税理士 神佐真由美が毎週発信する、会社経営や、家庭経営、そして、人生の経営にちょっと役立つメルマガです。 税務や会計を中心に、日々の仕事での気づきを混ぜながら。

税理士 神佐真由美(かんざまゆみ) 会社・家庭・人生経営に役立つメルマガ

第352号★予算は“資源配分”の計画。昨日・今日・明日の仕事で考える〜予算管理セミナー開催報告〜/人は仕事の場で育つ/経営の前提が大きく変わっている【税理士 神佐真由美】

2026年10月26日

こんにちは!
税理士の神佐真由美です。
今日もご開封いただき、ありがとうございます。


本日のメルマガの内容です。
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1.予算は“資源配分"の計画。昨日・今日・明日の仕事で考える〜予算管理セミナー開催報告〜
2.現在&これから公募の補助金
3.おすすめ書籍 人は仕事の場で育つ
4.セミナー&イベント情報
5.経営の前提が大きく変わっていることをどう捉えるか

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※試験的に送信元メールアドレスを変更しています。


1.予算は“資源配分"の計画。昨日・今日・明日の仕事で考える〜予算管理セミナー開催報告〜


先日、大阪産業創造館様にて

「数値計画を実現させる『予算管理』〜目標を実現させるためのポイント〜」

のセミナーを開催しました。

ご参加くださった皆さま、本当にありがとうございました!

おかげさまで、アンケートで「とても満足」とお答えくださった方の割合が、これまでで一番高いセミナーとなりました。

「まさにやりたかったことはこれだった」

「早速幹部と話してやってみる」

といったお声もいただき、とても嬉しく、励みになっています。

経営者の皆さまが「自社でもやってみよう」と思ってくださったことが、何よりの喜びです。


今回は簡単にセミナーの要点を共有したいと思います。


・ポイント1 予算は「経営のモノサシ」

「今月の売上は1,200万円でした」

この数字だけでは、良いのか悪いのか、判断できません。

予算1,300万円と比べて初めて、
「
100万円足りない。どこで?なぜ?」と、次の一手が見えてきます。

予算は、経営の良し悪しをジャッジするためのモノサシなのです。

モノサシがないと、前月と比べて一喜一憂するだけになり、

「なんとなく」の判断が続いてしまいます。



・ポイント2 予算をつくる前に押さえたい5つの前提

 1ありたい姿から考える(前年の延長ではなく)

 2当期の着地見込みを土台にする

 3必要な利益から逆算する

 4前提・仮説を書き出す

 5行動計画とセットにする

1は、前年の数字に「+〇%」を乗せるところから始めない、ということです。

来期、会社として何をするのか。その方針が先にあって、数字は後からついてきます。


3は、借入返済や将来への投資、賃上げの原資などから

まず「必要な利益」を決め、そこから限界利益、売上へと逆算していく考え方です。


そして、4も大切です。

「なぜこの数字にしたのか」を書いておくからこそ、

差異が出たときに「どの前提がズレたのか」を振り返ることができます。


そして5、行動計画とセットにする、というところ。

何をどうするか、というところから考えないと、なんとなくの数値計画になってしまいます。



・ポイント3 昨日の仕事・今日の仕事・明日の仕事

ドラッカー先生は『創造する経営者』の中で、

事業を「昨日・今日・明日」の視点で見直すことを説いています。


人・お金・時間には限りがあります。

予算づくりは、それをどう振り分けるかを決める“資源配分"の計画でもあります。


・昨日の仕事は、縮小・廃止を計画して資源を解放する

・今日の仕事は、効率を高めて限界利益を最大化する

・明日の仕事は、成果が出る前から意識して予算を確保する


昨日の仕事とは、例えば売上が減り続けている商品や、惰性で続けている慣習業務。

明日の仕事とは、新商品の開発や新規顧客の開拓、そして人材の育成です。

皆さんの会社では、どのの仕事に、どれくらいの人と時間を使っているでしょうか?

明日の仕事は、放っておくと後回しになりがちです。

予算に組み込んでこそ、実行されます。


・ポイント4 差異は「3W1H」で振り返る

予算と比べるから、「どこで(WHERE)」差が出たかが見つかります。

そこから「何が(WHAT)」「なぜ(WHY)」「どうする(HOW)」と掘り下げていきます。


例えば、「売上高が予算より少ない」という差異があったとき。

・何が? → 取引先Aからの注文が少なかった

・なぜ? → 先方が在庫の調整をしているらしい

・どうする? → 1月には回復の見込み。それまで空いた設備の活用を考えよう

ここまで話せると、数字が「次の行動」に変わります。


大切なのは、差異の数字そのものより、その背景で何が起きているか。

月次の会議は、原因追及の場ではなく、

仮説検証と軌道修正の場にしていきましょう。

会議で決めたアクションは、次の月の会議で必ず振り返る。

この繰り返しが、予算を「活きたモノサシ」にしていきます。


予算は、作ることがゴールではありません。

毎月の数字と行動を振り返り、軌道修正していく。

その積み重ねが、組織の経験値になり、会社の力になっていきます。


とはいっても、人手が限られる中小企業では、

月次決算をするだけでも精一杯、ということも多いかもしれません。


目的を共有した計画づくり。

その成果をはかるための月次決算。

そして、毎月の振り返り。

これらを続けていくには、専門家の伴走が効果的だと思っています。


特に、会社の数字を一番近くで見ているのは、

税理士・会計士などの会計専門家です。

私たちには、このような役割も求められている。

私はそう使命感を持って取り組んでいますし、セミナーでもお伝えしています。

来期の予算づくりの際に、今回のお話を少しでも思い出していただけたら嬉しいです。



2.現在&これから公募の補助金や融資制度


新事業進出・ものづくり商業サービス補助金|中小企業基盤整備機構
中小企業等が行う、技術的革新性のある製品・サービスの開発や既存事業とは異なる新市場・高付加価値事業への進出、海外市場開拓(輸出)に向けた国内の輸出体制の強化を後押しします。
https://shinjigyou-monodukuri.smrj.go.jp/


・業務改善助成金|厚生労働省(9月1日から申請受付開始)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/zigyonushi/shienjigyou/03.html


・・【大阪府限定】中小企業の賃上げ促進支援について
賃上げのための財源をつくるための取組を支援する補助金が複数あります。
https://www.pref.osaka.lg.jp/o110050/keieishien/chinagepackage.html


・https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/07_keieisien_m.html
https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/07_keieisien_m.html
社会的、経済的環境の変化などにより、一時的に業況の悪化を来している事業者が経営基盤の強化を図るために活用する資金の融資制度です。
中東情勢、全東信破産手続き開始、熊本地震などの相談窓口もあります。


・デジタル化・AI導入補助金2026(第6次10月30日締切)
https://it-shien.smrj.go.jp/


・中小企業省力化投資補助金(一般型第9回公募2026年11月上旬~12月下旬(予定))
https://shoryokuka.smrj.go.jp/
中小企業等のみなさまの売上拡大や生産性向上を後押しするため、
IoT・ロボット等の人手不足解消に効果がある汎用製品の導入を支援いたします。
カタログ型と一般型があります。
カタログ型は締切がなく、随時申請です。


・小規模事業者持続化補助金(12月15日締切)
一般型
https://r6.jizokukahojokin.info/
創業型
https://r6.jizokukahojokin.info/sogyo/


・支援情報ヘッドライン | J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト]
https://j-net21.smrj.go.jp/snavi/index.html
地域の公募情報も手に入ります。



3.おすすめ書籍

人は仕事の場で育つ
著・伊丹敬之
https://str.toyokeizai.net/books/9784492503683/

(本の紹介より)
人は自ら育つもの

本書のプロローグはいきなりの告白で始まる。
「私は大学という「教育」の組織に長く身を置き、そしてしばしば企業の研修の場にも積極的に参加し、
「人材育成」という言葉で呼ばれそうな仕事をやってきた人間だが、
つねに、人材を育成する、人を育てる、などというおこがましいことができるのかと思ってきた。
今も思っている。」

自育「人は自ら育つもの」というのが著者の考え・信条。
経営者・企業ができるのは、自育のための刺激やサポートを与えること。
そして、人は仕事の場で育つ。

そんな大切な仕事の場を設計すべき経営層が、
当面の効率追求にかまけて、あるいは
当面の利益捻出にばかり集中して、
仕事の場で人が育つことを忘れていないか。
そのせいで、人が育ちにくくなっていないか。

そうした問題意識を根底にもって、
「 人が仕事の場で育つプロセスの論理」を
考えようとしたのが本書である。

★おすすめポイント

・仕事の場で人が育つプロセス
→仕事経験・他者とのつながり経験・反省などの深い思索

・行動経験=行動する力
→判断力 実行力 耐える力

・つながる力
→他人を説得する力 他人を受け入れる力 他人を惹きつける力

・深い思索
→ベースとなるべきは、高い志 低い目線

人材育成というと、社員教育のカリキュラムや研修制度のことを指すイメージでしたが、
本来仕事の場で人が育つ業務設計をすべきだという発想にはっとさせられました。
理論を実証する形で、キーエンスとドン・キホーテの事例が載っています。
仕事の場で人が育つプロセスを取り入れながら、OJT含めた業務設計をしようと思います。



4.セミナー情報&イベント情報


★角谷会計事務所 主催セミナー★

◆11月5日(木)14:30 - 17:00 @京都 烏丸御池 懇親会あり(希望者のみ)
変わる前提、変える経営。
― 2027年に向けて、これからの「稼ぐ力」を考える ―
https://mijikanazeirishi.tkcnf.com/seminar
物価高騰、人件費上昇、金利UP・・・様々な"前提"が変わる中で、
じっくりこれからの経営の舵取りについて、考え、描くためのセミナーです。
関与先様以外の方でもご参加いただけます。大歓迎です!


★大阪産業創造館様 主催セミナー★


◆11月26日(木) 14:00 - 16:30
【セミナー】 <管理会計シリーズ>
数字を戦略的に活かす「変動損益計算書」 ―収益構造を図解して経営改善につなげよう! https://ebis.obda.or.jp/service/506302/detail


◆12月17日(木) 14:00 - 16:30
【セミナー】 <管理会計シリーズ>
課題を明確にする「部門別会計」 採算性を見極めて高収益に繋げよう! https://ebis.obda.or.jp/service/506304/detail


1~3月もあります!

・産創館には、お役に立つセミナーがたくさん企画されています。
https://www.sansokan.jp/events/



5.経営の前提が大きく変わっていることをどう捉えるか


少し前までは

「物の値段はそう上がらない」

「お金は低い金利で借りられる」

「求人を出せば人は来る」

そんな前提で事業計画を立てるのが当たり前だったかもしれません。


ところが今はどうか。

仕入れ値は上がり、人件費も上げなければ人が定着しない。

借入の金利も、数年前と同じ感覚ではいられなくなりました。

そして、直近では、AIによる効率化と、一方でセキュリティ問題への対応と・・・。


「売上は去年より伸びているのに、手元にお金が残らない」

決して珍しい話ではありません。

売上が伸びていても、前提が変わった中で以前と同じやり方を続けていると、

利益や資金繰りがじわじわと苦しくなってしまうのです。

経営の難易度が、大きく上がったと言えるでしょう。


大切なのは、「何が変わったのか」を正しく知り、自社の数字に当てはめて考えることだと思います。

価格の見直し、人への投資の考え方、借入との付き合い方。

変化を「困りごと」で終わらせず、次の一手を考えるきっかけにしていただきたい。

そして、自社ならではの「勝ち筋」を見い出していただきたい。


11月5日の年に1度の事務所セミナーでは、短い時間ではありますが、

このようなお話をしたいと思い、今日も資料づくりに励んでいます。

詳細は、4のセミナー情報からご覧ください。


いつも、そして本日もお読みいただき、ありがとうございました。

今週も、皆さんにとって、たくさんよきことがありますように!

いってらっしゃい!

  神佐 真由美


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