【ストレッチャーの上で悪態をつく老人】No.26｜ソーシャルスタイル（前S-style）メルマガバックナンバー

【ストレッチャーの上で悪態をつく老人】No.26

2021年09月13日

今日のテーマは、

「謙虚さを失わないためには…」

を考えてみたいと思います。

コロナのため幼稚園や小中学校のPTA
などが主催する資源回収が相次いで
中止になっています。

昨日、溜まりに溜まった段ボール、
新聞紙、廃棄家電などを地域の回収所
に持ち込みました。

そこは、一方通行でした。
帰ろうとして、駐車場から車を出した
ところ私は唖然としてしまいました。

ちょうどワゴン車が入って来て通路を
塞いで止まってしまったのです。

そして悠然とワゴン車のドアを開け、
７０代後半とおぼしき男性が、車から
廃棄物を運び出したのです。

私は車を進めることができず、運び終
わるまで待つしかありませんでした。

目的を果たしたその男性は、
そのまま進行方向に車を走らせると思い
きや、バックで向きを変えると、私の車
の横をすり抜け入口へ向かい、逆走して
出て行ったのでした。

高齢の方すべてが、こうした傍若無人の
行動を取る訳ではありませんが、かなり
の確率でこうした行動に遭遇します。

例えば、入院中の母を見舞いに行った時
のことです。

カーテン越しに隣の老婆が、看護師さん
を大声で怒鳴りつけています。
「早くしろ、何回言ったら、判るんだ！」

看護師さんは、慣れっ子の様子で、穏や
かに対応されていました。

さらに、行きつけの理容師さんから聞い
たまるでマンガのような話には、思わず
笑ってしまいました。

老人施設に入所されている、相当口の悪
い男性の散髪を頼まれた時の逸話です。

大地主で元公務員というその方は、手も
足も動かなくなり寝たきりなのですが、
めちゃくちゃ悪態つきだと聞かされてい
ました。

トレッチャーで運ばれてきた老人は、噂
どおり、すぐに大声で悪態をつき始めた
そうです。

（　）内は、理容師さんの心の声

「なんだお前は！　ばか野郎！」
（既に意味不明だし～）

「俺が誰か知っとるのか？」
（へぇ～そんな有名人なの？）

などと言い続けていたそうです。

「髪を刈らせてもらっていいですか？」

「やれるもんならやってみろ！」
（声を張り上げても、手も足も動かないじゃん）

「はい。じゃあ、失礼します」という
具合で、悪態をつかれながら淡々と
散髪をしていたそうです。

散髪しながら理容師さんが、
「〇〇さんは、相当な大地主さん
　なんですよね」と尋ねると

老人は、急に神妙な顔になって
「それは言えん」と答えられたそうです。

また、
「出世されたんでしょ」に対しても

「それは言えん」と言われたそうです。

理容師さんは、笑いを堪えながら仕事を
したという事でした。

我が物顔で逆走する男性

大声で看護師を怒鳴りつける女性

ストレッチャーの男性

最初から傍若無人の方ではなかった
ハズです。

あるいは認知症なのかもしれません。

老いて承認欲求が満たされなくなった
のかも知れません。

今は他人事の笑い話ですが、
明日は我が身かも知れないです。

私は歳を重ねてもいろんなことに
チャレンジし、知識や経験をどんどん
増やし、成長し続けたいと思っています。

そして、いつまでも謙虚さを忘れない
ためには、

例え買い物した際のレジの方でも、
コンビニの外国人の店員さんでも、
ご縁のあるすべての方に感謝の気持ち
を忘れないようにしたいと感じました。

何事も”有り難し”　”ありがとう”と
捉えて行動したいと思います。

さあ、今週も頑張りましょう。