発信元 有限会社都市開発推進協会         宅建業免許/神奈川県知事(4)第26166号                                                                〒251-0052 神奈川県藤沢市藤沢2丁目1-3                          電話0466-61-1346 FAX0466-77-4438                        代表取締役 鳥海 光夫                                            (公認不動産コンサルティングマスター相続対策専門士、1級FP技能士・マンション管理士)                                            毎日ブログを更新中:https://cdej.jugem.jp/

相続・住替えなど「不動産を売る!」を考えたら読むメルマガ

相続・離婚・ローンなど「家を売る!」を考えたら読むメルマガ(No.25、2024年4月2日号)

2024年04月02日



◎相続土地国庫帰属制度 / 相続した「使い道のない土地」を国に / 自費で取壊し必要 / 相続人いない土地は対象外 | 都市開発推進協会

 相続したものの売れない、貸せない、活用もできない「三重苦の土地・建物」はどうすればいいのか――いわゆる、使い道のない土地を国に引き取ってもらう制度がある。2023年度からスタートした「相続土地国庫帰属制度」だ。

 21年4月に成立した「相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律」(以下「相続土地国庫帰属法」という)に基づく制度で、空き家になっている実家の不動産を相続した際に、法務大臣が承認すれば、土地の所有権を国に帰属させることができるようになった。この制度を活用できる条件とは何か――。

 相続した土地・建物、売れなくてほとほと困ったら…
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 ◆国に引き取ってもらう費用=建物解体費用と10年分の土地管理費◆
 制度を活用できる土地の条件としては、①建物は自費で取り壊さなければならない、②土壌汚染やがけなどがない、③権利関係に争いがない、④担保権や抵当権などが設定されていない、⑤審査手数料と10年分の土地管理費相当額の負担金を支払わなければいけない――が五つある。

 国は、所有者が負担する10年分の土地管理費相当額として、粗放的な管理で足りる原野で20万円程度、市街地の宅地(200㎡)で80万円程度という水準を示している。建物の滅失(解体)費用と、10年分の土地管理費相当額を合わせれば、それなりの負担となる。

 しかし、貸せなお、売れない、活用もできないの「ないないづくし」の土地の固定資産税を払い続けたり、除草を含めた維持管理を継続的に実施したりする経済的な負担を考えれば、画期的な制度だという指摘も、あながち大袈裟ではないだろう。

 半面、相続する子供がいない、自分自身の住まいを処分したいという場合は、相続土地国庫帰属制度を利用できないという特徴がある。相続人がいない場合は、いずれ国庫に帰属するのを見越してのことだと考えてしまうのは、斜に構えた見方でもないだろう。

 ◆大災害後の復興事業推進で障害の一要因に◆
 対象となる土地については、相続で所有者が変更したにもかかわらず、不動産登記簿では古い所有者のままの土地。新しい所有者が登記されていないので、登記簿上は所有者不明となっている土地となる。

 所有者不明の土地は、実際には災害復旧事業を実施する際の障害要因の一つになっている。直近では、東日本大震災後の復興事業を進めるうえで、用地取得に支障をきたしているという現実がある。

 特に、同震災後の復興事業では、仮設住宅や堤防、道路などの事業を実施するうえで、土地の取得がままならない状況になっており、事業がなかなか進展しない状況に追い込まれている。登記簿上の所有者は既に死亡し、相続人を探して同意を得るプロセスに、非常に手間と時間がかかっているのだ。

 ◆現段階で九州全域面積相当が所有者が不明◆
 所有者不明土地が占める割合は、空き家率よりも高いという見方も。一般財団法人国土計画協会の所有者不明土地問題研究会が2017年12月に発表した最終報告の概要では、九州全体の面積よりも広い約410万㌶に及び、16年度の地籍調査でも登記簿上の所有者の所在が不明な土地は20.1%に上るとの推計を公表している。

 さらに40年には、所有者不明土地は、北海道全域の面積に迫る約720万haに拡大するとの見通しも出ている。その意味で、相続土地国庫帰属制度は、使わなくなった土地を国が引き取ってくれる便利な部分ばかりが強調されている。

 ただ、その中にちょっとした細工が潜んでいるのは法制度の常道。便利そうだからとすぐに飛びつかず、同制度の浸透状況をみながら活用するのか判断する必要があるのは間違いなさそうだ。

 土地・建物の条件によって変化するのが、相続した不動産である。取り扱い方によっては財産になる一方、負債になるのが不動産なのだ。財産になるのか、負動産に成り下がるのかーー制度を鵜呑みにせず、当社にまず相談するのがいいだろう。

 相続した不動産の資産価値はどれくらいなのか知りたい
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