【第6のバイタルサインが何か知ってます?】No.659
私が、健康寿命の大切さを
痛感したのは3年前です。
2021年3月に父が逝き、
独り遺された母の衰弱ぶりは
目も当てられませんでした。
7月30日に母が逝くまで
父の葬儀からたった4か月です。
大きな病気はありませんでした。
遺された子供たちにとって、
母の逝き方は、まるで崖から
転落したような感じです。
あっぱれの潔さでした。
今日は亡父母から學んだ
"歩き"と"健康"の関係について
お伝えします。
アメリカに老化の本質を理解し、
健康寿命を伸ばすための施設、
「国立老化研究所」があります。
同研究所に興味深い調査があります。
年を重ね歩く速さが遅くなると
自立した生活を送れない。
また、認知機能の低下とも
密接な関係があるそうです。
普段、何気なく歩いていますが、
実は歩行は、複雑な動作だと
いわれています。
拙著"笑顔の終活"で紹介したように、
父は92歳で入院する直前まで、
歩行用ストックを使い、
暑い夏の日も
寒い冬の日も
最期の最期まで歩いていました。
定年退職後、時間の余裕ができた
私はできる限り、
父のウォーキングに付き添いました。
実家の近くに流れる矢作川の堤防を
父と二人、たわいない話をしながら
キジやウグイスの鳴き声、
虫の鳴き声を耳にしたり、
頬を打つ北風の冷たさを感じたことを
思い出すと胸がほんわかします。
一方、母は、一切歩きませんでした。
実家の小さな庭には、
四季折々の草花が咲きます。
老後、庭に咲く花と会話するのが
趣味のような生活をしていた母でした。
「健康のためにあるいたら?」と勧めた
ことも何度もありました。
その都度、母は、
「(買い物に行くとかの)目的もなく、
歩くなんてバカらしい。
お父さんは、墨絵を書いたり、
のんきに散歩に行けるけど、
わしゃ、ご飯作らんといかんで、
散歩なんか行っとるヒマはないわ」
と強く拒むのでした。
あまりに対照的な父と母でした。
父が亡くなり、庭にも出なくなった母。
足首がはれ上がり、
ふくらはぎから下は
像の足のように
白く寸胴になっていきました。
誤嚥性肺炎で緊急入院してからは、
・体温
・血圧
・脈拍
・呼吸数
・酸素飽和度
などのバイタルサイン(生命兆候)を
ずっとモニターしています。
既にベッドの上で横たわるだけの母は
ほとんど起き上がることさえできません。
最近になって、
先ほどの5つのバイタルサイン
(体温・血圧・脈拍・呼吸・酸素)の
他に第6のバイタルサインがあることを
知りました。
第6のバイタルサインは、"歩く速さ"です。
歩くことがこれほどまで
重要だったとは知りませんでした。
私はテニスを続けていますが、
ボールを追う速さはまずまずだと
思います。
ギリギリ走って、ラケットにボールが
届いた時の喜びは格別です。
昨年8月、東京から歩いて富士山に
登ったときにも、
歩くことは苦になりませんでした。
今まで歩くことがこれほど重要だとは
考えてもみませんでした。
しかも速く歩けることと
死亡リスクが直結していたとは驚きです。
昨年11月22日
"いい夫婦の日"に
ウォーキングを始めると
決意した我々ですが、
忙しさに負けてしまい、
しばらく歩けていませんでした。
こうして考えてみると
最期の最期まで
歩き続けた父は
本当によく考えていたなと
痛感します。
歩き続けることは、
人生後半の重要ポイントです。
再度、妻に声をかけ
ウォーキングを再開したいと
思います。
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