発信元 有限会社都市開発推進協会         宅建業免許/神奈川県知事(4)第26166号                                                                〒251-0052 神奈川県藤沢市藤沢2丁目1-3                          電話0466-61-1346 FAX0466-77-4438                        代表取締役 鳥海 光夫                                            (公認不動産コンサルティングマスター相続対策専門士、1級FP技能士・マンション管理士)                                            毎日ブログを更新中:https://cdej.jugem.jp/

相続・住替えなど「不動産を売る!」を考えたら読むメルマガ

相続・離婚・ローンなど「家を売る!」を考えたら読むメルマガ(No.110、2025年12月16日号)

2025年12月16日



◎認知症リスクの対応策(下) / 慎重に検討したい「成年後見人制度」 / 個人の尊厳まで踏み込んだ制限多く

老親の要介護レベルが高い場合、成年後見人制度は、実家を売却できる切り札的な制度のように思える。しかし、医療の現場からすると、決して両手を挙げて賛成できる代物ではないという。

神経内科専門医の中には、成年後見人制度について、「個人の行動や言動を大いに制限し、人としての尊厳を否定しかねない制度。成年後見の申請は慎重に考えたい」との考え方もあるようだ。

高齢社会の不動産取引は、単に経済的な側面だけでなく、法的、社会的、医療的など多面的に考慮する必要がある。認知症の進行に伴う不動産管理の問題は、今後も重要性を増していくのは必至な状況だ。その具体策を提示する。

》》》》》実家はいくらで売れるのか知りたい
https://form.os7.biz/f/bbf563b9/


◆手順を踏んで着実に手続きを進めるのがカギ◆
老親の認知症対策を的確に講じるには、不動産所有者となる親や、それを相続する見込みの子供との間で、段階ごとに踏む手順がある。後先が前後すると、家族間の関係がこじれ、その後の話し合いが全くできなくなる可能性があるので注意が必要となる。

具体的な手順としては、①早期の計画立案、②家族間でのコミュニケーション、③専門家への相談、④長期的な視点での計画、⑤心理的な支援の確保、⑥成年後見人制度の活用――という手順で進むことになる。


◆まずは行政の無料相談の活用を◆
まず第1段階の「早期の計画立案」では、不動産所有者やその家族は、「もしかしたら認知症なのでは…」といったわずかな兆候が出始めた時点で、将来の財産管理について計画を立て始めるとよい。

法的な手続きを検討する前の準備段階として、手続きの仕方や行き先、相談場所などを事前に調べておくと慌てずに済む。手始めに市町村の行政相談(無料)や、必要に応じて専門家(有料)に相談するのが無難だ。

次いで、家族間でのコミュニケーション。この段階は非常に重要だ。この段階で家族間にひびが入ると、その後の話し合いがまったくまとまらない。具体的に話し合う機会すら失う可能性があるので、特に気を付けたい。家族間でのオープンな話し合いは、その後の手続きに関わるだけに重視しなければならない部分だ。


◆専門家の相談で結果見据えた道筋をつける◆
不動産の将来に関する意向や計画を家族間で共有し、必要に応じて家族会議を開催する。家族全員が同じベクトルで行動できるように仕向けるのが会議の目的だ。逆に、この段階が不完全だと、後々に家族間トラブルに発展する余地を残すことになる。

特に、家族間のトラブルはお互いに容赦がないし、言いたい放題でこじれやすい。当然話し合いはまとまらず、対策が後手に回りかねない。分からない部分や不明な部分がある際には、弁護士や司法書士、税理士、不動産の専門家(公認不動産コンサルティングマスター)などへ早めに相談することが重要だ。

専門家への相談は有料にはなるが、的確な助言と道筋(ロードマップ)を提示してくれるはずだ。上手に活用し、的確に対処したい、専門家への相談で、適切な財産管理や税金対策、不動産取引に関し、的確なアドバイスを受けることができる。


◆担当ケアマネとの連絡を密に◆
不動産の売却や賃貸に関する決定を行う際には、市場状況や法的な側面を総合的に考慮する必要がある。売却や賃貸を行う上で、注意点が事前に分かっていれば、時機を逃さずに対策を講じることができるメリットがある。

また、長期的な視点での計画では、不動産の管理や利用に関し、短期的な利益だけでなく、長期的な視点をもって臨む必要がある。将来的な市場の動向、維持費用、税金の問題などを考慮に入れた総合的な売却計画を立てるのがコツである。

この段階に至るまでの間に、家族の方は心理的な負担が大いに増加する。その意味で、心理的なサポートの確保の重要性は意外に知られていない。認知症の家族を持つことは精神的にも大きな負担となる。家族自身の心理的なサポートを確保するうえで、カウンセリングサービスやサポートグループの利用を勧めたい。

また、介護保険事業者、特に担当ケアマネジャーとの連絡は密にすることだ。身近で実践できるのは、介護保険事業者や担当のケアマネジャーへの相談だ。特に、ケアマネジャーの経験――場数をどれだけ踏んできたか――により、的確な対策メニューを提示してくれる。


◆司法書士に依頼するのが一般的◆
最終段階は、成年後見人制度の活用となる。認知症の進行が進んだ場合、成年後見人制度を利用することにより、本人に代わって財産管理や契約の締結を行うことができるようになる。同制度を利用するには、裁判所への申立てが必要となる。本人に大きな制限がかかるので、気を付けたいところだ。

これらの対策を通じて、認知症の進行に伴う不動産管理の課題に効果的に対応できるようになる。課題が深刻化する前に対策を講じるのだ。対策が遅れると、家族間でいさかいの火種になりかねないし、「争族」になる可能性が高い。

なかでも、司法書士や弁護士など専門家との連携が欠かせない。司法書士は登記関連で不動産に詳しいが、弁護士に依頼するのであれば、不動産と相続を専門にする弁護士に依頼するのがコツである。(おわり)

》》》》》相続不動産の取扱いについて知りたい
https://www.retpc-consul.jp/sch/SearchDetailAction.do?torokuNo=035797


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