相続・離婚・ローンなど「家を売る!」を考えたら読むメルマガ(No.35、2024年6月11日号)
◎忘れがちな「住所変更の登記」 / 義務違反には罰金5万円 / 住民票と定型の申請書を法務局へ | 都市開発推進協会
相続や贈与などが繰り返し行われた結果、所有者の所在が分からなくなってしまう土地の存在が、国や自治体の政策を実施するうえで足かせになっている。いわゆる「所有者不明土地」の問題で、その解消策の一環として、登記の住所変更登記を義務づけることになった。
具体的には、登記義務違反者には、10万円の罰金(実際は過料)を科すことになった。うっかり忘れているだけで10万円の過料は懐に痛手だ。登記に必要な書類も多くはないので、相続や譲渡などで土地を譲り受けたら、さっさと片付けてしまうのがいい。住所変更登記はどのように行うのか、またなぜ必要なのかを解説する。
土地を相続したが知らない名前が…どうする?
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◆基本は「住民票」を法務局へ提出◆
登記されている住所の変更があった場合は、住民票を法務局へ提出し、住所の変更登記を行う。住民票と定型の申請書があれば原則的にOKだ。費用は、「不動産の数(筆数)×1,000円」なので、筆数が多い土地でなければ、手間や費用が掛かる手続きではない。ただ、住所変更登記を行っていなかった期間は長くなり、しかも何度か転居が重なってしまった場合には特に注意が必要となる。
具体的には、市区町村をまたぐ転居の場合、最新の住民票には直前の住所を記載している。しかし、直前の住所の前の住所を記載していない。たとえば、A市→B市→C市と転居した場合、現在のC市で取得した住民票には「B市から転居」と記しているだけだ。
過去にA市に住所を置いていたことを証明するには、B市でも「除かれた住民票」を取得すれば判明する。ただ、「除かれた住民票」には保存期間があり、長期間経過している場合、記録が残っていないケースがあるのだ。
自身の不動産の登記簿を取得したら個人情報が!?
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◆相談事例「前面道路」の所有者で相続人を追跡できず◆
住所変更を行っていないと、トラブルが発生する可能性もあるので注意が必要だ。相談のケースでは、自身の住所変更登記ではなく、目の前の私道の名義が登記されていなかったことで発生したトラブル。
相談者によると、自宅の売却を検討し、改めて自宅や周辺の土地の登記を調べてみた結果、履歴事項全部証明書(登記簿)を見て驚いたそうだ。自宅前の私道名義が、まったく知らない人だった。
全く知らない人の住所は、「〇〇村〇番地」というように、現在では存在しない地名のまま。自宅が無事に売れても、新たな買主は、ガス管や水道管の掘削をする際に、前面道路の持ち主の承諾が必要になる。
しかし、その前面道路の所有者の住所が現段階では全く不明で、その相続人を追跡することもできない状態なのが分かった。その結果、相談者は「土地を売るに売れなくなってしまった」とため息を漏らした。
周りの不動産の所有者情報を調べる方法を教えてほしい
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◆隣接に所在不明土地、自分の所有地の価値低下も◆
土地所有者と連絡が取れない場合の対処方法としては、裁判所に管理人を選んでもらう方法が一つある。ただ、あくまでも管理人となる人なので、その土地を買い取ったり、市町村に寄付したりするという処分行為はできないのが一般的だ。
また、管理人を裁判所に選んでもらう手続き費用は、申立人の負担になる。安くはない費用と煩雑な手続きは、住所変更を放置した本人とはまったく関係ない人が負担する理不尽さに憤りと諦めが入り混じった複雑な感情が沸き上がってくるそうだ。
上記のケースでは、残念ながら売却をしようとしている土地が「前面道路の掘削承諾を取りにくい土地」との評価になり、売却価格にマイナス影響となってしまった。価格そのものを引き下げることになってしまった。
自分自身は悪くはないのに、土地の価格が下がるという非常に迷惑な話となってしまったのだ。国としては、住所変更登記の義務化により、不動産所有者の所在不明をどこまで食い止めることができるのか試金石となる。
◆周辺土地の所有者情報を登記簿で確認が必要に◆
また、建物や境界といった物理的なメンテナンスも、資産価値の維持には非常に重要だ。「登記記録が適切に管理されているか」も資産価値に大きく影響する。不動産を今後購入する際には、購入の対象土地・建物だけでなく、周辺の権利関係も確認を行うのが一般的になる。
現に当社では、対象地の公図(地図)を見ながら周辺土地の登記簿を取得し、所有者を確認する作業がルーティンになっている。不動産を売る側も自信が所有する不動産を囲む土地がどうなっているのか――長期間、空き地になっていたり、空き家になっていたりした場合は注意したい。
所有不動産がいくらくらいになるのか知りたい
https://form.os7.biz/f/bbf563b9/
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