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【墨絵の作品集を出版します】No.176

2022年02月08日

昨年３月に亡くなった父は２０年
来、趣味で墨絵を描き続けてきま
した。

父の描いた作品をできる限り集め
で、作品集として出版します。

これに加え昨年７月に出版した
電子書籍の「笑顔の終活」を
ペーパーバックとして出版しま
した。

今週から来週にかけて出版記念
キャンペーンを実施する予定です
ので、よろしくお願いします。

墨絵の作品集に関して少しずつ
ご案内させて抱きますね。

今日は、墨絵の作品集の書き出し
をご披露します。

もしよろしければ、少しご覧くだ
さい。

（墨絵の作品集）
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はじめに

２０２１年８月３１日の昼下がり、
私は父が習っていた墨絵教室の
井上先生のアトリエにいました。

「基礎はデッサンと四君子だよ。」

“デッサン”がどんなものかは想像が
つきましたが、墨絵の基礎が
“四君子”と言われてもピンときませ
んでした。

窓を開けた部屋の壁には、油絵、
パステル画、水彩画、そして父が
教えていただいた水墨画が飾られ
ています。

先生は、私に筆や和紙、硯（すずり）
様々な色の顔彩絵具を見せながら、
ひとつ、ひとつ、丁寧に教えて下さい
ます。

冒頭の言葉は、その説明の中で先生が
仰った言葉でした。

「恒夫さんは、いつも教室の一番後ろ
の隅に座り、講座の中では一切無駄口
を言わずに黙々と描かれていたなあ。
よっぽど、絵を描くことが好きなんだ
って思ったよ」と、父の様子を気軽に
教えて下さいました。

このため私は正直に
「四君子ってなんですか？」と素直に
聞き返すことができたのです。

「四君子は、欄、竹、梅、菊のことだよ」

ああ、そういうことか。
そういえば、父の墨絵の下書きにこの
四つの植物の墨絵があったような気が
しました。

三月に父が逝き、その父を追うように
七月末に亡くなった母も見送り、漸く
ひと月が経とうという時でした。

私は、水墨画についてまったく知識が
ありません。
両親とは離れて暮らしていたため、私
は父がどんな筆使いをし、どんな道具
を使い、墨絵を描いていたのか知りま
せん。

今となっては、残念でなりません。

拙著「笑顔の終活」にも書きましたが
私は、毎日通勤の行き帰りに必ず両親
に電話をしていました。

普段父からどんな作品を手掛けている
という話を聞いたことがありませんで
したが、墨絵教室や老人クラブ、また
は地元電力会社主催の作品展がある時
には、私がかけた電話の中でそのこと
を私に教えてくれました。

「今度、市民センターのロビーで展示
　会があるから、忙しいだろうけど、
　よかったら観に来てくれんかい？」と。

晩年、父は「入り江の風景画」を仕上げ
岡崎市民美術展（通称、市民展）に出展
したことがありました。

今も玄関に飾られているその墨絵は、
小柄な父では抱えきれないほど大きさ
と重さであったため、父に付き添い、
搬入と搬出をした覚えがあります。

相当、気合が入っており、その時ばかり
は、母と私の妻と四人で、美術館に父の
作品を観に行きました。

ひょっとして賞を取れるのではないか
と、内心、期待に胸を膨らませた父の
小鼻が膨らんでいたように感じました。

しかし、残念ながら、その夢は叶いま
せんでした。
その時の父の何とも言えない表情は、
今でも忘れることができません。

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続きは、、、、
電子書籍とペーパーバックで、お楽しみ
いただければ幸いです。

また、ご案内します。