに食べないけれど、なぜかイベントでは食べたくなってしまう。たぶん今週末にお花見をすると思うけれど、今年もメンチカツを買ってしまうんだろうなあ。

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【今月の気になる間の話】

●「わたし」と「ネット情報」とのあいだがら

ぼく(和氣ひろゆき)はソフトウエアのエンジニアという仕事をしていることあり、ネットの検索情報を良く利用する方だと思う。今年になってから職場が変わり、作ったソフトを動かす機械も変わったため、知らないことや慣れないことに出くわす場面も多い。まあ「新入り」なんだから、恥かき汗かきで勉強し、周りに追い付くしか方法がないのだけれども。

ありがたいことに、ソフト屋さんの多くがネットワークに精通していることもあり、そうしたお勉強になる情報の多くはインターネット上に公開されている。だからネットで検索すれば、たいていの「わからないこと」については何とかなるものだ。特に最近は翻訳機能もソコソコ良い具合に翻訳してくれるので、海外の情報も含めれば「手がかりが無くて、手も足も出ない」ということにはあまりならない。

とはいうものの、実際の問題、ネット上に「ある(＝公開されている)」ということと、ネットから探して「見つける」というのは全く別の話で、どんな情報もGoogleの検索ボックスでキーワードを入れれば「すぐに」欲しい情報が見つかるわけではない。とても手間がかかっている…というのが本当のところだ。

ぼくのようなソフトウエアエンジニアの多くは、仕事を楽にするために、「ツール」と呼ばれる補助的なソフトウエアを使う。たとえば「サニタイザ」というツールを良く使うのだけれども、検索ボックスに"sanitizer"と書いて検索すると、デカデカと「消毒剤」が検索され、ソフトウエアのツールの情報なんてこれっぽっちも入っていなかったりする。まあ普通は消毒液を検索する人の方が多いのだから仕方がないことなのだけれれども、たまに「○○の間違いでは?」とかで想定外のキーワードに勝手に解釈されて検索されたりすると、ちょっと文句の一つも言いたくなる。検索ワードの数を増やしたり、キーワードを別のものにしたりして、ようやく欲しい情報にたどり着いたときには、半日ぐらい経っていたりもする。


どうやらぼくは普通の人が調べないことを調べるクセがあるらしい。自分では全く自覚がないが。ただ、そういう「変なクセ・変な興味」が役に立つこともある。

何年か前に新型コロナが流行ったきのこと。テレビでは毎日のように感染した人が何人でや、亡くなった人が何人で、新薬がどうのこうのという情報が流れていたのだけれども、ぼくはというと、そういう普通の人が知りたい…と思う情報には興味がなく、どちらかというと新型コロナのウィルスそのものや、免疫の仕組みの方が「面白そう→知りたい」と感じ、そっち方の情報ばかりを、毎日ネットで検索していた。その結果、比較的早い時期に久留米大学医学部※1の情報をみつけ、BMI(つまり肥満かどうか)が重症化要因であることや、デルタ株以降なら感染しても、あまり心配しなくて良いということを知ることができた。おかげで必要以上に怖がらなくて済んだように思う。

コロナ下でのネット情報の検索の経験は、自分の社会の情報の取り方にも影響を与えることになった。それまでは全国紙の記事や、NHKや全国キー局のニュース情報を頼りにしていたのだけれども、コロナ後の今は、それらの情報はほとんど使わなくなった。代わりにTansaやインファクト※2などの独立系メディアの記事や地方紙の記事、もしくは海外メディアの日本語版サイト※3の記事から情報を入手し、自分なりに解釈して判断するようになった。そうなった理由は、TVや新聞の記事の内容の移り変わりが早すぎて、なんだかついていけない感じ、放置されてる感があったからだと思う。

たとえば、コロナ下で政府や企業がやってきたことが本当に良かったことなのかどうなのか？は、今なら検証できる※4と思うし、そうした検証作業はメディアの大切な仕事だと、ぼくは思うのだけれども、皆さんはどう思うのだろうか。もし良ければ参照先の記事を少し読んでみて欲しい。


独立系メディアの記事や、海外メディアの記事を読んでいると、しばしば自分の考えと違う見解が書いてあることがある。そういう場合であっても、どうしてそのような見解になったかの論理の流れが記事に「ちゃんと」書かれているため、「確かに、そういう風に考えることもできるなあ…」と理解ができるものだ。最近は、書かれている見解がどうであれ、記事を読むこと、そのものが「面白い」と感じるようになってきている。そうした良い記事を読むことは、とても豊かで刺激的な時間に感じる。


…とはいえ、コーヒーやウイスキーを飲みながら、メディアの記事を読んでいる自分の姿を想像すると…なんだか気取っているようで、全然サマになっていない。所作なのか、雰囲気なのか、こればかりは今の自分ではどうにもなりそうにない。

(ひろちゃん)

※1 久留米大学医学部 免疫学講座
→ http://www.med.kurume-u.ac.jp/med/immun/corona.html
※2 Tansa ※毎週土曜日の「編集長コラム」が結構面白くてお勧めです。
→ https://tansajp.org
インファクト
→ https://infact.press
※3 ロイター
→ https://jp.reuters.com
CNN
→ https://www.cnn.co.jp
※4 「厚労省『ワクチン広報プロジェクト』に『透明性』はあるか？」
→ https://infact.press/2024/03/post-22938/


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