【「葵桜」並木の誕生秘話から勇氣をもらう】No.669｜ソーシャルスタイル（前S-style）メルマガバックナンバー

【「葵桜」並木の誕生秘話から勇氣をもらう】No.669

2024年03月09日

私の中で、一週間がめちゃくちゃ
早く過ぎていきます。

２月は、温かくなったなぁと思うと
３月に入り、急に寒くなり、
雪が降ったり寒暖の差が厳しく
体調を崩す人も多いようです。

いかがお過ごしでしょうか？

私が住む愛知県岡崎市の中心には、
乙川（おとがわ）が流れています。

西暦１１０年、
日本武尊命（ヤマトタケルノミコト）
により建立された菅生（すごう）神社の
前を流れているので、岡崎市民からは
菅生川（すごうがわ）と呼んでいます。

この菅生川の「河津桜並木」が満開だ
という噂を聞いたので、昨日、妻と
見に行ってきました。

しかし、冷たい北風がビュービュー吹き、
すでに花吹雪の状態でした。

これも暖冬のせいでしょう。

この河津桜も、市民からは「葵桜」という
愛称で呼ばれています。

徳川家康公生誕の地である岡崎市民は、
「葵」に対して熱い想いを抱いています。

この「葵桜」並木は、菅生川の堤防沿いに
住んでいた主婦三橋三千子さんの想いが
かたちになったものです。

国際文化交流をされていた三橋さんは
１９９８年、外国人と一緒に、
近郊のゴルフ場、葵カントリークラブに
咲く河津桜を見に行かれたそうです。

そのとき、こんなきれいな桜を沢山の
人に見てもらったらどうかという話に
なり、三橋さんが一念発起されたのです。

しかし、事はそう簡単に進みません。

公共の場に個人が勝手に桜並木を
つくることは困難なことでした。

でも、三橋さんは諦めませんでした。

５０年後の桜並木の美しさCGで描き
PRしたり、地域の有力者に声掛けを
したり働きかけ続けました。

大河も一滴のしずくからです。

ビジョンを掲げ、それを達成したいと
いう強い意志があればなんとかなる。

三橋さんの志に触発された人たちが、
ボランティアの会を結成しました。

ついに、２００１年、葵桜の苗
１００本が植えられました。

１本１本にオーナーが名前を付けた
葵桜です。

１５本は枯れてしまいましたが、
どうしても植えたいという外国人の
強い想いで１本足されました。

２３年経った今年、８５本+１本の
葵桜が見事な並木をつくっています。

車いすにひかれた老人が福祉施設の
職員に連れられて来ていました。

外国人カップルのパパの胸に抱っこ
された１歳児がニコニコしています。

妻と私は、顔を見合わせ
「日本人に比べると
　赤ちゃんの表情も　豊かだね」と
思わず笑みがこぼれます。

葵桜をスケッチする若い女性もいます。

美しいものに、国籍も年齢も
男性も女性も、関係ありません。

美しいものを見ること
自然に触れたいと思う氣持ちは
皆んな同じです。

毎年、ここを訪れると感じること
ですが、人口比率からすると
圧倒的に

ベトナム人
中国人
欧米人

が目立つのです。

日本人はお花見をする暇も
ないのでしょうか？

なかなか一人では
外に出られない親御さんや
奥様、ご主人、
お子さんをお誘いし、
あなたも、この週末、
外に出られ、
自然に触れてみませんか？

何かしら発見があると思います。

ではでは