相続・離婚・ローンなど「家を売る!」を考えたら読むメルマガ(No.32、2024年5月21日号)
◎相続登記のハードル / 最大の障害「相続人全員の同意」 / 解体で固定資産税の優遇なしに | 都市開発推進協会
全国的に問題になっている空き家問題。解消の妨げになっている要因の一つは、相続手続きの困難さだ。相続に伴い不動産の名義変更を行う際には、相続人全員の同意と署名、押印及び印鑑証明書が必要になる。どれか一つが欠けても、手続きは進まないのが現実でもある。
相続人が遠方に住んでいるのであればまだ手の打ちようもあるのだが、長期にわたって相続手続きを放置していた場合は、相続人が亡くなり、新たな相続が発生していたり、新たな相続で相続人が大勢になってしまったりして、合意や協議が整わない事態になる。
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◆建物解体、相続登記の特例◆
相続人の調査を行い、すべての相続人から書類を取り付ける場合、膨大な手間と時間・費用が掛かる。しかし、建物を解体する場合は、相続登記の省略が可能だ。相続が発生した際には、建物の登記名義を変更するのが一般的だが、建物を解体した場合は、相続登記が不要になる。建物を解体した場合、滅失登記を申請し、登記記録を閉鎖することになる。
滅失登記の申請時には、工務店の解体証明書と登記名義人との相続関係がわかる戸籍謄本さえあれば、相続人の一人が手続きを行えば済む。建物の滅失登記は、現況主義を採用しており、実際に建物が存在しない以上、登記記録の名義変更を省略しても、記録自体を閉鎖できるのだ。
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◆注意が必要な権利侵害と損害賠償◆
上記の手続きは、建物の滅失登記の申請。建物自体を解体するのは、本来は相続人全員の合意のうえで進めるべき事項だ。勝手に建物を解体していいことではないので注意が必要となる。
合意を得ずに解体した場合、他の相続人の持分である建物の一部を毀損することになり、相続人間で関係がこじれて場合によっては損害賠償請求を受けるといったケースもあり得る。
ただ、築年数が経過するとともに、長期間にわたり実際に誰も使用していない、利用価値も市場価値もほぼないような状況の場合、維持管理策の一環として、建物を解体することも検討する余地はある。
また、建物を解体した場合には、土地の固定資産税について、優遇税制の対象外となり、固定資産税額が上昇する事態も発生する。空き家の処分は、不動産の資産価値や法務、税務など、多角的に検討する必要がある。
遠くにある空き家の実家のほかに、いまはまだ元気で一人暮らしをしている高齢の親が亡くなった後、実家に戻るつもりがない不動産を所有している場合、不動産の利活用・処分をどうするのか――。頭を抱えているケースは多い。
当社への相談件数の多さからして、潜在的な予備軍はかなりあるはずだ。悩みがある場合は、不動産の活用・処分に詳しい当社の公認不動産コンサルティングマスターや、1級ファイナンシャル・プランニング(FP)技能士に相談してほしい。
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