相続・離婚・ローンなど「家を売る!」を考えたら読むメルマガ(No.93、2025年8月19日号)
◎空き家の犯罪利用(1) / 所有者、基本的に刑罰対象にならず / 「適切な管理の是非」分かれ目に | 都市開発推進協会
相続後に遠方にある空き家が、麻薬や覚せい剤など違法薬物の受け渡し先として利用されていたらどうなるのか――「罪に問われることはないか心配」という相談を受ける場合がある。基本的に罪に問われることはないものの、所有者が自主的に管理し、その管理が不十分な場合は「物件所有者」に管理責任が問われるケースがある。
相続した不動産が遠方にある場合は、管理も充分に行き届いていない状態だったり、相続前に物件所有者の親が数年前から介護福祉施設に入居していたりして、空き家状態が続いている場合、相続した不動産が犯罪拠点に利用されていたら、「警察からのなんらかの問い合わせがある」と覚悟しておきたい。
》》》》》遠方の相続不動産、不正利用されない方法とは?
https://form.os7.biz/f/9b34be10/
◆防犯面で不安残る「簡素な鍵」早めの交換を◆
築年数が経過している空き家の場合は、鍵は簡素なピンシリンダー錠を使用しているのが一般的。防犯面で不安が残る状態となっているケースが多い。所有者はディンプルシリンダー錠に交換しておくのが安全だ。早く手を打つことが必要で、変更前に犯罪利用の疑いがあれば、警察から連絡を受ける場合があるので特に注意が必要となる。
たとえば、物件管理が不十分で、空き家が犯罪拠点になった場合、罪に問われる可能性があるのか――所有者は最も気になる部分でもある。結論としては、「空き家に無断で侵入されて犯罪行為が行われた場合、物件所有者が罰に問われることはない」というのが現実。この結論に安心せず、空き家が解錠されにくく改善しておくことが必要だ。
◆問題多い「空き家に自由に出入りできる状態」◆
日本の刑法は「自己責任の原則」を採用している。行為者に善悪の区別がつき、自分の行動を抑制する力がある場合に刑罰を科す――という基本原則がある。この考え方は、刑法第38条に反映しており、「罪を犯す意思がない行為は、罰しない」と定めている。その意味で、空き家の所有者が適切な管理を怠っていたことが明らかな場合は、別問題となる。
たとえば、玄関の鍵が壊れて誰でも自由に出入りできる状態が近隣に知れ渡っているようなケース。空き家内で傷害事件が発生した場合には過失傷害罪が問われる可能性がある。さらに空き家が違法薬物の受け渡し拠点に利用されていたりした場合は、所有者に対して管理責任が問われる可能性は大きい。
◆犯罪利用が判明で「管理不全空き家」の指定も◆
また、空き家が犯罪に利用されたことがきっかけで、自治体から管理状態に対する指摘を受け、「管理不全空き家」の指定を受けるリスクも生じる。犯罪が行われなかった場合でも、近隣環境に悪影響を及ぼしている場合には、自治体から管理不全空き家や特定空き家の指定を受ける場合も。
管理が行き届いていない空き家は、売却も含めた適切な対策を講じる必要がある。現実には、空き家が犯罪に利用されてしまう事例は増加の一途で、空き家の所有者は犯罪の実態を直視する必要に迫られているのが現実のようだ。
◆必要な空き家の活用策や処分方法の検討を◆
相続登記の義務化がスタートし、罰則強化といった空き家問題の解消に向けた法制度の整備を政府は進めてきた。半面、空き家件数は増加している現実がある中で、適切な管理を行っていない空き家をどのように活用するのか、処分方法も含め適切な対応が今後必要になるのは必至の状況だ。(つづく)
》》》》》空き家の活用方法で相談したい
https://www.retpc-consul.jp/sch/SearchDetailAction.do?torokuNo=035797
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