相続・離婚・ローンなど「家を売る!」を考えたら読むメルマガ(No.94、2025年8月26日号)
◎空き家の不正利用(2) / 「空き家」前段階で相談を / 地域の業界団体へ、専門相談員配置も
警察庁はインターネットの特殊詐欺対策ページで、「特殊詐欺の具体的な手口」として、被害金の送付先に空き家(空き部屋)が利用されている実態があるとの注意喚起を行っている。密輸された不正薬物の送付先としても空き家を利用している実態を明らかにしている。これら注意喚起は、主に不動産業者や宅配・配送業者に向けだということは、意外に分かっていない部分がある。
不動産、物流の両業者は、空き家の不正利用を察知しやすい立場にあるからだ。親が住んでいた実家は空き家、犯罪に巻き込まれるのちょっと――そう考えたら、まずは最初の一手は、地域の宅地建物取引業協会に相談するのがいいだろう。協会は国土交通省と組み、25年4月から空き家対策について専門相談員を配置する施策に新たに着手した。
》》》》》遠方の相続不動産、不正利用の防止策は?
https://form.os7.biz/f/dd59e452/
◆トクリュウ拠点、風評被害や告知義務のリスクに◆
空き家に侵入されて犯罪行為が発生したとしても、所有者や管理する不動産業者が刑法上の責任を問われる可能性は低いのが現実。壊れた鍵や窓を放置するなど、杜撰な管理をしていない限り、責任を追及される事態にはならないのが一般的な見方だ。しかし、風評被害のリスクは別問題となる。
たとえば、空き家が「匿名・流動型犯罪グループ」(トクリュウ)の拠点として利用された場合、物件所有者だけでなく、捜査の開始で近隣住民に事実が周知される可能性がある。このケースでは「犯罪行為に利用された部屋」という情報が売却時の「告知義務」に該当する可能性はある。「刑法罰を問われない」から「告知義務はない」ということになるのか――別問題という見方もある。
◆犯罪事件現場、敬遠する消費者◆
購入者や賃借人の判断に影響を与える事実は、告知する必要があるからだ。消費者が売却や賃貸の重要事項説明時に「トクリュウの犯罪拠点になっていた」物件を買ったり、借りたりする――「気味が悪い」「修繕してもまた侵入されるのでは」という不安が残る。不動産の取引契約に悪影響が及ぶのは必至だ。結果的に「売れない」「借りない」いわくつきの物件になりやすい。
空き家の不正利用件数については、具体的な統計資料の公表はないものの、特殊詐欺事件の手口はいろいろな場面で目にする機会が増えている。しかし事件は後を絶たず、認知件数や被害額は増加傾向にある実態は深刻だ。今後、空き家管理業務を委託する場合には、「善管注意義務」がポイントになる。犯罪を未然に防ぐ社会的責任が高まる分、不動産業者に支払う管理費が値上げになる可能性もはらんでいる。(つづく)
》》》》》空き家の活用方法で相談したい
https://www.retpc-consul.jp/sch/SearchDetailAction.do?torokuNo=035797
バックナンバーはこちら
バックナンバーページのURL
配信停止はこちら
解除専用ページURL
メールアドレスの変更はこちら
変更専用ページURL
記事一覧
相続・住替えなど「不動産を売る!」を考えたら読むメルマガ(No.153、2026年10月6日号)
◎実家の相続名義人(上) / 登記の義務化で不可欠に / 残った親が相続「配偶者居住権や子ども間の紛争回避」で 相続の相談の中で一般的な家族構成--両親と子ども2人で、父親が
2026年10月06日
相続・住替えなど「不動産を売る!」を考えたら読むメルマガ(No.152、2026年9月29日号)
◎自宅処分(下) / 早めに終えたい遺産調査 / 相続放棄、家裁手続き3か月以内、相続税で特例措置活用を 財産調査にあたっては、照会制度の利用が有効だ。預貯金や不動産と同様に
2026年09月29日
相続・住替えなど「不動産を売る!」を考えたら読むメルマガ(No.151、2026年9月22日号)
◎自宅処分(中) / 「不動産記録証明制度」に期待感 / 所有不動産の名寄せ容易に / マイナンバーで金融口座紐づけ、慎重な対応も 遺産相続の手続きに着手する前に、まず確認、
2026年09月22日
相続・住替えなど「不動産を売る!」を考えたら読むメルマガ(No.150、2026年9月15日号)
◎自宅処分(上) / 相続手続き時、照会制度を活用せよ / 数が少なければ「当日交付」も 相続で遺族が真っ先に直面する課題は、「煩雑な手続き」だ。政府は手続きの効率化を進めよ
2026年09月15日
相続・住替えなど「不動産を売る!」を考えたら読むメルマガ(No.149、2026年9月8日号)
◎不動産登記 / 「住所変更」義務化に / 未変更、住宅ローン審査の遅れも | 都市開発推進協会 購入した不動産や相続した実家の登記を実態に合わせて変更しているのか――令和8
2026年09月08日
相続・住替えなど「不動産を売る!」を考えたら読むメルマガ(No.148、2026年9月1日号)
◎空き家(下) / 「放置」各方面のリスク高まる / 金銭的負担増え、資産性や安全性は低下 空き家を放置すると、さまざまな不利益な状況となる。具体的には、土地の固定資産税が上
2026年09月01日
相続・住替えなど「不動産を売る!」を考えたら読むメルマガ(No.147、2026年8月25日号)
◎空き家(中) / 揉める相続、そのまま放置に / 実家が遠方で足遠のく 「空き家を売らない」――を選択するケースは意外に多い。総務省が実施した19年度調査では、「物置として
2026年08月25日
相続・住替えなど「不動産を売る!」を考えたら読むメルマガ(No.146、2026年8月18日号)
◎空き家(上) / 高齢者住宅や人口減で家余り / 高齢化進むエリア「売れない」 日本での「空き家問題」は深刻化している。空き家が増え続ける一方、多くの所有者が売却を選択しな
2026年08月18日
相続・住替えなど「不動産を売る!」を考えたら読むメルマガ(No.145、2026年8月11日号)
◎不動産の共有(下) / 「話合いと合意形成」大事に / リスク回避で専門家相談窓口を持て 課題が多い不動産の共有を避ける最大のポイントは、「事前の話し合いと合意形成」にある
2026年08月11日
相続・住替えなど「不動産を売る!」を考えたら読むメルマガ(No.144、2026年8月4日号)
◎不動産の共有(中) / 解消に5方策 / 売却して現金で分配も 共有を解消する方策はなにか――主に5点ある。具体的には、①持分の売買、②贈与・持分放棄、③遺産分割、④不動産
2026年08月04日
相続・住替えなど「不動産を売る!」を考えたら読むメルマガ(No.143、2026年7月28日号)
◎不動産の共有(上) / 処分に全員の同意が必要 / 現実は意見一致せず争いに 土地や建物を複数人で所有する不動産の「共有」――物理的に土地や建物を分割し、所有するのではなく
2026年07月28日
相続・住替えなど「不動産を売る!」を考えたら読むメルマガ(No.142、2026年7月21日号)
◎2LDKマンションが売れないワケ(4・終) / 高い付加価値、高めに売れる要素 /設備や管理サービスで格差 3LDKや4LDKに比べ人気のない2LDKのマンションでも、付加
2026年07月21日
相続・住替えなど「不動産を売る!」を考えたら読むメルマガ(No.141、2026年7月14日号)
◎2LDKマンションが売れないワケ(3) / 売れやすい条件「駅近・十分な広さ」など / 学校やスーパーなど生活利便性も有利 2LDKのマンションが市場で売れ残りやすいのでは
2026年07月14日
相続・住替えなど「不動産を売る!」を考えたら読むメルマガ(No.140、2026年7月7日号)
◎2LDKマンションが売れないワケ(2) / 主な購買層は30代前半 / 結婚や出産で広めの3~4LDKを選択 マンションの主な購買層は30代前半だ。結婚を機にとか、子育てが
2026年07月07日
相続・住替えなど「不動産を売る!」を考えたら読むメルマガ(No.139、2026年6月30日号)
◎2LDKマンションが売れないワケ(1) / 購買層の主流は3LDK / 高齢世帯など需要は限定的 2LDKのマンションが思うように売れないケースは多い。理由は、家族構成の変
2026年06月30日