発信元 有限会社都市開発推進協会         宅建業免許/神奈川県知事(4)第26166号                                                                〒251-0052 神奈川県藤沢市藤沢2丁目1-3                          電話0466-61-1346 FAX0466-77-4438                        代表取締役 鳥海 光夫                                            (公認不動産コンサルティングマスター相続対策専門士、1級FP技能士・マンション管理士)                                            毎日ブログを更新中:https://cdej.jugem.jp/

相続・住替えなど「不動産を売る!」を考えたら読むメルマガ

相続・離婚・ローンなど「家を売る!」を考えたら読むメルマガ(No.53、2024年11月5日号)

2024年11月05日



◎不動産価格の調べ方(1) / 4指標をうまく利用して買値・売値を試算 / 土地取引の指標「公示価格」

「不動産の価格は4指標ある」――というのを聞いたことがあるだろう。なによりも、同じ条件の不動産は二つとなく、値付けがむずかしいと考えているケースは多い。モノの「価値」は、おカネを支払い購入する商品の値段なのだが、土地・建物の不動産も売り買いの対象物なので、売主と買主が契約する時に価格が決まる。不動産価格の4指標は、「目的に応じた価格」というのを覚えておくと便利だ。売却する際に不動産仲介業者に査定を依頼するにしても、「自分なりの価額のモノサシ」を持っておくと、売却価額の落としどころが自ずと見えてくる。初弾は毎年3月下旬に国土交通省が公表している「公示価格」だ。

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◆地域的な相場観を把握できる公示価格◆
不動産価格が妥当なのかどうか、何を基準にしているのか――など、知らないと不安になる。5,000万円程度と判断されるような住宅を、売主が強気で7,000万円で売りに出しても、高すぎて買手がつかないのが現実だ。つまり、売主が希望する値段は、適正価格ではないことをまずは知っておきたい。

土地や建物の価格も、スーパーやコンビニで売っている商品と同じように、類似商品と競合しており、需要と供給の市場原理に基づき価格が決まる。ただ、不動産と一般の商品との最大の相違は、「不動産は同じ物件が二つとない」という部分だ。

全く同じ商品がたくさんあれば、同じ価格(値段)を付けることもできるが、全く同じ条件はないので、適正な値付けを行うのが、一般の商品に比べ難しい。その意味で地域的な相場感を把握できるのが「公示価格」となる。

◆毎年1月1日時点の土地の基準価格、3月中・下旬に発表◆
公示価格は、地価公示法に基づく価格。法制度に基づいて基準となる土地の価格を評価している指標となる。国土交通省が1月1日時点の土地の評価として、毎年3月中旬から下旬にかけて発表している。

不動産取引の場合、売主の希望価格が相場価格と比べ割高であっても、購入したい人が1人でもいれば取引が成立する。逆に、安く買いたい人がいて、売主が安い価格でも売りたいということであれば、取引は成立する。不動産の場合、いくらで取引するかは当事者が自由に決めることができるのだ。一般的には「契約自由の原則」ともいう。

半面、当事者が適正価格を知らずに取引した場合、どちらかが大きな損害を受けると、のちのちトラブルに発展するケースが間々ある。地価の高騰や急落で、実際に自らの使用を目的とした実需でなく、転売目的の取引もある。公示価格は安くても売りたい、高くても買いたいという特殊な状況がない場合の基準となる土地価格でもある。

◆公共用地買収の算定基準、法制度で位置付け◆
公示価格は、国や自治体が実施する公共事業で、土地を所有者か買い取る際に、土地収用で補償する際の算定基準になっている。国が一般の土地取引の「指標」(目安)を金額で公示することにより、適正な地価形成を目的としている。

同価格は、いわば法制度の枠組みで位置付けられた価格。国が土地の価格について「お墨付き」を与えていると考えればいい。だからこそ、土地取引を行う者は、公示価格を指標とするよう努めなければならないとしているのだ。

◆公示価格決定の流れを知る◆
公示価格が決定し、公示されるまでの流れとしては――
①国土交通省の土地鑑定委員会で「標準地」を選定する。地価公示法に基づき3万数千地点の標準地を選定する土地鑑定委員会は、鑑定評価や審査を行う国土交通省の機関。

標準地は、近隣の土地を評価する指標となる土地で、近隣の土地価格を決める代表的な土地となる。標準地の設定区域で県境や利用状況などが同じ土地を選ぶ。不整形地や斜面地などは対象外となるのが一般的だ。

②標準値の鑑定評価・審査を実施。土地鑑定委員会が選んだ不動産鑑定士といった鑑定評価員(1地点で2人以上)が標準地の鑑定を行い、鑑定結果を土地鑑定委員会が審査を行う。

③債務整理や相続に伴う売り急ぎなどの特別な事情がなく、通常に成立すると考えられる適正な価格「正常価格」の判定・公示を行う。土地鑑定委員会の審査結果は、毎年1月1日時点の1平方㍍当たり正常価格を「公示価格」として判定、官報に公示している。

◆地域的な相場観を把握するのに最適◆
公示価格は、地域的な相場観を把握するのに適しており、建物の存在や利用状況、売却理由など特殊な状況を反映していない価格で、不動産事業者が土地価格の査定で指標の一つとして活用している。(つづく)

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