【2030年の世界4：安全な水とトイレ】No.115｜ソーシャルスタイル（前S-style）メルマガバックナンバー

【2030年の世界4：安全な水とトイレ】No.115

2021年12月20日

S-styleメルマガでは、ＳＤＧｓの１７の
開発目標を少しずつ丁寧に、読者のあな
たと内容や考え方を一緒に学んでいきた
いと考えています。

～～～～～～～～～～～～～～～～～
ＳＤＧｓは、2015年９月に国連の
『持続可能な開発サミット』で全会一致
で採択され、誰一人取り残されず持続可
能で多様性と包摂性のある社会を実現す
るため2030年を年限とする目標です。

ＳＤＧｓの正式名称は、
Sustainable Development Goalsであり、
日本語訳は「持続可能な開発目標」です。
～～～～～～～～～～～～～～～～～

目標６「安全な水とトイレを世界中に」
条文：
すべての人に水と衛生へのアクセスと
持続可能な管理を確保する

ここでいう「安全な水」の定義につ
いてご紹介します。

SDGsでは「安全な水」とは、水道で
管理されている水のことです。

ご存じのように日本は非常に水が豊か
な国で水道水が使えないということは
非常に稀ですが世界人口の約３分の１、
約２２億人は、安全な飲み水を使えな
い状況です。

一方、トイレはどうでしょうか？
日本の下水道の普及率は約８割であり
公共トイレも整備されているため、
トイレについても恵まれた環境です。

世界では、約６割の人が安全に管理さ
れたトイレを使えず、その人数は
約４２億人にものぼります。

生きていく上で、安全な水とトイレの
確保はなくてはならないのはいうまで
もありません。

SDGｓでは、こうした世界の課題につ
いて、現状を開示し、達成目標を明確
にし、各国政府や企業が取り組むこと
個人ができることを実践することが求
められます。

安全な水とトイレに関しては、思い出
があります。

私は、学生時代にワンダーフォーゲル
部に所属しており、夏に約２週間、テ
ントを担いで北アルプスを縦走した際
に水とトイレのありがたさを身をもっ
て体験しました。

国立公園内では基本的に決められた場
所でしか野営することはできず、テン
トを張った場所から水場まで片道、約
３０分も離れている場所もありました。

このSDGｓ目標６の内容を確認してす
るうちに世界で約２２億人が安全な水
を容易に確保できない状態にあること
を知り、学生時代の体験を思い出した
のです。

また、トイレの汚水処理がしっかりで
きていないと、いうまでもなく安全な
水を確保することもできなくなります。

これも私の学生時代の話題になります
が、「ソーシャル・マーケティング」
を卒業論文のテーマにしました。
１９８３年１月のことです。

その序文に

”上高地の梓川の水はもう飲めない”

という一文を書いています。

上高地を訪れたことのある方はお判りだ
と思いますが、水は冷たく透き通りとて
もきれいに見えます。

しかし、上流に山小屋やキャンプ場があ
り汚染の恐れがあるため、飲み水には適
さないということを記したものです。

今回は、SDGｓのテーマを書くうちに私
の想い出ばなしみたいなものになってし
まい恐縮です。