税理士 神佐真由美が毎週発信する、会社経営や、家庭経営、そして、人生の経営にちょっと役立つメルマガです。 税務や会計を中心に、日々の仕事での気づきを混ぜながら。

こんにちは！
税理士の神佐真由美です。
今日もご開封いただき、ありがとうございます。

本日のメルマガの内容です。
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１．IT補助金は「デジタル化・AI導入補助金」に！2025年度補正予算から読み解くこれからの支援策と方向性
２．現在＆これから公募の補助金
３．おすすめ書籍　HABIT ENGINE 成功を生み出す感謝の習慣革命
４．セミナー＆イベント情報　管理会計シリーズ
５．"能登を知り、味わい、つながる"Under40京信クラブ特別例会
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先週・先々週は、お休みして失礼いたしました。

はや今年もあと３週間ですね！

悔いのない2025年にしていきたいものです。


１．IT補助金は「デジタル化・AI導入補助金」に！2025年度補正予算から読み解くこれからの支援策と方向性


2025年度補正予算案では、物価高や人手不足だけでなく、

中小企業の成長を後押しする仕組みが大幅に強化されました。

単なる“その場しのぎの支援"ではなく、生産性を高め、売上の柱を増やし、

未来への投資を進めるための予算が中心になっているのが大きな特徴です。

ここでは、とくに経営者の意思決定に直結する「使える支援策」に絞って、わかりやすくまとめました。


１）全体の枠組みと規模感

補正予算案における「中小企業・小規模事業者等関連」の予算規模は、新規予算で約 8,364 億円。

既存基金の活用分を含めると、総額で 1 兆円超の規模にのぼるとされています。

補正予算の概要
https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/yosan/r8/r7_hosei.pdf


支援が単発の“緊急対応"ではなく、

「賃上げ・生産性向上」「設備投資」「新事業展開」「事業承継・M&A」「資金繰り支援」など

幅広い中小企業のニーズに応える設計になっており、成長志向・構造転換を後押しする内容です。



２）主な支援内容 — 中小企業への影響ポイント


・中小企業成長加速化補助金 の拡充（約 3,400 億円の枠）

将来「売上高100億円超」を視野に入れた中小企業（いわゆる“100億企業候補"）に対する支援を強化。

設備投資、人材確保、事業拡大など大胆な成長投資を補助する枠です。

成長志向が明確であれば、規模拡大や地域経済への波及という観点で大きな足がかりになる可能性があります。


・大規模成長投資支援（約 4,121 億円）

中堅〜中小企業が、賃上げや労働生産性向上のために設備投資や省力化投資を行う際の支援。

今回、新規に基金 2,000億円を措置し、うち約 1,000 億円は「100億企業宣言企業」向けに重点確保。

また、大企業からの経営人材の受け入れ（転籍・出向など）を通じた経営力強化を図る場合の給付金制度も導入される見込み。

これにより、人的リソース不足や経営ノウハウ不足といった中小企業の弱みを補いやすくなる可能性があります。


・デジタル化・AI導入補助金 等による生産性向上・省力化支援（約 3,400 億円の枠内

従来の「IT導入補助金」が見直され、AI導入も含む形で再編された補助金に。

業務効率化、DX（デジタルトランスフォーメーション）、インボイス制度対応、サイバーセキュリティ強化などが対象。

また、販路開拓のための補助（持続化補助金）、事業承継やM&Aを支える補助金も含まれ、「生き残り」と「将来の成長」の両面で支援する構成です。



・革新的製品開発や新事業進出の支援（既存基金活用、約 1,200 億円規模）

新製品・サービスの開発、新市場（海外を含む）への進出といったチャレンジへの補助。
既存の基金を使って支援することで、補助金制度の空白を埋む狙い。

これにより、既存事業だけでなく、新たな事業展開を模索する中小企業にとって貴重な資金源となる可能性があります。


・伴走支援と取引適正化の強化

補助金や制度をただ“出すだけ"でなく、支援機関（商工会・認定支援機関・よろず支援拠点など）の体制強化も図られ、経営改善のための伴走支援が強化されます。

また、価格転嫁や公正取引の促進、取引条件の適正化にも一部予算が割かれており、中小企業を取り巻く取引環境の改善にも配慮されています。


・資金繰り支援や信用保証制度の拡充

経営改善や事業再生を目指す企業、あるいは設備投資・追加借入を行う企業に対して、

保証料の一部補助や信用保証のメニュー拡充を実施。

これにより、金融面でのリスクを減らした投資がやりやすくなります。

また、物価高や米国の関税措置で影響を受けた企業向けに、資金繰り支援が行われる枠も設定されています。



３）中小企業にとってのメリットと注意点


＜メリット＞

　・資金的な後押しが手厚く、特に設備投資、DX、AI導入、賃上げ対応、人材確保、

　M&A、海外展開など「次の成長」を見据えた取り組みがしやすくなる。


　・従来の補助金制度に加え、新たな支援制度や名称見直しもあり、補助金の選択肢の幅が広がる。

　・支援機関の伴走サポートにより、制度の「使いにくさ」「手続きの煩雑さ」のハードルが下がる可能性がある。

　・信用保証や資金繰り支援と組み合わせることで、リスクを抑えながら設備投資や事業再編に踏み切りやすい。



＜注意点／留意すべきこと＞

　・補助金や支援を受けるには 「事業計画」「成果目標」「生産性や賃上げ実績」などの要件が求められる場合が多く、ただ申請すればよい、というものではない。

　（最近の補助金には必ずと言っていいほど、賃上げ要件はありますね。）


　・補助制度の名称や内容の変更（例：旧・IT導入補助金 → デジタル化・AI導入補助金）や、補助金の枠の調整があるため、公募開始後に制度内容をよく確認する必要がある。

　・補助金依存や過剰な借入に頼るのではなく、自社の実力やビジネスモデルの強化、持続可能性を見据えて活用することが重要。

　→あくまで、自社の方向性に合ったものがあればチャレンジする、というスタンスが重要だと思います。


４）中小企業にとっての戦略的活用の観点

・「将来の成長」を見据えた設備投資：AI／DX、省力化投資を通じて省人化・効率化

　→ 人手不足対策・コスト削減。

・新事業や販路拡大へのチャレンジ：海外展開、新商品・サービス投入など。既存の市場に依存せず多角化。

・事業承継・M&Aを見据えた準備：後継ぎ問題や世代交代がある場合、補助金での支援を活用。特に事業再編や統合を検討中の企業にとって重要。

・資金繰り・キャッシュフロー安定のための保証・借入支援：投資をするにはキャッシュが必要。補助金＋信保保証で安定的に実行。

・公的支援を“短期的救済"ではなく“中長期の経営基盤強化"として捉える：補助金をきっかけに、自社のビジネスモデルや働き方、DX化を進める好機とする。



　AIの活用が本格的に補助金の対象になってきた意義は大きいと思います。

　当たり前のように活用すべし、というメッセージかもしれません。


　今後も物価や人件費は上がっていくなか、自社はどのような5年～10年を描くのか、

そのような中期的なビジョンを見据え、今やるべきことに、支援策を活用するのが良いかと思います。


　公募要件などは、これから明らかになってくると思われます。

　また、当メルマガの補助金のコーナーでご紹介していきますね。




２．現在＆これから公募の補助金や融資制度


・日本政策金融公庫　食品産業・農業関連産業の方向けの融資
https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/index_a_s01.html
海外展開のための融資制度などがあります。


・業務改善助成金｜厚生労働省（2026年1月31日締切）
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/zigyonushi/shienjigyou/03.html
こちらの助成金を申請する場合は、最低賃金の改定日より【前に】、時給の改定が必要ですのでご注意ください。


・中小企業新事業進出補助金　(第二次公募12月19日締切）
既存の事業とは異なる、新市場・高付加価値事業への進出にかかる設備投資等を支援
https://shinjigyou-shinshutsu.smrj.go.jp/


・IT導入補助金2025（第7次12月2日締切）
https://it-shien.smrj.go.jp/


・中小企業省力化投資補助金（一般型は第5次公募2月下旬締切予定）
https://shoryokuka.smrj.go.jp/
中小企業等のみなさまの売上拡大や生産性向上を後押しするため、
IoT・ロボット等の人手不足解消に効果がある汎用製品の導入を支援いたします。
カタログ型と一般型があります。
カタログ型は締切がなく、随時申請です。


・中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化などの大規模成長投資補助金 （次回未定）
https://seichotoushi-hojo.jp/
補助上限が50億円で、10億円以上の投資が対象となります。


・ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金（次は21次公募1月下旬締切）
https://portal.monodukuri-hojo.jp/index.html


・小規模事業者持続化補助金（次回公募予定Coming soon）
一般型
https://r6.jizokukahojokin.info/
創業型
https://r6.jizokukahojokin.info/sogyo/


・支援情報ヘッドライン | J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト]
https://j-net21.smrj.go.jp/snavi/index.html
地域の公募情報も手に入ります。


・このページ便利です！
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/support.html


・地域企業経営人材マッチング促進事業
補助金ではありませんが、人材に関するマッチング促進の取組もあります！
https://www.revicareer.jp/



３．おすすめ書籍

HABIT ENGINE 成功を生み出す感謝の習慣革命
著：清水 ヨシカさん
https://books.rakuten.co.jp/rb/18437276/?msockid=24049ecb467a643531cb8e8147066593

（本の紹介より）
著者は16歳で3億円の借金を背負い、18歳で起業。努力を重ねても結果が出ず、何度も挫折や迷走を経験しました。
そんな日々を抜け出すきっかけとなったのは、特別な才能や劇的な出来事ではなく、朝に自分を信じる一言を口にする習慣

そんな小さな行動を積み重ねる（習慣化）ことでした。その「続ける力」こそが、やがて自信を生み出し、人生を再び動かす原動力になったのです。

本書は、著者自身の体験と、日々の実践、講座を通して3万人以上のひとと取り組んで導き出されたものを体系化した「HABIT ENGINE（ハビット・エンジン）」のメソッドをまとめた一冊。
思考・行動・感情・環境・エネルギーという5つの領域を整え、習慣の力で人生を根本から変えるための具体的なプロセスを紹介します。

中心にあるのは、「感謝の習慣」。
感謝を習慣にすると「目の前の世界がまったく違って見えるようになる」
その仕組みを事例をもとに解き明かしています。

人生を変えるのは、大きな決断ではなく、日々の小さな習慣。
そして、あなたのその習慣は、あなた自身の道をそっと照らす光になります。
やがてその光はどんどん広がり、これからの歩みを導きながら、誰かの未来までも温かく照らしていくことでしょう。
さあ、ここから踏み出すあなたの“一歩"が、すべてを変えていくのです。

★手に取ったきっかけ
著者の清水ヨシカさんは尊敬する経営者さんでして、
いつも"習慣"の重要性を教えてくださいます。


★おすすめポイント
結局人生は習慣が作るのではないか、と思っていたのですが、やっぱりそうなんだと。
さらに、行動の習慣だけでなく、どのような思考の習慣を持つかが土台となると。
思考の習慣を持つために、1日1日の振り返りの方法が書かれていました。

1日を振り返れば、
たくさんの人のおかげで、1日が成り立っていることに気付き、
感謝の念が湧いてきますし、そこから、じゃあ自分はどうするか？
感謝の気持ちとともに、次に進むことができればいいですね。

子どもたちとも１か月に１度振り返り会をしていますが、
振り返り項目に、感謝することを追加したいと思います。



４．セミナー情報＆イベント情報

★大阪産業創造館様　主催セミナー★

本年度下半期に管理会計系のセミナーを企画していただいています。

いずれも14時～16時30分　場所は大阪産業創造館です。

◆9/16 14:00～16:30 【事業推進セミナー】 ※おかげさまで無事終了いたしました！
製造業の財務分析入門 コストダウンの「種」を見つける！製造原価報告書の読み解き方
https://www.sansokan.jp/events/eve_detail.san?H_A_NO=46570

◆10月21日14:00～16:30※おかげさまで無事終了いたしました！
数字を経営に活かす「月次決算」―翌月10日の決算で経営判断の精度を上げる！―
https://www.sansokan.jp/events/eve_detail.san?H_A_NO=46593

◆11月26日14:00～16:30※おかげさまで無事終了いたしました！
数値計画を実現させる「予算管理」　目標を実現させるためのポイント
https://www.sansokan.jp/events/eve_detail.san?H_A_NO=46594

◆12月16日14:00～16:30
数字を戦略的に活かす「変動損益計算書」―収益構造を図解して経営改善につなげよう！
https://www.sansokan.jp/events/eve_detail.san?H_A_NO=46660

◆1月20日14:00～16:30
課題を明確にする「部門別会計」　採算性を見極めて高収益に繋げよう！
https://www.sansokan.jp/events/eve_detail.san?H_A_NO=46804

◆2月20日14:00～16:30
事業投資判断に役立つ「意思決定会計」失敗しないための基礎フレームワークと投資評価
https://www.sansokan.jp/events/eve_detail.san?H_A_NO=46805


・産創館には、お役に立つセミナーがたくさん企画されています。
https://www.sansokan.jp/events/


５．活動日記　"能登を知り、味わい、つながる"Under40京信クラブ特別例会


"能登を知り、味わい、つながる"Under40京信クラブ特別例会で

故郷の能登の現状と能登の魅力についてお話する機会をいただきました。


現状についてはわかることも限られるので、愛読している季刊誌「能登」を持参

「能登」には、被害の状況が写真とともに綴られ、仮設住宅の建設などのリアルな復興状況も。

私からは、私自身の体験として、震災とその後のボランティア体験について、写真とともにお話しました。


そして、能登はどんな魅力的なところか、

世界農業遺産に認定されたこと（農業の技術というより、自然と調和した人の暮らしと産業）や、

能登の味わいどころをたくさんお伝えしました。


会場である京信QuestionのDAIDOKOROさんには、

能登の食材やお酒を特別に仕入れていただき、能登づくしのメニューを作っていただき、皆さんでいただきました。


お酒は宗玄酒造さんと能登ワインさん。

いしりに、お刺身、能登牛、能登のお米とお味噌、世界チャンピオンを取られたマルガージェラートさんのジェラートまで。

そして海の生ハムと呼ばれる巻鰤(まきぶり)。

巻鰤は、とれたての寒ブリに塩をし、干して、藁と縄で巻いて半年発酵させて保存する、

冷蔵庫がない時代の人々の知恵の結集です。これが美味しくて皆さん文字通り「びっくり」していました。

まさに「まいもん（おいしいもの）」づくしの「ごっつぉ（ごちそう）」です。

発酵食品王国としての魅力も伝わったと思います。


実は、発酵保存食の能登の伝統は、実は「減災」にもつながります。

昔ながらの方法で、保存食を多く作っていた方は、レトルトやカップ麺などの非常食を食べなくて済んだそうです。


私の今回の目標は、能登に旅行に行きたい人を増やすこと、

そしてこの会で、能登ツアーを来年企画してもらうことでした。


こんなに魅力的なところだと知らなかった。

金沢止まりだったけど能登も行ってみます！

ぜひ能登ツアー企画しましょう！というお声もいただけて

「よっしゃー！」ガッツポーズです。

報道が少なくなっていく中、復興を支えるのは、能登に来てくれる人を増やすことです。

このような企画をしていただけること、全面的に協力いただけるお気持ちが嬉しく、

Under40京信クラブの皆さんに、心から感謝をしています。


１人でも多くの方に、能登の魅力を知ってもらうべく、関西にいる能登広報担当として頑張ります！


いつも、そして本日もお読みいただき、ありがとうございました。

今週も、皆さんにとって、たくさんよきことがありますように！


　　神佐　真由美


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