オレンジメールにて配信したメルマガのバックナンバーです。

最近では、犬や猫などのペットを
自分のそばに置いて可愛がったり、
姿やしぐさ、鳴き声を楽しみ、癒
しを得るために家族の一員のよう
に扱っている家庭が増えているよ
うに感じます。

仕事から帰り、家にいる時は寝る
のもペットと一緒で、一緒じゃな
いのは、お風呂とトイレだけとい
う人もいるかも知れません。

また、犬や猫のFacebookグループ
が沢山あり、ご近所のお散歩で知
りあった”犬友”以外にも人間関係
の輪が広がることも珍しくはあり
ません。

日本ペットフード協会による2020年
「全国犬猫飼育実態調査」によると、
ペットの数は、
犬：848.9万匹（飼育世帯約680万）
猫：964.4万匹（同550万6000）
計1,813.3万匹となっています。

全国の日本人の世帯数5,738万戸
のうち犬を飼っている世帯は
11.9％　680万戸
猫を飼っている世帯は
9.6％　551万戸

単純合計した場合、5件に1件は
犬か猫を飼っていることになり
ます。

また、犬とネコの種類別にみる
と次のようになります。

犬
1位 トイプードル
2位 チワワ
3位 柴犬

ネコ
1位 アメリカンショートヘア
2位 スコティッシュフォールド
3位 ペルシャ

このように家族同然に暮らして
いるペットは、離婚したときに
どうなるか気になりませんか？

例えばこんなお話があります。

夫も妻も大好きなトイプードル
二人で可愛がってきました。

毛色がアプリコットの女の子で
１０年一緒に暮らしてきました。

共稼ぎで子供のいない夫婦にと
っては、５０万円出してもでも
すぐに欲しいと思い、即断し、
ペットショップから連れて帰り
ました。

１０年目、性格の不一致で夫婦
は、別れることになりました。

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妻は、主に世話をしてきたのは
自分なので絶対に手放したくと
思い引き取るつもりです。

ところが夫からお前が持って連
れていくのなら、購入代金の半
分の２５万円払え、そして時々
会わせて欲しいと言われました。

一方、その子を連れて行く妻の
方は、年間のエサ代約９万円、
医療費、トリミング代、トイレ
用品、ケア用品などで１８万円
合計２７万円もかかります。

そこで「養育費」として、一部
負担して欲しいと夫に請求した
いと考えています。
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この相談事例の場合、法律的に
は次のようになるようです。

まず、犬の取り扱いは法律上は
「物」となります。
家族同様に暮らしてきた生き物
でも「物」扱いです。

そして、離婚する夫婦間で話し
合いが付かない場合は、家庭裁
判所に調停を依頼することがで
きます。

では、それぞれの主張はどのよ
うに考えたらいいでしょうか？

まず、夫が妻に要求する２５万
円と面会についてです。１０年
前に買った値段が５０万円です
が、１０年経った今の価格は平
均いくらかという時価換算をす
る必要があります。

負担額は、当時の購入代金時の
５０万円ではなく、時価額の２
分の１を負担することになりま
す。１０年経った今の値段は
相当低いと思います。

次に面会を希望する夫に対して
は、法律上は「物」ですから、
「面会交流権」はありません。

では、妻が夫に請求する養育費
ですが、やはり法律上の「物」
に養育費という観点がなく、妻
は、夫から養育費をもらうこと
はできません。

これはあくまで基本的な法律上
の話ですから当事者間で合意が
得られれば、その合意内容に沿
った取り扱いをすれば良いです。

このように生き物なのに「物」
となってしまいます。

ペットを飼う子供のない夫婦が
離婚する場合は、本当に辛い思
いをしそうですね。

少し暗い話になってしまいまし
たが、あくまでも一般論でのお
話しですので、ご参考まで(笑)

では、また明日