【自分の死に直面した私のこと】No.115
先の
【自分を知らずに死にたいですか?】
を受けて、私のお話を少し。
今から18年前の平成15年、西暦2003年、
私は自分の『死』に直面しました。
『脳腫瘍(髄膜種)※』の手術を受けた
のです。
1.髄膜種とは
脳を包んでいる髄膜と呼ばれる膜の細胞
からできる腫瘍です。
脳そのものを圧迫するように大きくなる。
脳の細胞や神経・脳を包む膜から発生す
る原発性脳腫瘍の代表的なものの一つで、
女性に多い腫瘍で、ほとんどは良性です。
2.髄膜腫の主な症状
小さい腫瘍は無症状。
大きくなってくると脳や神経を圧迫して
様々な症状が出てきます。
髄膜腫が発生した場所に応じた局所症状
と、腫瘍が非常に大きくなったために、
頭蓋内圧が上がり頭痛、嘔吐、視力障害
意識障害などの病状が出ることもあります。
3.髄膜種の主な原因
原因は未だにはっきりしていませんが、
遺伝子の異常と関係していると多くの
研究で示されてきています。
私は職場で倒れ5分程度意識が無かった
そうです。
その日のうちに検診を受けた病院でまた
発作がおき、脳神経外科に救急搬送され
即時入院しました。
前夫と離婚した2年後の
生活が落ち着いてきた矢先の青天の霹靂
の出来事、まさに頭が真っ白になる出来
事でした。
手術することになるのかな。
手術で摘出しても、再発するかも。
手術後も一生苦しむのかな……嫌だな。
息子を無事に育てられるかしら。
次から次へと、不安がよぎります。
その次に、病気に至るまでの人生42年間
の様々なことが頭をよぎります。
良いことより、辛かったことが思い出さ
れて、病室で泣いていました。
私の生い立ち。
分かり合えなかった前夫のこと。
同居してから続いた義両親(舅、姑)の
嫁いびり。
しかし、なぜかここで人生が終わる、
『死ぬかもしれない。』と思わなかった
のが、今でも不思議で仕方がありません。
その時の私の年齢は、43歳。
実父の亡くなった年齢62歳にも達してない。
人生100年の半分も生きていない。
『死ぬかもしれない。』より、
『まだまだ、死ぬには早すぎる。』
生きることへの欲望が勝った気がします。
今は死ぬ時ではない!!
絶対、死ねない!!
強い念を発した気がします。
そして、
手術は成功し、今年で18年になります。
当時から、手術をしても
『完全な健康は望めない。』と覚悟はして
いました。
低気圧、雨の前に頭痛を病むようになりま
した。
低血圧だったのに、高血圧と診断されます。
他にもいろいろあって。
それでも、私は生きています。
日々、笑ったり、怒ったり、哀しんだり、
楽しんで生活しています。
私は、自分の『死』に向き合って、生きて
今あることを当たり前と思わず、有り難い
ことだと思うようになれた気がしています。
※樹木希林さんが遺した言葉
『生きるのも日常、死んでいくのも日常』
特別な事でなく、
『死』は、誰にでも必ず平等に訪れる宿命
です。
自らを痛めつけることなどないよう、
ご自愛ください。
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