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【６００円受け取ってください】No.656

2024年02月24日

「お願いですから、
　６００円受け取ってください」

今週、こんなことがありました。

私
「それってあなたの
　ポケットマネーじゃないんですか？」

担当者
「まぁ、そうなんですけどぉ～
（もにょもにょと口ごもりながら）
　これで解決してもらわないと
　警察に被害届を出したり、
　厄介なんです。

　ご迷惑をおかけして
　本当に申し訳ありません。
　（深々と頭を下げられながら）
　これで終わりにしてください」

私と妻は、顔を見合わせ頷きました。

担当者
「受け取ってもらわないと
　私が困るんです。
　仕事が回りません」

困惑しながらも、
この提案を受け入れるしかないと
腹を括った直後のダメ出しでした。

私は、サラリーマン時代に
職場の労働時間管理をしていました。

各職場が業務を効率化するために
一生懸命に工夫しています。

そのことをよく知っています。

トラブルが起こると、
本来すべき業務に支障をきたします。

「注意一生、怪我一生」

という言葉があります。

幸い私は労災の経験はありませんが、
最近、ニュースで工場火災などが
見聞きする度に、
関係者のことを考えたりします。

事故の報道に接するたびに、
お金で解決できる程度のミスなら、
まだいいかと考えたりします。

今回のトラブルは、
妻がネットで購入した品物が
２週間たっても行方不明のまま
というものです。

運送会社では、
２月４日に宅配ボックスに入れた
ことになっていますが、
マンションの自室には記録がない
のです。

宅配ボックスと自室のモニターは
連動していますが、
ランプはついておらず、
実際、受け取っていません。

昨今、
大流行りのネットショッピング。
郵便配達や運送会社に依存しています。

我が家でも、それはそれはお世話
になっています。

そんな折、心配されているのが
「２０２４年問題」です。

「２０２４年問題」とは、４月から
運送会社、建設、医療現場に導入される
時間外労働の上限規制です。

これまでは、
長時間労働が認められていました。

それが今年の４月から
上限規制が設定されるため、
人手不足が深刻化し、業務が滞る
ことが懸念されている問題です。

物流件数はうなぎのぼりです。

「６００円」ごときの行方不明事故に
構っていられない事情があります。

今回の担当者さんの対応はとっても
紳士的でしたし、氣持ちも届きました。

この先、さらに人手不足が深刻化します。

社会を支える物流、建設、医療現場の
「２０２４年問題」から目が離せないと
思います。

日本人、特に若者の自己肯定感は
外国に比べ圧倒的に低くなっています。

少し前のデータですが、
１３歳から２９歳の若者を対象に
「自分自身に満足している」
日本人は約４５％しかいません。

最も高いのはアメリカで８７％です。

日本の次に低い韓国の７４％と比べても
圧倒的な低さです。

私のようなウェルビーング伝道師が
独りでも増えることが急務です。

自分が幸せだと感じていないと

「優しい言葉がけ」や「ありがとう」を

素直に口に出せないでしょう。

そのためには、

「自分は大切な存在」だと実感できる

場づくりが重要なのです。