【ぼたもち３個は食えねえ】No.521｜ソーシャルスタイル（前S-style）メルマガバックナンバー

【ぼたもち３個は食えねえ】No.521

2023年01月20日

昨日、私は妻と二人で
『老後の資金がありません！』
という映画を鑑賞しました。

【ぼたもち３個は食えねえ】
というフレーズは、妻と二人で
老舗の和菓子屋を営んでいた
主人公の父親が死に際に呟いた
言葉です。

同時にこの映画に一貫して
流れるメッセージです。

胸にジーーンとこみ上げるもの
がありました。

人間の幸せは、お金では買えない。

人と人とが心の通わせて、
はじめて人は幸せに生きていける。

この真実が作品を通じて流れています。

2019年に金融庁が、人生100年時代、
老後30年間で約2,000万円が不足する
と試算を発表し、大きな話題になり
ました。

映画の冒頭には、
老後二人で生活するだけでなく、
子供世代の晩婚化を視野に入れるならば、
子供たちの結婚資金や孫の出産などを
考えると定年退職時に4,000万円必要だと
訴える経済評論家の解説シーンが流れます。

５０代半ばでリストラの憂き目に遭う
長男夫婦には、ようやく社会人になろう
とする二人の子供がいます。

主人公夫婦の預金はたった800万円。

到底、足りません。

この長男夫婦は、感心なことに高級な
有料老人ホームに入っていた両親に
毎月９万円もの資金援助をしていました。

これを節約するため独りになった母親を
長男夫婦が引き取るのですが、経済的には
さらに厳しいことが次々に起こります。

安上がりで済ませる長男夫婦の夕食は、
いつも豚肉とモヤシ鍋。

そこに同居を始めた母親が、老舗の
和菓子屋だった頃からの経済感覚で
100ｇ3,000円の和牛800ｇをクレジット
カードで買って、カード残高が不足する。

母親の銀行口座の穴埋めをさせられる。

オレオレ詐欺で100万円取られる。

年金詐欺の片棒を担ぐ。

経済的に困まり果てた妻は、
自分の両親にお金を借りようとします。

ところが、妻の両親は自分たちの夢を
叶えるため銀行から借金して、儲からない
サーフショップを経営していました。

お金を借りるどころか、逆に両親から
お金を無心されます。

さらに母親は生前葬を開くことに。

そんなこんなで

今の社会問題となっているあらゆる
出来事が散りばめられています。

よくできたストーリー展開です。

主人公夫婦が、この経済問題をどの
ような解決策を取ったのか？

【ぼたもち３個は食えなえ】

足るを知る。

この言葉が私の頭をよぎりました。

お金では買えないものがあります。

ラストシーンで主人公がみんなの
ために沢山のぼたもちを作っています。

誰のためのぼたもちなのか？

是非、老後の資金が足りないと
不安を感じていらっしゃる方に
見て頂きたい映画です。

最後に、この映画を観た理由を
お話しします。

一昨日のメルマガの訂正を配信した際、
この映画の脚本は、三谷幸喜さん
と紹介していたのですが、
実際には三谷幸喜さんは、
この映画の出演者だったのです。

読者の方からご指摘を頂きました。

そういうご縁で見逃したこの映画を
観ることにしたのです。

因みにこの映画
『老後の資金がありません！』は、
脚本家の斉藤ひろしさんが、
作家の垣谷美雨さんが書かれた
「老後の資金がありません」
という小説を映画化したものです。

ではでは