「あいだの力学」の気になる間の話
「あいだの力学」の気になる間の話
2015/6/11
============================================================
皆さま、こんにちは!
紫陽花が似合う季節になりましたが、皆さまいかがお過ごしで
しょうか?
梅雨のこの時期、なかなか外に出られず、フラストレーションが
溜まるもの。そんなときは、あえて外に出ず、部屋の中から感じら
れる「外の世界」をジックリ味わってみてはいかがでしょうか。
ぬれた草の緑、甘い露に混じる若木の薫り。雨音に蛙の鳴き声…
人はいつでも、心を開けば「外の世界」を感じることができるもの。
心で外の世界を味わったら、おいしい和菓子で一服しましょう。
季節は舌で感じることもできるのですから。
------------------------------------------------------------
【今月の気になる間の話】
●「私たち」と「犠牲」のあいだがら
ここ最近、連日のように「集団的自衛権関連法案」の国会での審議の
状況が、ニュースや新聞で報じられています。自衛隊をどうするとか、
憲法がどうとか、どの議員や大臣が、どんな発言をしたかとか…。
それらはもちろん大事なことなんですが、仕事がら、人の非言語
(ノン・バーバル)のメッセージを読み解くことが、クセになって
しまっている私(和氣裕之)にとっては、しばしば発言している人の
表情や、声質、体のしぐさの方が、気になったりするものです。
そんな私にとって一番気にかかることは、人が国家間の争いの犠牲に
なることに対する「手触り感」というか「現実感」が、一部の方々から
「あまり感じられない」ことだったりするんです。
日本という国を守るために―
「多少の犠牲は仕方がない」
「犠牲が出るのはやむを得ない」
「犠牲を覚悟しなければならない」
人が死んでしまうことに対して、「心の痛み」や「やりきれなさ」、
「喪失感」を感じることは、人として自然なことだと思うのですが、
どうも日本語の「犠牲」という言葉には、非常に尊いことのためなの
だから、「人としての自然な感情」に「フタ」をしても「よい」
…というニュアンスがあるようです。
本当は感じている感情にフタをし「感じていない」ことにする。
すると、感じていないから言葉を重ねてもリアルさが伝わってこなくなる。
そんなことが、今国会で起きているのかもしれませんね。
さて…そもそもの話、「犠牲」という言葉が「よいもの」と感じてしまう
のはどうしてなんでしょうか?
様々な説がありますが、どうも戦前~戦中の全体主義の教育の中で、
本来全く別の意味を持つ言葉であった「滅私奉公」を、全体主義を
維持するのに都合が良い「自己犠牲」の意味に解釈したところにある
ようです。
本来の「滅私奉公」の「滅私」とは、今風に解釈すると―
「自分というあり方(私)に決して安住せず(滅する)、
絶えず自分を成長させていくこと」
(唯識仏教で言うところの、自己が「空」であることの実践)
―という意味で、
そういう自己成長を伴って「社会に奉仕(奉公)する」のが「滅私奉公」
のそもそもの意味です。どうです?とても前向きでしょ?つまり自分を
「亡くしてしまう」なんていう発想とは無縁の言葉なのです。
先の戦争による「ひずみ」や「ゆがみ」が、日本の社会のアチコチに未だ
に残っており、それが世代を超えて、「犠牲」を「よし」と感じてしまう、
私たちの心(マインドセット)にまでつながっているのです。
6月23日は沖縄慰霊の日。
今に生きる私たちの一人一人が、「犠牲」に痛みを感じ、「犠牲」を
「よいものとしない」こと。その上で本当の「滅私奉公」の生き方で
幸せになっていくこと。
それが犠牲を強いられた方たちが真に望むことであり、戦争でつくられた
社会のゆがみを直していくことになるように思うのです。
(ひろゆき)
【今月のトピックス】
●先月16日に堺のコミュニティーカフェ「パンゲア」で
「怒りを味方にする不思議な相談会」が開催されました!
ホームページ†に受講生の皆さまとの集合写真と、
アンケートを掲載しております。よろしくご覧くださ~い♪
†ホームページ⇒ http://www.aidano-rikigaku.jp/
●和氣よりこが「育自のための小さな魔法」の
「認定ファシリテーター」になりました!
今月21日(日)に那覇でデビューしま~す!
和氣よりこが、NPO法人「育自の魔法」様の「認定ファシリテータ―」
になりました!今月の21日(日)に那覇市で開催される予定の、
「育自のための小さな魔法 Part 1※」にてデビューしますので、
皆さま、よろしくご参加ください!
※「育自のための小さな魔法」は、
「あいだの力学」主催のワークショップではありません。
----「育自のための小さな魔法 part1 那覇市」----
育児ではなく、「育自」です。
「育自のための小さな魔法 Part 1」は自分の人生をふりかえり、
お互いの人生を聴き合い、踏ん張って生きてきた自分と目の前の
人にエールを送る2時間の参加型ワークショップです。
※話したくないことは話さなくて構いません。
【日時】 2015年6月21(日) 14時半~16時半(受付開始 14時15分頃から)
【場所】 沖縄県男女共同参画センター てぃるる
沖縄県那覇市西3-11-1(駐車台数 80台)
http://www.tiruru.or.jp/
【参加費】 2,000円(当日現金でお支払ください)
【定員】 11名
【申し込み】以下の(1)~(3)の参加者情報を添えて、下記のアドレスへ
電子メールにてお申し込みください。
[参加者情報]
(1) 参加する方のお名前
(2) 連絡用メールアドレス
(3) 緊急連絡先としての携帯電話の番号
[お申し込み先メールアドレス]
waki-yoriko
”
【ファシリテーター/主催】
和氣 頼子/謝花 照美
大八木 智子(アシスタント)
【参考】 NPO法人 育自の魔法
⇒ http://www.ikujinomahou.jp/
これからも私たち「あいだの力学」に対する応援、よろしくお願い申し上げます。
記事一覧
「あいだの力学」の気になる間の話 ---------------------------- 2024/11/11 皆さま、こんにちは。 朝晩に冷え込みを感じるこの頃、いか
2024年11月11日
「あいだの力学」の気になる間の話 ---------------------------- 2024/10/11 皆さま、こんにちは。 朝晩に秋の深まりを感じる今日この
2024年10月11日
「あいだの力学」の気になる間の話 ---------------------------- 2024/9/11 皆さま、こんにちは。 9月に入りましたが、まだまだ日中は
2024年09月11日
「あいだの力学」の気になる間の話 ---------------------------- 2024/8/11 皆さま、こんにちは。 厳しい暑さが続きますが、皆さまいかが
2024年08月11日
「あいだの力学」の気になる間の話 ---------------------------- 2024/7/11 皆さま、こんにちは。 ジメジメした天気かと思えば、猛暑日に
2024年07月11日
「あいだの力学」の気になる間の話 ---------------------------- 2024/6/11 皆さま、こんにちは。 気温差が激しい5月の気候が、そのまま
2024年06月11日
「あいだの力学」の気になる間の話 ---------------------------- 2024/5/11 皆さま、こんにちは。 ゴールデンウィークが過ぎ、気温の変化
2024年05月11日
「あいだの力学」の気になる間の話 ---------------------------- 2024/4/11 皆さま、こんにちは。 満開の桜がまぶしいこのごろ、いかがお
2024年04月11日
「あいだの力学」の気になる間の話 ---------------------------- 2024/3/11 皆さま、こんにちは。 春らしくなったと思ったら、雪がちらつ
2024年03月11日
「あいだの力学」の気になる間の話 ---------------------------- 2024/2/11 皆さま、こんにちは。 新年のあいさつから、早ひと月…といっ
2024年02月11日
「あいだの力学」の気になる間の話 ---------------------------- 2024/1/11 皆さま、新年おめでとうございます。 …と、書き出してよいも
2024年01月11日
「あいだの力学」の気になる間の話 ---------------------------- 2023/12/11 皆さま、こんにちは! 2023年も最後の月になりました。
2023年12月11日
「あいだの力学」の気になる間の話 ---------------------------- 2023/11/11 皆さま、こんにちは! 秋も深まり、木々の色づきが日に日に
2023年11月11日
「あいだの力学」の気になる間の話 ---------------------------- 2023/10/11 皆さま、こんにちは!お変わりありませんでしょうか? 9
2023年10月11日
「あいだの力学」の気になる間の話 ---------------------------- 2023/9/11 皆さま、こんにちは! 猛暑の8月が過ぎ、朝夕に秋らしさを感じ
2023年09月11日