【SDGｓ時代の六方よし経営】No.286｜ソーシャルスタイル（前S-style）メルマガバックナンバー

【SDGｓ時代の六方よし経営】No.286

2022年05月30日

先週のメルマガでは、
近江商人が知らない土地に
行商に行き、
信用を得るための経営手法

「商は笑なり」

「近江商人の三方よし」

をみてきました。

そして時代に合った
「六方よし経営」
についてご紹介しますね。

まず「近江商人の三方よし」と
いう言葉は、近江商人の研究を
した経営学者により1980年代から
使われ始めたようです。

その後、1990年代には、
環境問題を契機に日本語では
「企業の社会的責任」と訳す
corporate social responsibilityの
頭文字をとり「CSR」という言葉
が経営課題になりました。

2000年代に入るとすぐに
米国においては
エネルギー商社エンロン事件、
国内では
雪印の集団食中毒、
食肉偽装、
自動車会社のリコール隠しなど
企業不祥事が相次いだことから
法令遵守について
大きな関心が寄せられました。

「CSR」の概念が、
従来の環境問題から企業統治、
「コーポレートガバナンス」に
も拡大する原因になったのです。

次に、中国の経済的発展に伴い
生産のグローバル化が加速し、
サプライチェーンが一気に
複雑になっていきました。

このため「売り手」の範囲が
大きく広がるとともに、
大量生産・大量消費の経済活動が
地球環境の悪化を招き始めます。

「三方よし」の
「売り手」「買い手」「世間」の
うち「世間」の概念が大幅に広く
なったのです。

「六法よし経営」とは、これまでの
「三方よし」に、次の三つのよし
「作り手よし」
「地球よし」
「未来よし」
を加えたののです。

「作り手よし」は、
作り手の範囲が、
自社の従業員だけでなく、
取引先やその子会社の従業員を含み、
児童労働や作り手すべての労働条件、
取引条件が適切であるかが重要である
ということです。

「地球よし」は、
グローバル化の急速な加速により、
「地球環境まで考えて事業を行う」
ということです。

そして「未来よし」は、
「今の経済活動が、地球の未来や
人類の未来にとり適切であるかどうか」
が問われる時代であるということです。

SDGｓが重要視される社会経済環境下
では、「六方よし経営」は大企業だけ
の課題とは言い切れません。

個人事業主だけでなく一個人としても
ビジネス環境や社会の変化に感心を
もつことは重要であり、
「六法よし経営」に至る経過を含めて
取り上げさせていただきました。

ロシアのウクライナ侵攻が、
深刻な食糧不足を招き、
物価高、
石油の高騰、
円安の進行、
株価の下落など
不安定な環境になっています。

これまでの経験則に基づいた
固定観念に縛られることなく
柔軟な発想や思考が益々重要な
時代になっていると思います。

そのために、私は学ぶ姿勢を
大切にしていきたいと考えます。

ではでは