相続・離婚・ローンなど「家を売る!」を考えたら読むメルマガ(No.112、2025年12月30日号)
◎不動産売却後の税金(1) / 長期の要件は「5年超」保有 / 優遇税率で約20%の水準に
長期譲渡所得は、5年超の期間保有した不動産を売却する際に発生する所得だ。売却代金が大きいだけに税額も大きく、売却時期を間違えると、取得から5年を超えない売却となる短期譲渡となる。
税率も長期譲渡所得に対しては優遇税率となるものの、短期譲渡所得となると税率も大幅に引き上がることになる。不動産を売却する際には、譲渡所得について事前に仕組みを理解し、節税対策を講じることが必要になる。
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◆譲渡所得の税率「長期」は「短期」の約半分◆
長期譲渡所得は、不動産を取得してから譲渡日の属する年の1月1日が5年超えの譲渡所得。つまり、不動産を売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超える不動産を売却した際の利益だ。
所有期間は、不動産を購入、引渡しが行われた時点から引き続き所有していた期間となる。相続や贈与で譲り受けた不動産の場合は、相続や贈与が行われた日を起点に所有期間を計算することになる。
譲渡所得の種類は2種類。所有期間が5年超の長期譲渡所得と、同期間が5年以下の短期譲渡所得となる。平成25年から令和19年までは、復興特別所得税として基準所得税額の2.1%加算の措置がある。長期譲渡所得と短期譲渡所得には、それぞれ所得税、住民税がかかり、税率は下記の通りとなっている。
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◆間違いやすい「保有期間」の考え方に注意◆
長期譲渡所得と短期譲渡所得の期間の区分は、譲渡所得について長期になるのか、短期になるのかを決める大事な要素なので、注意しなければならない部分だ。税制的には「譲渡した年の1月1日現在」で判定している。たとえば、令和7年12月25日に不動産を譲渡する場合は、譲渡した年の1月1日は令和7年1月1日となる。
つまり令和2年1月1日以後に取得した場合は「短期譲渡」となり、令和1年12月31日以前に取得した場合は「長期譲渡」となる仕組みだ。この部分をうっかり間違えると、税率は2倍になる。その意味で所有期間は最も注意しなければならない。
◆取得費や譲渡費用などを的確に理解を◆
長期譲渡所得金額の課税額はどのように試算できるのか――所得税や住民税が課税される対象である課税譲渡所得には計算式がある。
・譲渡所得=譲渡価額-(取得費+譲渡費用)
・課税譲渡所得=譲渡所得-特別控除
譲渡価額は「売却代金」。不動産を売却して得た収入となる。税制上は、譲渡価額は収入金額となる。次いで、取得費は売却した不動産を取得した時の「購入代金」や「その他の諸費用」となる。
その他の諸費用は、購入時に不動産業者へ支払った仲介手数料、登録免許税・不動産取得税・印紙税などの税金、土地の測量費用、既存建物の解体費用、借主がいる場合に借主を立ち退かせる際に支払った立退料などを含む。建物は年数が経過するにしたがい、価値が目減りする「減価償却」を費用としてみている。
そこで、諸費用の試算に当たっては、建物の減価償却費を取得費から差し引く必要があるわけだ。また税制上、土地は年数が経過しても価値が目減りしないことになっている。
つまり、土地の価額は減価償却の対象にはならないことは売却時の基本知識として知っておきたい。次回は、建物の減価償却や取得費、譲渡費用などの具体的な試算方法をみる。(つづく)
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※本号は、2025年最終号となります。
次回は、新年のごあいさつを兼ねて、26年1月1日配信となります。
不動産の売却に必要な情報を提供してまいりますので、来年もご愛読いただくよう、お願いいたします。
発行・編集責任者:有限会社都市開発推進協会 代表取締役 鳥海光夫
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