【特別な場所~黒四ダム~】No.687
GWが始まりました。
新緑が美しい季節です。
お正月の能登半島地震後の
復興支援に、各地からボランティア
の方々が行かれています。
本当に頭が下がります。
一方で、今年は5年ぶりに
羽根が伸ばせるGWでもあります。
昨年5月8日にコロナが
「5類感染症」に移行し、
コロナ後初のGWなので、
各観光地に歓声や活気が戻る
ことが期待されています。
GW初の土曜日の昨晩、
新プロジェクトX
~挑戦者たち~
第2回が放映されました。
厳冬 黒四ダムに挑む
〜断崖絶壁の輸送作戦〜
驚いた事実が沢山ありました。
この難工事で171人もの若者の
命が失われています。
労災です。
土木工事でこれほど多くの
死者が出るなんて、
今では考えられません。
中止しろ!
と言われかねません。
特攻隊で死んでいった若者。
そんな悲惨な戦争が終わりました。
しかし、戦後まだ10数年、
今度は経済復興のために、
ひっ迫する電力需要対応のため、
若者は、殉死しました。
社会のため、
ダム建設のため、
立山で越冬した若者たちの
物語を目の当たりにしました。
言葉には言い表せない
過酷で壮絶な現実、
決断と断行、
決死の覚悟の末に
完成した黒部ダム。
そんな黒部ダム
私は何度か黒部ダムを
訪れたことがあります。
思い出深いエピソードが
いくつかあります。
今日はその中で、
亡父とのワンシーンを
紹介させてください。
前回のプロジェクトXで
黒部ダム建設の放送は、
2000年でした。
晩年、墨絵に夢中だった父は、
この番組を観ていました。
父は、私が生まれる前、
勤務先の慰安旅行で黒部ダム
へ行ったことがありました。
父の遺品を整理する際に
写真を見つけたので知っています。
しかし、立山には
行ったことがありません。
父がずっと行きたかった
立山黒部アルペンルート。
玩具花火の問屋に勤めていた父は
春先から夏にかけては超多忙な季節。
正に「書き入れ時」です。
休みはほとんどありません。
立山は多い年、雪が20mも積もります。
4月中旬、その雪をブルドーザーで
描き分けて進むことでできる雪の壁
日本を代表する観光地
"雪の大谷"のルーツは、
ダム建設工事用に作られました。
私は学生時代、ワンゲルに所属し、
初めての北アルプスが立山でした。
恵まれた時代と両親のおかげです。
昭和3年生まれの父、
青春時代は戦中でした。
父は自分が生れる前に
父親を亡くしており
終戦後も食べていくのに
精一杯でした。
青春時代を謳歌する
余裕はなかったでしょう。
それなのに、
結婚してもなお、私は、
親不孝を重ねていました。
ある頃から私は、
どうしても"雪の大谷"に
父を連れて行きたい。
そう考えるようになりました。
既に80歳を超えた父。
ギリギリ行けるかもと
決意し室堂山荘を予約しました。
雪が多いGWでした。
立山室堂ターミナル駅から
山荘までは少し登ります。
曇天で風が吹いていました。
遭難はしない場所だと
わかっていながら、
不安でした。
標高2,450m
空気が薄く
肺が弱っていた
父は息が切れます。
ようように
山小屋に着き、
父と交わした生ビール
今でも胸が熱くなります。
その晩、雪が積もりました。
朝起きてみると
山小屋の軒から伸びた
長い氷柱がキラキラ
輝いています。
真っ青な空に、太陽が輝き
新雪に目がやられそうです。
サングラスをかけ、
いっぱしの登山家気取りです。
新雪に足を踏み入れると
太ももあたりまで沈みます。
雄大な立山が間近に迫り、
遠くには剣岳も見えました。
生涯忘れることができない
心に刻まれた風景です。
父の墨絵の作品の多くは、
風景画です。
その中に大観峰から眺めた
雄大な黒部湖の景色があります。
旅行は心をリフレッシュ
させます。
お金をかけなくてもいい
近場でもいい
動けるときに
お出かけする。
単調な毎日に、
変化を付ける。
大切にしたいと思います。
あなたは新緑の今
どこか
お出かけしますか?
もしよかったら是非、
あなたのお話も
お聞かせ下さい。
良いGWをお過ごし下さい。
ではでは
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