第353号★管理会計は「メガネの曇り」を取るもので「検証装置」~数字を変えるのは戦略であり、活動~/ABC Cooking Studio 女性の心をつかむブランディングの軌跡/25kmのトレイルで見つけた「思考の余白」
税理士の神佐真由美です。
今日もご開封いただき、ありがとうございます。
本日のメルマガの内容です。
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1.管理会計は「メガネの曇り」を取るもので「検証装置」~数字を変えるのは戦略であり、活動~
2.現在&これから公募の補助金
3.おすすめ書籍 ABC Cooking Studio 女性の心をつかむブランディングの軌跡
4.セミナー&イベント情報
5.25kmのトレイルで見つけた「思考の余白」
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1.管理会計は「メガネの曇り」を取るもので「検証装置」~数字を変えるのは戦略であり、活動~
管理会計系のセミナーをしていながら、時々はっとすることがあります。
「管理会計を導入することで、業績改善につながる」
セミナーや書籍でよく見かける言葉です。
ですが、果たして、管理会計を導入すれば、業績は改善するのでしょうか?
管理会計の導入 → 〇〇〇〇 → 業績が改善する
というように、管理会計導入と、業績改善の間に、欠かせない何かがあるのだと思います。
管理会計にできるのは、経営者がかけているメガネの曇りを取ることです。
どの商品が儲かり、どこで損をしているかが、くっきり見えるようになる。
しかし、見えただけで数字は変わりません。
数字が変わるのは、活動が変わったときだけです。
では、管理会計は何のためにあるのか。
私の答えは「戦略に基づく活動の結果を、数字で振り返るため」です。
曇りが取れると、何が見えるのか。
決算書は年に1度、会社全体の成績をまとめた「通知表」です。
税務署や銀行に正しく報告するためのもので、
次の打ち手を考える材料としては粗すぎます。
管理会計は、それを部門・商品・顧客ごとに分け、
毎月見えるようにする社内向けの仕組みです。
たとえば次のようなことがわかります。
• 会社全体は黒字でも、赤字の商品や顧客が隠れていないか
• 費用を固定費と変動費に分けたとき、あといくら売れば黒字になるか
・数字の変化から読み取れる外部や内部の変化は何か
• 問い合わせ件数や受注率など、来月の業績の予兆はどうか
現状がよく見えるようになった状態です。
健康診断の結果が詳しくわかっても、
生活習慣を変えなければ体重が減らないのと同じように、
数字は、活動を実行した結果がわかるようになったということですね。
曇りが取れても同じ戦略を続ければ、同じ数字が出続けるだけかもしれません。
業績改善までの道のりは、次の循環で考えると整理できます。
1. 戦略を決める:誰に、何を、どう売り、何をやめるか。
2. 課題を設定する:今とのギャップを埋めるために何をやるか。
3. 実行する
4. 数字で振り返る:仮説の答え合わせをします
5. 戦略を修正する:当たっていれば続け、外れていれば戦略に戻って考え直します
管理会計の本当の出番は2と4です。
つまり管理会計は、戦略の「検証装置」なのです。
戦略がなければ、精密な体温計で毎月同じ熱を測り続けることになります。
測定の精度がいくら上がっても、熱が下がるわけではありません。
何を測るべきかも、戦略が決めます。
顧客を絞る戦略なら顧客別利益、
新商品で伸ばす戦略なら商品別利益というように、
測る数字は戦略=何をやるか、何をやらないか、から決めます。
管理会計の導入で、曇りを取ったところで止まってしまってはいけないと思います。
長年の取引先、思い入れのある商品、慣れた売り方。
数字は「やめるべき理由」を示してくれます。
そこを引き受けるのは人の仕事です。
戦略を振り返られるものにするには、ひとつコツがあります。
戦略を「こうすれば、この数字がこう動くはず」という仮説の形で書いておくことです。
たとえば
「価格競争の激しい大口取引から、提案力が活きる中規模顧客へ軸足を移す」
という戦略なら、
「半年後、中規模顧客の粗利が全体の6割を超えているはず」と置きます。
こうしておけば、毎月の数字は単なる結果報告ではなく、仮説の答え合わせになります。
数字が仮説どおりに動いていれば続け、動いていなければ
「顧客の選び方が違ったのか」
「提案の中身が弱いのか」と、戦略のどこを直すべきかを議論できます。
逆に、戦略が「売上アップ」「コスト削減」といったスローガンのままでは、
数字が良くても悪くても、何が効いたのかがわかりません。
振り返れない戦略は、修正もできないのです。
管理会計の精度を上げる前に、まず戦略を仮説の形で言葉にする。
これが、管理会計を業績改善につなげる前提条件だと思います。
管理会計は魔法の杖ではなく、曇り止めであり、戦略の答え合わせの道具です。
数字を変えるのは戦略で、その結果を数字で振り返られるのが管理会計。
この順番を取り違えないことが、遠回りに見えて一番の近道だと考えています。
本当の管理会計をするには、戦略の言語化から。
それを振り返る管理会計の仕組みづくりとして、進めることが大事だと思います。
関わるお客様の戦略を理解していないと、正しい管理会計の支援ができません。
このようなことも「話がわかって助言ができる」会計専門家でありたいと思います。
戦略ということば自体、実は苦手ではありますが、
経営をお支えする上ででは欠かせない言葉であり、
この「戦略」についても、また回を改めて、考えていただけるような記事をまとめたいと思います。
2.現在&これから公募の補助金や融資制度
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金|中小企業基盤整備機構
中小企業等が行う、技術的革新性のある製品・サービスの開発や既存事業とは異なる新市場・高付加価値事業への進出、海外市場開拓(輸出)に向けた国内の輸出体制の強化を後押しします。
https://shinjigyou-monodukuri.smrj.go.jp/
・業務改善助成金|厚生労働省(9月1日から申請受付開始)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/zigyonushi/shienjigyou/03.html
・・【大阪府限定】中小企業の賃上げ促進支援について
賃上げのための財源をつくるための取組を支援する補助金が複数あります。
https://www.pref.osaka.lg.jp/o110050/keieishien/chinagepackage.html
・https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/07_keieisien_m.html
https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/07_keieisien_m.html
社会的、経済的環境の変化などにより、一時的に業況の悪化を来している事業者が経営基盤の強化を図るために活用する資金の融資制度です。
中東情勢、全東信破産手続き開始、熊本地震などの相談窓口もあります。
・デジタル化・AI導入補助金2026(第7次12月1日締切)
https://it-shien.smrj.go.jp/
・中小企業省力化投資補助金(一般型第9回公募2026年11月上旬~12月下旬(予定))
https://shoryokuka.smrj.go.jp/
中小企業等のみなさまの売上拡大や生産性向上を後押しするため、
IoT・ロボット等の人手不足解消に効果がある汎用製品の導入を支援いたします。
カタログ型と一般型があります。
カタログ型は締切がなく、随時申請です。
・小規模事業者持続化補助金(12月15日締切)
一般型
https://r6.jizokukahojokin.info/
創業型
https://r6.jizokukahojokin.info/sogyo/
・支援情報ヘッドライン | J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト]
https://j-net21.smrj.go.jp/snavi/index.html
地域の公募情報も手に入ります。
3.おすすめ書籍 (再掲)
ABC Cooking Studio 女性の心をつかむブランディングの軌跡
志村 なるみ さん著
https://www.amazon.co.jp/dp/4022504463/ref=cm_sw_r_tw_dp_PG4AD8ADWMHCJ9ADX0EW
※絶版のため中古のみ
(本の紹介より)
F1会員22万人、全国100店舗を誇る日本最大の料理教室がブランドづくりのノウハウをはじめて明かす。
女性の心を虜にするマーケティング、宣伝費をかけない口コミの秘訣、99%をしめる女性社員の活用法、
おしゃれな空間づくりなど女性向けビジネス成功のコツが詰まっている。
★手に取ったきっかけ★
料理教室ってたくさんありますが、
中でもABCクッキングスタジオは、なぜこんなに成長されたのだろう?
ということを知りたいと思いました。
★おすすめポイント★
今や日本最大の料理教室ですが、もともとはキッチンツールを販売する静岡の会社だったそうです。
キッチンツールに興味を持ってもらうために始めた料理教室が、
なぜ海外を含む全国に展開ができるまで成長したのか。
その軌跡を記した本ですが、
読み進めるたびに、戦略やマーケティング、そして組織や人づくり、
あらゆる面で、一貫したミッションをもとに事業を作ってこられたことが分かり、
経営の基本をぎゅっと詰め込んだような読後感があり、おすすめです。
4.セミナー情報&イベント情報
★角谷会計事務所 主催セミナー★
◆11月5日(木)14:30 - 17:00 @京都 烏丸御池 懇親会あり(希望者のみ)
変わる前提、変える経営。
― 2027年に向けて、これからの「稼ぐ力」を考える ―
https://mijikanazeirishi.tkcnf.com/seminar
物価高騰、人件費上昇、金利UP・・・様々な"前提"が変わる中で、
じっくりこれからの経営の舵取りについて、考え、描くためのセミナーです。
おかげさまで満席となりました!
★大阪産業創造館様 主催セミナー★
◆11月26日(木) 14:00 - 16:30
【セミナー】 <管理会計シリーズ>
数字を戦略的に活かす「変動損益計算書」 ―収益構造を図解して経営改善につなげよう! https://ebis.obda.or.jp/service/506302/detail
◆12月17日(木) 14:00 - 16:30
【セミナー】 <管理会計シリーズ>
課題を明確にする「部門別会計」 採算性を見極めて高収益に繋げよう! https://ebis.obda.or.jp/service/506304/detail
1~3月もあります!
・産創館には、お役に立つセミナーがたくさん企画されています。
https://www.sansokan.jp/events/
5.25kmのトレイルで見つけた「思考の余白」
この週末は「中能登トレジャートレイルラン」の25kmコースに出場してきました。
正直に言うと、エントリーしたことを少し後悔していました。
セミナーのレジュメづくりをはじめ、やるべきことが山積み。
「今、走りに行っている場合なんやろうか」と自問しながら、
中能登町の実家へ帰り、なんとかスタートラインに立ちました。
ところが、走り始めてしばらくすると、思いがけないことが起こりました。
森の中を、ただもくもくと走ったり歩いたりしていると、頭の中が少しずつほどけていくのです。
普段は目の前の作業に追われて考える余裕がなかったことに、自然と考えが及んでいきました。
「今度、あのお客様にはこんな話をしてみよう」
「なんで、これに気付かなかったんだろう」
「次のセミナーは、こういう構成にしてみよう」
机に向かっていたときにはまったく出てこなかったアイディアが、次々と浮かんでくる。
気づけば、体はきつくても、頭はとても自由な時間になっていました。
振り返ってみると、日常の中では、私たちの思考はいつも「次にやること」に縛られています。
メールの返信、締め切り、目の前の課題。
考えているようで、実はこなしているだけかもしれない、と思いました。
だからこそ、ときには日常から物理的に離れて、思考を開放してみる。
それは決して「サボり」ではなく、むしろ新しい発想や本当に大事なことに気付くための、大切な時間かもしれません。
散歩でも、少し遠くへ出かけることでも、いつもと違う場所に身を置くだけで、頭の使い方は変わります。
忙しいときほど、あえて立ち止まる。いや、走り出してみる。
いろいろ浮かんだのに、メモができていないこともあり、何かを忘れている感じがします。
音声メモがいつでもできるようにしておくことは大事ですね。
それにしても、中能登トレジャートレイルランは、よい大会でした!
8月の大雨被害でコース変更がありましたが、パンチのある山道に足がガクガクです。
大会が開催できるように、コースの整備など尽力くださった皆様に感謝です。
いつも、そして本日もお読みいただき、ありがとうございました。
今週も、皆さんにとって、たくさんよきことがありますように!
いってらっしゃい!
神佐 真由美
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