【袖振り合うも他生の縁ーその２】No.713｜ソーシャルスタイル（前S-style）メルマガバックナンバー

【袖振り合うも他生の縁ーその２】No.713

2024年07月03日

袖振り合うも
（そでふりあうも）

他生の縁
（たじょうのえん）

その２をお届けします。
スーパーのレジ待ち時での
初老の女性との会話です。

妻は、買い物など外出すると
色んな人から声をかけられます。

月曜日は初老の女性からでした。

火曜特売日の前日、月曜日の午前中
の店内は空いていました。

その女性のショッピングカートには
わずか数点しか入ってませんでした。

「娘から電話がかかってきて
　〇〇が足りないから買ってきて！
　って頼まれちゃったんだわ」

その女性が話し出し始めたのです。

そしてレジ待ちのわずか１分程度で、
人生ストーリーを聞くことに！

女性は、娘さんと孫と、
一軒家に暮らしています。

女性と娘さんはいずれもバツイチです。

女性のご主人が浮気をして、女性を置いて
家を出てしまったというのです。

その時、娘さんはまだ独身でした。

ご主人と住んでいた家が
ペラペラだったので、思い切って
母娘で協力して、家を建てました。

（ペラペラの家ってどんな家って
　思いましたが、たぶん　小さな家
　という意味だと思います）

その家に、娘さんのことが好きだと
言って転がり込んできた男がいました。

結婚して孫が生れました。

しかし、その男も浮気をして、
家を出て行ってしまいました。

だから、今は娘さんと孫と暮らしている。

そして、娘から買い忘れ品を頼まれて、
私は、今、このレジに並んでいるという
ことでした。

その女性が心の中でどんな想いを抱いて
いるのかは知る由もありません。

しかし表情や話しぶりは、嬉しそうでした。

もう一度言います。
このストーリーをわずか１分程度で話した
というのです。

女性のコミュニケーション能力は恐るべし！

その女性が我々に話そうと思ったのは、
我々夫婦が「仲良さそう」だったからだと
いうのです。

何か感じるものがあったのでしょう。

どうしてこのお話をしたのかというと
誰もが自分のことを分かって欲しい、
知って欲しいと思っているんだな感じ
たからです。

人は社会の中で幸せを感じる生き物です。

これは別の話ですが、共働きのお母さんが
台所で夕食の準備をしています。

お子さんが学校での出来事をおかあさんに
話したくて仕方ありません。

その時、お母さんの対応として次のAとBでは、
子どもの満足度が高いのはどっちでしょう？

A　夕食を作りながら子どもの話を聞く

B　一旦、手を止めて子どもと目線を合わせて
　「何があったの？お話ししてみて、
　　でもママ今、〇〇ちゃんのご飯作っている
　　からあんまり時間ないけど大丈夫？」

誰もが全員Bだと思うでしょう。

私たちは、何が良いのか本当は知っています。

それができるかできないかだけなのです。

コミュニケーションは難しくありません。

でも、世の中に自称「コミュ障」だという人が
たくさんいます。

「コミュ障」だと自分で宣言することで
自分像を作り上げているんだと思います。

伝わる、伝わらないは、
話し方が上手いとか、下手とかの問題じゃない。

"寄り添う氣持ち"が
相手に伝わるか
伝わらないかが
「運命」の分かれ道！

私も食事をしながら妻から言われます。

「ねえ、ちゃんと話聞いてよ！」

くわばら、くわばら（笑）