住替え・相続・離婚・ローンなど「家を売る!」を考えたら読むメルマガ(No.123、2026年3月10日号)
◎注意したい「境界」(1) / 変更できない「筆界」に注意 / 登記まで行ってこその「確定」
所有する土地の境界線は、明確にしておくことが不可欠だ。境界をあいまいのまま不動産を売買したり、注文住宅を建築したりする際にトラブルが発生する可能性が高い。どのようなトラブルが発生するのか、土地の境界を確定する必要性は何かなど、「境界トラブルの芽」は売却・購入前に摘んでおくのが鉄則だ、土地の境界を確定する方法や注意点、なぜ境界の確定が必要かなどを取り上げる。
》》》》》土地の境界がどこか図面で調べたい
https://form.os7.biz/f/7fd4cf65/
◆不動産の購入前、不動産業者と境界標の確認を◆
境界は、一般的に「土地境界」を意味する。土地と土地、もしくは公共用地と土地の境目となる。境目には、境界標を設置するケースがほとんどで、不動産を売却するのであれば、売主側が買主側に境界標の位置を指し示す義務がある。
つまり買主側は購入前に、不動産仲介業者と一緒に境界標を確認する必要がある。また境界標で示した土地の境目を「境界」という。境界は①筆界、②所有権界――の2種類あり、それぞれ意味が異なる。
具体的には、筆界は明治時代の地租改正により確定し、登記を行った土地の境界。地租改正の際に、一般的に「公図」の「土地台帳附属地図」に線を引き、これを「筆界」とした経緯がある。その後も大きな土地を分割した際などに、新しい線を引くことになるわけだが、これも同様に「筆界」という。
一方、所有権界は、土地の所有者同士の所有権の範囲を示す線になる。筆界は公法上の境界、所有権界は私法上の境界と指摘されるゆえんだ。所有権界は、所有者同士の話し合いや確認で、「ここまでが私の土地」という変更が可能。しかし、筆界は変更ができない。筆界は、所有権界と異なり、土地の所有者同士の協議で定めることができない性質なのだ。
さらに、筆界と所有権界は、原則的に本来一致している必要があるのだが、現実にはさまざまな事情で一致していないケースも。売主としては不動産を売却する前には、また買主としては不動産を購入する前には、それぞれ境界のチェックを必ず行い、売却後及び購入後のトラブルを回避したい。
◆裁判官だけができる土地の境界「確定」◆
「境界確定」の意義とは何か――一般的には、民有地と民有地、または道路や河川敷などの公共用地と民有地の境界を明確にする手続き。土地の所有者同士が筆界線を確認し合ったり、新たな境界図を作成したりして、確認書を取り交わす作業のことを「境界確定」と認識しているケースが多い。不動産業界でも、そのように説明されていたり、そう考えていたりするのは珍しくない。
しかし、懇意にしている土地家屋調査士に言わせると、「境界を確定させるのであれば、登記までしなければ『境界確定』とは言わない。不動産業者の中でも『確定をお願いします』といいながら測量で事足りていると勘違いしているケースが多い」とこぼしている。実際には裁判官が土地の境界を確定することを「境界確定」というのだ。
ただ、裁判所裁判官は曖昧だったり、不明だったりした筆界もしくは境界を定められる唯一の機関ポストでもある。裁判以外の方法で境界を確定させることはできないのが現実だ。
一般的に所有者間で境界を確認し合ったり、確認書を取り交わしたりするのは、土地家屋調査士の間では「筆界確認」という。似通った表現が多く、不動産購入前には「境界確定」と「筆界確認」の相違を正確に知っておきたい。(つづく)
》》》》》共有持分を分筆してから売却するメリットはなにか
https://www.retpc-consul.jp/sch/SearchDetailAction.do?torokuNo=035797
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