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【木を見て森を見ず】No.251

2022年04月25日



若葉や木々の枝がぐんぐん伸びます。

前々から気にしていましたが、我が家
の梅の木の枝が塀を超え、隣家の敷地
まではみ出しています。

今のところ隣家の住人から何も言われ
ていませんが、いつ「切って欲しい」
と言われてもおかしくない状態です。

昨日は曇り空、比較的気温も低く、
選定するには絶好の日よりでした。

夕方4時頃から意を決して選定作業に
取りかかりました。

1.5メートルほどの高さの脚立に
乗り、伸びた梅の木の枝をハサミで
切り始めたのですが、思った以上に
枝が太くてなかなか歯が立ちません。

そこで、剪定ノコギリを使うことに
しました。

垣根を超えた枝を切り落とすことに
は躊躇は許されません。

しかし、そうでない枝は慎重な判断
が求められます。

切り落とした枝は、二度と戻らない
からです。

私は、ノコギリの刃を木の枝に当て
ノコギリの刃を手前に引く前に
心の中で、亡父に問いかけました。

”この枝は払っても大丈夫かな”と

その問いに対して亡父は、
”どうかな?
梅の木の幹を形や枝ぶりを見て、
自分で判断しなさい”
というものでした。

もちろん、庭には誰もいません。

自分で判断するしかありません。

最初は、慎重にノコギリで枝を
切っていましたが、慣れてくると
徐々に大胆になっていきました。

そして、時々、亡父の助言に従い
脚立から降りて、
少し離れたところから梅の木を
眺めて、枝ぶりを確かめます。

脚立に登ったまま、
払いたい枝の近くでは、
全体の枝ぶりが見えないからです。

私は、生け花のたしなみは
ありませんが、花を活けること
は嫌いではありません。

昨年の春のことです。

父を亡くした母は、失意の打ち
のめされて、大好きな花が咲く
庭にも出ることができなくなり
ました。

私は、そんな母を元気づけるため
庭の花を切り、花瓶に活けること
にしました。

活けた花瓶を母に見せると、母は、
私にアドバイスをしてくれました。

私も何となく、
花瓶のカタチと活けた花の全体の
バランスを考えた場合、
その枝を切った方が良いと
考えていましたので、
母のアドバイスが腑に落ちたのです。

梅の木の剪定作業と去年の生け花の
事例から私が感じたことは、

頭の中で考えただけでは始まらない

先ずは自分でやってみる

とにかく慣れ、経験を積む

迷ったら俯瞰する

これを繰り返すということです。


『木を見て森を見ず』という
格言があります。

意味は、
「小さいことに心を奪われて、
 全体を見通さないことのたとえ」
です。

とかく人間は、自分の感じたことや
相手の欠点はすぐに目に付きます。

しかし、
自分の感じたことや相手の欠点は
自分の感性や自分の視点だけから
判断していることが多いと感じます。

小雨が降る実家の庭に独りで
梅の木の枝を払いながら感じたことは、

自分の考えや自分の言動が、
『木を見て森を見ず』になっていないか
常に注意する必要があるということです。


あなたも
『木を見て森を見ず』的な考え方
に陥っていませんか?

今日も気分よく過ごしましょう。

ではでは


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