第341号★「管理職になりたくない」時代に、ドラッカー先生から学ぶ「マネジャーの仕事とは何か」/なぜ「正しい」のに刺さらないのか ロジックと感情の言語化/依存社員だった私が、上司(マネジャー)との対話で変わった【税理士 神佐真由美】
税理士の神佐真由美です。
今日もご開封いただき、ありがとうございます。
本日のメルマガの内容です。
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1. 「管理職になりたくない」時代に、ドラッカー先生から学ぶ「マネジャーの仕事とは何か」
2.現在&これから公募の補助金
3.おすすめ書籍 なぜ「正しい」のに刺さらないのか ロジックと感情の言語化
4.セミナー&イベント情報
5.活動日記 会社に依存する社員だった私が、上司(マネジャー)との対話で変わった話
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今日はAI活用について、フォーカスした内容です
NotebookLMというAIで今回のメルマガをポッドキャスト風にしました。
https://notebooklm.google.com/notebook/bee4fd0b-8d9e-4285-9a01-9c9ef5719bbe/artifact/1646842c-fca2-4005-93d3-c4b99130aaad?utm_source=nlm_web_share&utm_medium=google_oo&utm_campaign=art_share_1&utm_content=&utm_smc=nlm_web_share_google_oo_art_share_1_
1.「管理職になりたくない」時代に、ドラッカー先生から学ぶ「マネジャーの仕事とは何か」
「リーダー職になりたい人が、なかなかいないんだよね」
そんなお悩みをお聞きすることが、しばしばあります。
最近、こんな調査結果が相次いで報じられています。
パーソル総合研究所の2025年の調査では、「いまの会社で管理職になりたい」と答えた人はわずか16.7%。
https://rc.persol-group.co.jp/thinktank/spe/pgstop/pgs/
別の調査では、実に7割を超える人が「管理職になりたくない」と回答しました。
https://www.jmam.co.jp/hrm/column/0095-kanrishokuchousa.html
理由として最も多いのは、男女を問わず「責任やプレッシャーが重すぎる」こと。
プレイングマネジャーとして疲弊する上司の姿を間近で見て、
若い世代が「出世=罰ゲーム」と感じてしまう――そんな構図まで指摘されています。
経営に携わる立場からすると、これは静かで、しかし深刻な問題です。
人を率いる役割の担い手が細っていくということは、
組織が成果を生み出す力そのものが細っていくことを意味するからです。
だからこそ、いま一度立ち返りたいのです。
そもそも「管理職=マネジャー」とは、何をする人なのか。
なぜ組織にとって欠かせないのか。
今回は、経営学のピーター・ドラッカー先生の『マネジメント』を手がかりに、
この問いを一緒に考えてみたいと思います。
・管理職は「管理する人」ではない
「管理職」という言葉の響きから、私たちはつい
「部下を管理し、進捗を見張り、数字を詰める人」
そして、「上からは、逆に詰められる人」
を思い浮かべます。
もしそれがマネジャーの仕事なら、なりたくない人が増えるのも無理はありません。
監視と圧力の中間管理職など、誰がやりたいでしょうか。
しかしドラッカー先生は、マネジャーをまったく別のものとして定義しました。
マネジャーとは
「組織の成果に責任を持つ者」であり、
「組織に命を吹き込む存在」だというのです。
同じ資源、同じ人材、同じ市場を与えられても、
そこに活力を注ぎ、ばらばらの力を成果へと束ねていく――
その触媒こそがマネジャーの役割だと述べています。
つまりマネジャーの本質は、「人を働かせること」ではなく、
「一人ひとりの強みを引き出し、組織の成果に結びつけること」にあります。
管理ではなく、創造。
この一点を取り違えると、マネジメントはただの負担になり、
正しく理解すれば、これほど創造的で手応えのある仕事はありません。
・マネジャーの5つの仕事
では、マネジャーは具体的に何をするのか。
ドラッカーは、役職の大小を問わずすべてのマネジャーに共通する営みを、次の5つに整理しました。
1)目標を設定する。
何を達成すべきかを定め、そのために何をなすべきかを決める。
そして、それを関わる人々に伝え、意味づける。
2)組織する。
必要な仕事を分析・分類し、適切な人を配置する。
誰が何に責任を持つのかを明確にし、成果を生む構造をつくることです。
3)動機づけ、コミュニケーションを行う。
チームを一つのまとまりへと束ねる。
日々の対話、公正な処遇、信頼の積み重ねによって、人は初めて力を発揮します。
ここがマネジャーの仕事の中でも、最も人間的で難しい部分です。
4)評価する。
成果を測るものさしを設ける。
人は「測られるもの」に関心を向けます。
だからこそ、何をどう測るかは、非常に重要です。
5)人材を育てる。
部下を育てること。
そして忘れてはならないのが、「自分自身を育てること」です。
マネジャーの成長が止まった組織は、そこで成長を止めます。
この5つを眺めて気づくのは、
どれもが「技術」であると同時に「人格」を求める、ということです。
手順として学べる部分と、その人の在り方が問われる部分が、分かちがたく結びついています。
・こんな人をマネジャーにしてはいけない
ここが、経営判断としてとりわけ大切なところです。
ドラッカー先生は、マネジャーに欠かせない唯一の資質として、
才能でも知識でもなく「真摯さ(integrity)」を挙げました。
そして、たとえ有能であっても、次のような人物を人の上に立たせてはならないと、
めずらしく厳しい言葉で戒めています。
第一に、人の強みよりも弱みに目を向ける人。
何ができないかばかりを数える上司の下で、人は縮こまり、挑戦をやめてしまいます。
第二に、「何が正しいか」よりも「誰が正しいか」を気にする人。
事実や成果ではなく、力関係や好き嫌いで物事を決める人は、組織に不信の種をまきます。
第三に、真摯さよりも頭の良さを高く買う人。
切れ味を誇り、成果よりも自分の賢さを優先する人は、周囲を消耗させます。
そして、部下の成長を脅威に感じる人、自らの仕事に高い基準を持たない人も、
マネジャーにふさわしくないとされます。
これらに共通するのは、能力の欠如ではないということです。
スキルは教育で補えますが、真摯さの欠如だけは後から埋められません。
「優秀だから昇進させる」という判断が、ときに組織を静かに蝕むのは、この一点を見落とすからです。
誰をマネジャーにするか――それは、その組織がこれから何を大切にするのかを示す、
最も雄弁なメッセージなのです。
よく、アルバイトやパートから正社員に登用され、そして管理職に昇進した人が、
ニュースや企業の事例紹介で取り上げられることがありますが、
参考になる事例なのかもしれません。
近年話題になった、CoCo壱のフランチャイズでアルバイトから入り、22歳でフランチャイズ会社の社長になられた諸沢さんもそうかもしれません。
高卒バイト→22歳で年商20億 CoCo壱FC社長「経営会議でわんわん泣いた‥」社長2年目の葛藤 | スタジオパーソル
https://studio.persol-group.co.jp/nama/250716-1
また、私がかつて担当していた企業様で、パートで入社した方が、どんどん昇進し、
役員にまでなられた方を存じ上げていますが、ドラッカー先生のおっしゃるマネジャー像に当てはまると思います。
では、こうした考え方を明日からの実務にどう活かすか。
1)マネジャーの役割を「再定義」して伝えることが必要かもしれません。
「管理職=管理・監視」という古いイメージこそが、なり手不足の一因です。
マネジャーとは人の強みを引き出し、成果を生み出す創造的な仕事だと。
役割の意味づけを変えることが、なり手を増やす第一歩になるかもしれません。
2)登用基準に「真摯さ」を組み込む。
部下の育成に喜びを感じられるか、事実に基づいて判断できるか、他者の強みを見ようとするか――
これらを昇進の要件として明文化するだけで、選ぶ基準が変わります。
3)マネジャーを「一人で抱えさせない」。
なりたくない最大の理由が過重なプレッシャーである以上、支援の仕組みは不可欠です。
権限の明確化、プレイング業務の適正化、相談できる場の確保。
マネジャーが孤立せず学び続けられる環境こそ、次のなり手を育てると思います。
「管理職になりたくない」という声は、役割そのものへの拒否というより、
いまの管理職の姿への正直な反応なのかもしれません。
だとすれば、私たちがなすべきは、若い世代を説得することではなく、
マネジャーの仕事を本来あるべき姿に戻すことです。
目標を掲げ、人を育て、成果で応える。
その根っこに真摯さが通っているかどうか。
ドラッカー先生の問いは、半世紀を経たいまもなお、組織を率いる私たちの背筋を静かに正してくれるように思います。
ドラッカー先生の本を読みながら、自分自身を振り返ることができました。
2.現在&これから公募の補助金や融資制度
・・【大阪府限定】中小企業の賃上げ促進支援について
賃上げのための財源をつくるための取組を支援する補助金が複数あります。
https://www.pref.osaka.lg.jp/o110050/keieishien/chinagepackage.html
・https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/07_keieisien_m.html
https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/07_keieisien_m.html
社会的、経済的環境の変化などにより、一時的に業況の悪化を来している事業者が経営基盤の強化を図るために活用する資金の融資制度です。
今回の中東情勢の影響を受ける方についても、ご相談を受け付けています。
・中小企業新事業進出補助金 (次は第5次公募)
既存の事業とは異なる、新市場・高付加価値事業への進出にかかる設備投資等を支援
https://shinjigyou-shinshutsu.smrj.go.jp/
・デジタル化・AI導入補助金2026(第4次8月25日締切)
https://it-shien.smrj.go.jp/
・中小企業省力化投資補助金(一般型は第7次公募7月31日締切)
https://shoryokuka.smrj.go.jp/
中小企業等のみなさまの売上拡大や生産性向上を後押しするため、
IoT・ロボット等の人手不足解消に効果がある汎用製品の導入を支援いたします。
カタログ型と一般型があります。
カタログ型は締切がなく、随時申請です。
・ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(第23次公募8月上旬締切)
https://portal.monodukuri-hojo.jp/index.html
・小規模事業者持続化補助金(11月15日締切)
一般型
https://r6.jizokukahojokin.info/
創業型
https://r6.jizokukahojokin.info/sogyo/
・支援情報ヘッドライン | J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト]
https://j-net21.smrj.go.jp/snavi/index.html
地域の公募情報も手に入ります。
中東情勢に関する支援情報 | -中東情勢に関する支援情報 |
https://j-net21.smrj.go.jp/chuto_josei/index.html
・近畿経済産業局「中東・ウクライナ情勢・原油価格上昇等に関する特別相談窓口」
https://www.kansai.meti.go.jp/
・中東情勢関連対策ワンストップポータル(経済産業省)
https://www.meti.go.jp/chuto_josei/index.html
3.おすすめ書籍
なぜ「正しい」のに刺さらないのか ロジックと感情の言語化
著:さわらぎ寛子さん
https://www.socym.co.jp/book/1552
(本の紹介より)
コミュニケーションは苦手ではない。
むしろ得意だと思う。
論理的思考もロジカルトークもそこそこイケているはず!
なのに。
納得されてない。
刺さってない。
響いてない。
明らかに共感されていない。
なぜ?
もしかして自分のトーク力って、自己評価よりも圧倒的に低いのだろうか。
今の世の中、整った言葉が増えすぎていると思いませんか?
SNSやYouTubeでは「わかりやすい話し方」や論理的思考のテクニックが溢れ、
生成AIを使えば要点を整理した文章が数秒で作れる。
けれど、ロジックが整うほどに、どこか“温度感"のない言葉が増えているように感じるのです。
言葉は、「相手を動かすための武器」ではなく、人と人の間に橋をかけるための道具です。
ロジックで整理して感情でつなげる。
この2つの力が合わさったとき、言葉はようやく「届くもの」になります。
ただ話し方を学ぶだけではなく、自分の内側と向き合い、相手との関係を見つめ直し、「自分の言葉」で世界とつながる。
それが、本書が目指すゴールです。
★おすすめポイント
・正しく伝える と 相手に伝わる は 違う
正しいことを伝えているのに、「刺さらない」理由がある。
ロジック寄り× 感情込めすぎも× それっぽい言葉も×
「ロジックと感情の言語化」が相手に伝わる方法
・Kさんのストーリーで事例を通して学べる
3ステップで、伝わらない壁を明らかにして、伝わるようにしていく。
相手のロジック「べき」、相手の感情「でも」を見つけ、
相手が本当に知りたいこと「変化」を見つけ、本当に伝えるべきことを決める。
そこから、言葉を選び、伝え方を組み立てる。
この事例が本当にわかりやすいのです!
この本で伝えたいことは、テクニックではないと思いました。
自分の頭で、ときには心で、相手はどんな価値観を持っているのか、
どんな恐れを抱いているのか、本当に知りたいことは何なのか、
相手に関心を寄せ、観察し、共感し、伝えたいことを伝わるように伝える。
このAI時代だからこそ、忘れがちな人間的な営みの重要性だと思います。
決して、AIに外部委託してはいけない思考のところ、
仕事だけでなく、これからも社会で生きていく私たちにとって、
大事にしたいことが詰まっています。
おすすめです!
4.セミナー情報&イベント情報
★大阪産業創造館様 主催セミナー★
今年度も管理会計系セミナー企画予定です。
◆8月24日14:00~16:30
【ものづくり企業の収益力改善プログラム】
製造業の財務分析入門 コストダウンの「種」を見つける!製造原価報告書の読み解き方 https://ebis.obda.or.jp/service/504795/detail
10月以降は管理会計系セミナーシリーズを予定しております!
・産創館には、お役に立つセミナーがたくさん企画されています。
https://www.sansokan.jp/events/
5.会社に依存する社員だった私が、上司(マネジャー)との対話で変わった話
就職当初、学生気分が抜けない私は、典型的なぶらさがり社員でした。
入社して半年の研修期間が終わると、
目標という名のノルマを押し付けられ、達成のために仕方なく頑張る。
会社に「働かされている」と思っていました。
こうして文字にするだけで赤面してしまうくらい、今は恥ずかしい考え方です。
上司との面談では、できない理由ばかりを並べ、逃げてばかり。何の努力もしてないのに。
そんな私を見かねて、上司はこういいました。
「お前なぁ、そうやって逃げるのも勝手やけどな、仕事するのはな、誰のためや?自分のためじゃないんか?」
えっ・・・自分のため?
「逃げてて、なんかいいことあるか?自分の成長につなげるもんやと思うけどな、俺は。」
自分のためだとしたら、この仕事で私がお金以外に得ているものってなんだろう。
あのとき、こんなことをして、お客様に喜んでもらったな。
あのとき、叱られたけど、こんなことに気づいて改善できたな。
あっ・・・人を喜ばせて自分が成長するチャンスだ・・・
わざわざ会社はお金を払って、私にそういうチャンスを与えているんだ。
失敗することも、叱られることも、全部織り込み済みで・・・なんてありがたい場なんだろう。
今まで見てきた世界がガラガラガラと音を立てて変わる瞬間でした。
仕事は、相手を喜ばせるチャンスをいただくことなんだ。
その経験を通して、自分はもっと成長できるんだ。
仕事って実はとてもありがたくて、おもしろいものなのかもしれない!
どう捉えられるようになって、ぐんっと仕事が楽しく、没頭できるようになりました。
今思えば、ドラッカー先生のおっしゃるマネジャーの仕事をしていた人だと思います。
私の仕事観が変わるきっかけを与えてくれた上司は、出世してその会社の役員になられました。
働く場所が変わっても、私の中のピカイチの上司で、マネジャーだと思います。
私もそんな存在に、少しでも近づけるよう、自分の在り方を振り返り、努力していきたいと思います。
いつも、そして本日もお読みいただき、ありがとうございました。
今週も、皆さんにとって、たくさんよきことがありますように!
いってらっしゃい!
神佐 真由美
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