オレンジメールにて配信したメルマガのバックナンバーです。

昨日のメルマガでは、
人に親切にすることで
オキシトシンが分泌され、

オキシトシンの効果の一つとして
「命の回数券」とか
「命の砂時計」ともいわれる
テロメアの短縮防止について
お話ししました。

親切にしたり
親切にされたりすると
「ありがとう」という言葉が
自然に口から出てきます。

家庭でも
ご近所づきあいでも
通勤途上でも
職場でも
普段から人と接する際に
ずっと気持ち良い
コミュニケーションが
取れていれば
健康寿命を延ばすことができる。

ウェルビーイングな人間関係が
絶対条件だと思っています。

ただ、現実はそうではありません。

パワハラの相談を受け、
お話を伺うことがあります。

パワハラは、
ウェルビーイングな人間関係と
かけ離れた状態です。

厚生労働省では、パワハラの
３要素と６類型を示しています。

パワハラ３要素

①優越的な関係を背景とした言動

②業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの

③労働者の就業環境が害される

この３つすべて満たすのがパワハラ。


パワハラ６類型

・身体的な攻撃

・精神的な攻撃

・人間関係のからの切り離し

・過大な要求

・過小な要求

・個の侵害

パワハラは６類型のいずれかに
当てはまると定義されています。

会社経営者であれば、
絶対に知っているはずです。

こうしたことが起こらないように
指導すれば済むことです。

なのに、どうしてパワハラが
起きてしまうのでしょうか？

パワハラ相談を受けた会社で
使われる社内用語をご紹介します。

その会社では、
部下に対して「自責」という
言葉を連発するそうです。

不具合が起こったときに
担当者が悪いとは言わずに
「自責で考えろ」的な使い方
をするそうです。

「自責で考えろ」では、
上司は部下に寄り添わないぞ
と宣言しているように感じます。

一見、パワハラの定義には
触れないような氣がする
「自責で考えろ」ですが、
非常に危険な言葉です。

社員に「自責思考」を強要すれば
どんなことが起こるでしょうか？

きっと社員は、

真面目で几帳面になるでしょう。

完璧主義になるかもしれません。

ポジティブ思考は起こりません。

ネガティブ思考に陥りやすく

自分に自信が持てなくなるでしょう。

会社の発展に繋がるイメージが
持てるでしょうか？

「自責で考えろ」では、
視野が広がらず、視点は過去で、
防衛行動になってしまうでしょう。

こうした強要する風土が続くと
ストレス過多になり、
精神的に追い込まれます。

この時、脳内でどんなことが
起こっているかというと

落ち着きや平常心を
維持するためのセロトニン

達成時に得られる幸福感
ドーパミン

恐怖や不安や集中する際の
ノルアドレナリン

などのモノアミンと呼ばれる
神経伝達物質を
出し続けることになります。

人間の脳は、
長期間トレスには耐えられない
構造になっているため、
これらモノアミンは枯渇します。

これをモノアミン仮説といい
精神疾患と密接な関係が
あることがわかっています。

すなわちうつ状態とは、
セロトニン
ドーパミン
ノルアドレナリン
が枯渇した状態なのです。

心療内科では、
これらモノアミンを増やす薬を
処方されるのですが、
残念ながら副作用を伴うことを
覚悟しなければなりません。

そこで、薬に頼らず

運動をする
仲間との寄り添う
正しい知識をもつ
体への刺激を与える

などの有効な対策方法が
あることを知って欲しいし、
有効な選択肢だと思います。

人間の思考や行動は、
「言葉」で成り立っています。

ですから「言葉」ほど
重要なものはありません。