税理士 神佐真由美が毎週発信する、会社経営や、家庭経営、そして、人生の経営にちょっと役立つメルマガです。 税務や会計を中心に、日々の仕事での気づきを混ぜながら。

こんにちは！
税理士の神佐真由美です。
今日もご開封いただき、ありがとうございます。

本日のメルマガの内容です。
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１．あの補助金はなくなるのか？概算要求から読み解く来年の政策
２．現在＆これから公募の補助金
３．おすすめ書籍 　これ1冊でわかる!相手が納得する!中小企業の「値上げ」入門
４．セミナー＆イベント情報　予算管理セミナー＠オンライン
５．活動日記　台風被害のお見舞いを申し上げます

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１．あの補助金はなくなるのか？概算要求から読み解く来年の政策


来年の補助金や税制改正の素案は、夏の終わりに明らかにされます。


国の来年度の予算編成に向けて、

各省庁が、「こんな事業をするので、これだけ予算をください」という

"概算要求"という、予算の希望額のとりまとめが行われます。


これを、国会で審議ののち、来年度の施策、

具体的には、国の事業や、補助金、税制に反映されます。



ということは、

概算要求の内容を見ておくと、

「来年はこんな施策が実施されるんだな」ということが見えてきます。


また、何を課題としてとらえていて

何を目的に、この予算を確保するのか？ということもわかります。

国の問題意識と、どこに向かおうとしているのか？

という、少し先のビジョンも見えてきたりします。

それに、大切な税金の使い道にもしっかり目を光らせておきたいですよね！


まずは・・・

私たちにとって、重要な経済産業省の概算要求のポイントを見ていきましょう。


令和7年度概算要求・税制改正要望について （METI/経済産業省）
https://www.meti.go.jp/main/yosangaisan/fy2025/index.html

概算要求の内容の概要ページ
https://www.meti.go.jp/main/yosangaisan/fy2025/pdf/01.pdf

主だったものをピックアップしていきましょう。

（１）国内投資拡大の継続・対日投資の拡大
①ＧＸ・脱炭素エネルギー、②デジタル基盤技術・自動車・バイオ産業、③対日投資促進
1兆6,335億円（令和6年度 1兆2,892億円）

→脱炭素かつエネルギー自給率を高めることなどに最大の投資が予定されています。


（２）イノベーション・新陳代謝の加速
(2-1)イノベーションエコシステムの構築・AI等活用に向けた事業環境の整備、
グローバル市場の形成・獲得、(2-2)ヘルスケアスタートアップ支援等
3,135億円（令和6年度 2,673億円）


（３）国民の所得向上
地域の中堅・中小企業・小規模事業者の支援、価格転嫁強化、
ロボット等活用による人手不足等対策、デジタル人材育成
1,394億円（令和6年度 1,112億円）

→こちらが一番関連性のあるところかと思います。


・地域の中堅・中小企業・小規模事業者の発展を支えるとともに、
賃上げや働き方改革による良質な雇用を実現できる地域の中堅・中小企業・小規模事業者を育成し、
更なる成長軌道に乗せる。
→賃上げ・働き方改革ができるように支援していく。


・ 地域経済を牽引する中堅企業、売上100 億円以上への成長を目指す中小企業に関するビジョンの策定等、
広域連携を含む経営支援体制の構築、設備投資や海外展開、フェーズに応じた事業再生等の支援、
M&A・グループ化の促進、ゼブラ企業の創出・育成に取り組む。
→いわゆる中堅企業を重点的に支援する。


・ 価格交渉促進月間の実施とその後のフォローアップ調査などの予算事業に加えて、
下請代金法の執行の強化（公取委・事業所管省庁との執行連携等）、
官公需等における労務費等の価格転嫁の徹底等による価格転嫁の強化策を推進する。


・ ロボット等の活用推進等を含め、人手不足等の供給制約へのさらなる対応を推進する。

➢ 中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金【20億円（新規）】
➢ デジタル・ロボットシステム技術基盤構築事業 【6.0億円（新規）】
※ 中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金 【1,000 億円（R5補正）】
※ 中小企業省力化投資補助事業（カタログ事業）【1,000億円（R5補正）】
→昨年の目玉だった補助金はここに含まれるようです。

・ 個人のデジタルスキル情報の蓄積・可視化を通じてデジタル技術についての継続的な学びを実現するとともに、スキル情報を広く労働市場で活用していく。



（４）GXの実現とエネルギー安定供給の確保
※(1),(2)で記載のため省略。

（５）経済安全保障の確保
78億円（令和6年度 62億円）

（６）大阪・関西万博
312億円（令和6年度 24億円）

（７）経済社会の基盤を支える最重要課題
福島復興、産業のレジリエンス・安全の向上
856億円（令和6年度 648億円）※(2),(3)のうち84億円（67億円）含む


全体的にGX・脱炭素、再エネ、中小企業については省力化などの投資の支援、中堅企業への重点的な支援が目立ちます。

いままで当たり前のようにあった、
【中小企業生産性革命推進事業】の文字が見当たりません！

生産性革命推進事業は、いわゆるものづくり補助金、小規模事業者持続化補助金、IT導入補助金を含みます。

長きにわたり身近だったこれらの補助金は、なくなるのかもしれません。


また、経産省からは税制改正に関する要望も発表されており、
https://www.meti.go.jp/main/yosangaisan/fy2025/pdf/02.pdf

こちらでもやはり、100億円企業の創出を推進すること、

戦略的に定める重点促進分野における設備投資の優遇や、

エンジェル税制の拡充など。

投資促進税制は延長、中小企業に対する軽減税率も延長とあります。


これらのことは、現時点では経産省が要求していることであり、

国会での審議を通して、この通りに決まるとは限りません。

しかし、各省庁がこのように考えている、ということは、知っておくとよいと思います。


他、各省庁の要求をピックアップしておきますね。

医療・福祉関係であれば、厚労省
令和７年度厚生労働省所管予算概算要求関係｜厚生労働省 (mhlw.go.jp)
https://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/25syokan/index.html


教育や文化芸術に関することは文科省
https://www.mext.go.jp/content/20240827-ope_dev02-000037780_1.pdf


なかでも芸術や文化財に関することは文化庁
bunka.go.jp/seisaku/bunka_gyosei/yosan/pdf/94107201_01.pdf


国土交通省も重要
https://www.mlit.go.jp/page/content/001760274.pdf


なかでも観光に関わる事業であれば、観光庁
https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/001760261.pdf




ぜひ、どんなところに「追い風」が吹くのか、参考に見ていただけるとよいと思います。


２．現在＆これから公募の補助金


・New！中小企業省力化投資補助金（第二次公募は9月24日締切）
https://shoryokuka.smrj.go.jp/
中小企業等のみなさまの売上拡大や生産性向上を後押しするため、
IoT・ロボット等の人手不足解消に効果がある汎用製品の導入を支援いたします。
↓カタログの内容が増えています！↓
https://shoryokuka.smrj.go.jp/product_catalog/


・New！中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化などの大規模成長投資補助金 （第3次公募はいつ？）
https://seichotoushi-hojo.jp/
補助上限が50億円で、10億円以上の投資が対象となります。


・事業承継・引継ぎ補助金（次回第９次公募　詳細未公開)
https://jsh.go.jp/r5h/
2019 年 9 月 17 日～2024 年 9 月 16日に事業承継をした
事業承継者の新しい取り組み支援（経営革新支援）や、
M＆Aにかかる費用の支援（専門家活用型）があります！


・事業再構築補助金（第１３回は未定）
https://jigyou-saikouchiku.go.jp/


・ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
（第19次締切はまだこれから）
https://portal.monodukuri-hojo.jp/schedule.html


・小規模事業者持続化補助金（第17回公募　Coming soon）
https://s23.jizokukahojokin.info/


・技術開発を支援するサイト（研究開発を支援する補助金など）
https://sbir.smrj.go.jp/index.html


・支援情報ヘッドライン | J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト]
https://j-net21.smrj.go.jp/snavi/index.html


・令和6年度業務改善助成金（令和6年12月27日まで）
事業場内で、最も低い賃金（事業場内最低賃金）を30円以上引き上げ、
生産性向上に資する設備投資等を行った場合に、その設備投資等にかかった費用の一部を
助成する制度です（最大600万円）。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/zigyonushi/shienjigyou/03.html



３．おすすめ書籍

これ1冊でわかる!相手が納得する!中小企業の「値上げ」入門
著：北島大輔さん
https://amzn.asia/d/calYzXE

（本の紹介より）
なぜ、あの会社は相手も納得してうまく値上げ交渉できたのか―。
本書は「中小企業値上げのための実務書」として、以下の点に軸足を置いています。

*値上げすべき、製品や顧客の優先順位の見極め方
*値上げしやすい製品、顧客の見極め方
*パターン別具体的な値上げ交渉の進め方
*利益重視の考え方を社内に定着させる方法

値上げ交渉をする際、全製品・全顧客に対して一律に交渉を行うことは現実的ではありません。
そこでまず考えるべきなのは、値上げしやすい製品はどの製品か、値上げしやすい顧客はどの顧客かを見極め、値上げ交渉の優先順位をつけることです。

その際に肝心なことは、社内に売上至上主義ではなく利益至上主義が根付いていること。
これができていないと値上げ交渉は迷走し暗礁に乗り上げかねません。

中小企業のための、値上げによって利益を確保する新たな企業努力の形を、豊富な具体例に基づき解説し、提案する1冊。


★手に取ったきっかけ

おすすめされていた方がいらっしゃったから。
中小メーカーの値上げの実務書とのことなので。


★おすすめポイント

なんといってもとっても具体的で、交渉資料のサンプルもあります。
顧客との関係性別・製品別の交渉の方向性についても解説。
会計データをもとに（やはり変動損益計算書がわかりやすいのではとのこと）、
自分たちも交渉の軸が決まり、相手にも納得してもらいやすい考え方を示しています。
顧客との交渉が必要な業種、特にメーカー向けだと思います。



４．セミナー情報＆イベント情報

★大阪産業創造館様　主催セミナー★


・オンラインセミナー「予算管理テーマ」配信中です。（9月30日まで）
＜管理会計シリーズ＞数値計画を実現させる「予算管理」セミナー
https://biz-sch.sansokan.jp/courses/bs44548?


・今年度下半期に管理会計シリーズのセミナーを予定しております。

まだサンソウカンHPには反映されておりませんが、日程が決まりました！

10/23(水) 月次決算
11/19(火) 予算管理
12/17(火) 変動損益計算書
1/21(火) 部門別会計
2/18(火) 投資意思決定会計

いずれも14時～16時30分　の予定です。


・産創館には、お役に立つセミナーがたくさん企画されています。
https://www.sansokan.jp/events/?ym=2024-07



５．活動日記　台風被害のお見舞いを申し上げます


先週は、きっとほとんどの人が、台風に振り回されたのではないかと思います。

そして、長く同じ場所に居座ったため、長い雨が続き、被害も大きかったことと思います。

心からお見舞い申し上げます。

そして、1日も早い復旧を祈っています。


これだけ技術が発達していても、台風の進路って読めないものなんだなと思いました。

関西も直撃するといわれながら、結局こちらの方には来ませんでしたし、

一方で思いがけず被害が大きかった地域もあるのだと思います。

備えはいつもしておく必要あると思いますが、臨機応変に対応することも大事です。


台風に悩まされている国は日本だけなのか？と思って調べてみたら、思わぬことがわかりました。

台風の番号とアジア名の付け方 | 気象庁 (jma.go.jp)
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/typhoon/1-5.html

今回の台風はサンサン（SHANSHAN）という名前でした。


この名前の付け方もルールがあるそうです。

北西太平洋や南シナ海で発生する台風防災に関する各国の政府間組織である「台風委員会」に

日本を含む14か国等が加盟していて、

この14か国等が各国等あたり10個の台風の名前の案を出し、

合計140個の名前を、台風の発生順に名付けているのだそうです。


この14か国等が台風の被害を受けている国、とも言えますね。

各国が名前を持ち寄ることによって、連携の強化や相互理解を推進すること

なじみのある名前を付けて、人々の防災意識を高めること　が目的だそうです。


今回のサンサン（SHANSHAN）の名づけ役は香港で、少女の名前だそうです。

次は日本の名づけ役の名前の予定で、持ち回り順で「ヤギ」という名前に決まっています。

ですから次に発生する台風は「ヤギ」という名前です。


年間平均25個の台風が発生しているようで、多くの国や地域が悩まされているとのこと。

避けられないこととは言え、日ごろから忘れずに防災・減災に備えていきたいものです。


本日もお読みいただき、ありがとうございました。

今週も皆さんにとって、

たくさんよきことがありますように！

いってらっしゃい！


　　神佐　真由美


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