【一世を風靡した御文(おふみ)とは】No.210
父の命日3月19日を控え昨日、
父の一周忌を行いました。
ご住職がご丁寧にお経をあげて
いただだいた後、これまた丁寧に
お説教を受けました。
ここで、宗教の善し悪しをうんぬん
するつもりもありませんし、宣伝
の意図はまったくございません。
誤解のないよう、予めその点だけ
申し上げます。
今日のご住職からのお話しは、
「御文(おふみ)」でした。
今から850年位前の鎌倉時代
に親鸞聖人(しんらんしょうにん)が
浄土真宗を開きました。
しかし、その後、浄土真宗はなかなか
広まらず、お寺は荒廃し、落ちぶれて
いました。
そんな状況の中、約250年後の
室町時代に浄土真宗本願寺派の第8代
門首の蓮如(れんにょ)が中興の祖と
して浄土真宗を復興させました。
蓮如上人が使った方法は、親鸞聖人の
教えをわかりやすい文章にした
御文(おふみ)をつくり、全国に送った
のです。
人の命は誰にだって限りがあることを
その当時の人に大変わかりやすい言葉を
使いリアルに表現しています。
私が凄いなと感じた心に残る言葉として、
「朝には紅顔ありて、
夕には白骨となれる身」
などというものがあります。
誰しも情景が思い浮かぶ衝撃的な
表現を使い、真に迫る迫力があります。
現代の私が、原文を読んでも内容が大体
判るのですから、当時の人にとっても
相当インパクトがある表現であったので
はないかと思います。
インターネットのない時代、文字による
圧倒的な表現力により、人の心を動かした
という事実を知り、凄い文章は人の心を
動かすということは、今も昔も変わらない
のだなあと感じた次第です。
御文の概要の現代語訳は次のとおりです。
御文(おふみ)現代語訳
人生の移り変わりをじっくりと考えると、
生まれてから死ぬまでの間というのは
幻のようにあっという間です。
この世に1万歳も生きた人がいるなんて
聞いたことないでしょう?
一生はあっという間に過ぎ去ります。
百歳になっても元気でピンピンだという
人はいないでしょう。
死ぬのは自分が先か、他の人が先なのか、
それも、今日なのか明日なのかも
わかりません。
早く亡くなる人もいるし、
他の人より長生きする人もいるけれど、
死ぬ人は数限りなく沢山います。
もしかすると朝に血色の良い元気な人が
夕方には白骨となって死んでしまうかも
しれないのが世の常です。
誰にでも来る死がいざやってくると、
目は二度と開かず、呼吸は止まり、
ツヤツヤの元気な顔も桃のような
みずみずしさのある身体も失います。
そうなれば親兄弟親戚みんながどんなに
集まって、嘆き悲しんでも、
どうすることもできません。
弔おうと火葬にしてしまえば白骨になる
だけです。
その儚い人生は年寄りが先とか、
若者が後で死ぬとか決まっていない、
だから、いつかやってくる死を意識して
今を精一杯生きていきましょう。
死んだあとはどうなるのでしょう。
死んだあとのことを心配ないように
阿弥陀仏を信じてお念仏を唱えましょう。
阿弥陀仏さえ信じてお念仏を唱えること
が、唯一極楽浄土に行ける方法です。
あなかしこ おそれおおい
あなかしこ つつしむべきことだ
今日は、この御文により、衰退していた
浄土真宗が一気に盛り上がったという
文章力の素晴らしさをテーマについて
書きました。
繰り返しになりますが、浄土真宗の宣伝
をする意図はまったくございません。
<ご参考>
毎年12月に文化庁が発行する
『宗教年鑑』というものがあります。
これは日本全国の神社、寺院、教会、
教派、宗派、教団などの宗教団体に
関する最新の資料や統計、日本の宗教
の概要等についての貴重な資料です。
合わせてご紹介しますね。
令和3年版『 宗教年鑑』はこちら
↓↓↓
https://www.bunka.go.jp/tokei_hakusho_shuppan/hakusho_nenjihokokusho/shukyo_nenkan/pdf/r03nenkan.pdf
ではでは
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