幸せに働くために必要な「安心」と「喜び」を生み出すことのできる「よりよい会社づくり」のための人事・労務管理における良質で新鮮な情報を毎週お届けしていきます。

HRキュレーション by 社会保険労務士法人SUCCESSION

社会保険労務士法人SUCCESSIONメールニュース【読み物編】(メルマガvol.40)

2023年09月21日



□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□


国立天文台がハワイ島のマウナケア山頂につくった
「すばる望遠鏡」が来年、最新鋭の観測装置を使った
新たな観測を始めます。

組み立てが進んでいる観測装置は「超広視野多天体分
光器(PFS)」と呼ばれるもので、これまでより広範囲
に星の動きや銀河までの距離を測ることができるようです。

「すばる望遠鏡」があるマウナケア山は、周辺に人工の
明かりが少なく晴れる日が多いため、観測にもっとも
適した地域といえます。

望遠鏡の鏡の直径は8.2メートルもあり、人の目と比べ
ると100万倍以上の能力で、遠くの微弱な光も集める
ことができます。またその最高分解能を視力に例えると
1,000以上にもなり、これは富士山頂に置いたコインを
東京都内から見分けられるほどの視力です。

すばる望遠鏡とPFSの桁違いの能力により、星や銀河が
どうやって生まれ、増えていったのかという過程が
解き明かされることになりそうです。



さて、今回のメルマガは・・・


┏━[CONTENTS]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

 ◆今月の経営格言

 「あなたしかできないメールの書き方をしてほしいわけ
  ではない。自己実現と社会実現を重ね合わせてほしい、
  と思っています」

  駒崎弘樹
 (認定特定非営利活動法人 フローレンス代表理事)

 ◆コラム
『令和5年度の地域別最低賃金の改定額』

┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛


――――――――――――――――――――――――――――
◆今月の経営格言

 「あなたしかできないメールの書き方をしてほしいわけ
  ではない。自己実現と社会実現を重ね合わせてほしい、
  と思っています」

  駒崎弘樹
 (認定特定非営利活動法人 フローレンス代表理事)

  出所:「日本経済新聞電子版セレクション
     (2013年10月29日付)」(中央公論社)
――――――――――――――――――――――――――――
冒頭の言葉は、

「メンバーが組織のビジョンを意識しながら日々の業務を
 進められるよう、リーダーが具体的な言葉で語ることが
 重要である」

ということを表しています。

駒崎氏が病児保育を手掛けるフローレンスを設立したきっかけ
は、ベビーシッターをしていた自身の母親の顧客だった女性が、
子どもの発熱で会社を休み、解雇された話を聞いたことでした。
駒崎氏は、「子どもが熱を出すのも、母親が子どもを看病する
ことも当たり前のことなのに、なぜ仕事と育児を両立できない
のか」と疑問に感じ、仕事と育児を両立できる社会の実現を
目指して、病児保育事業を手掛けることを決意しました。

フローレンスのサービスの特徴は、掛け捨て式の会費を支払う
共済型の仕組みを用いて、利用者の負担を抑えている点です。
また、従来の団体では保育園などの自前の施設で保育事業を
行っていたのに対して、フローレンスでは保育スタッフが
利用者の自宅を訪れて子どもを預かるなど、ユニークな事業
モデルを構築し、補助金に頼らない運営を実現しています。
こうした実績から駒崎氏はボランティアの延長といった色合い
が強かった日本のNPOのイメージを変え、社会企業家として
注目を集めています。

また、フローレンスでは病児保育だけでなく、長時間労働が
常態化している働き方を変えることを目的とした事業なども
手掛けています。駒崎氏が働き方を変えようと考えたきっか
けの一つは、優秀なスタッフが業務が多忙であることを理由
にフローレンスを辞めていったことでした。駒崎氏は自分を
含めて、フローレンス全体で定時での出退社を推進しようと
したものの、業務量が多く、思う通りには進みませんでした。
そこで、会議の際はメンバーを精査して参加人数を減らした
り、全ての業務を2人体制にしたりして、休暇を取得しやすい
体制を整備しました。

この働き方を変える取り組みの際に、駒崎氏が苦労したのは、
スタッフの意識を変えることでした。中でも多くの管理職は
責任感が強いことに加えて、「忙しいこと=自分が組織に
必要とされていること」と考えており、それをモチベーション
にしている人が多かったようです。

駒崎氏はスタッフに対して、「オレがいなきゃダメは禁句」
と伝え、どのスタッフが欠けても業務に支障をきたさない
組織とすることが、職務であると継続して説きました。
また、フローレンスが世界一働きやすい職場となることが、
社会の働き方を変えるきっかけとなると繰り返し訴えて、
スタッフの意識を変えていきました。

駒崎氏は、地域の祭りを運営する際の有志を例に、NPOやイン
フォーマルな組織をまとめるためには、次のような視点が
重要だとしています。

「ビジョンによって共感を高め、ロジックではなく感情に
 タッチする動機づけを行えなければ、地域の人々は動いて
 くれないものなのです」

多くのNPOは企業に比べると就業条件が恵まれているとは
いえません。それでも、NPOに参加して、業務を遂行する人
が後を絶たないのは、組織のビジョンに対して強く共感し、
その達成に向けて自分の力を役立てて、自己実現を果たし
たいと考えている人が多いからではないでしょうか。

しかし、実際には「忙しいこと=自分が組織に必要とされ
ていること」によって自己実現を果たそうとする人がいる
ように、当初は組織のビジョンと個人のビジョンが一致
していても、日々の業務に取り組む中で2つのビジョンが
ずれてしまうこともあります。

そのため、リーダーは、共感できる組織全体のビジョンを
示すだけでなく、一歩進んで、「あなたにしかできない
メールの書き方をしてほしいわけではない」など、組織の
ビジョンを思い起こさせ、社員に果たしてもらいたい職責
を伝える、具体的な言葉を投げ掛ける必要があるといえる
でしょう。

一方、社員は個人であり、性格や考え方、生活環境がそれ
ぞれ異なります。企業の場合はビジョンに対する共感だけ
でなく、報酬や社会的地位などさまざまな要素をモチベー
ションとしている社員が集まっています。リーダーは組織
のビジョンを実現していく過程で、個々の社員が個人的な
ビジョンを達成したり、モチベーションを高めていくこと
ができないかについても、ある程度配慮していく必要が
あるでしょう。

こうしたリーダーの配慮やフォローといったものが、社員
のモチベーションを高めることにつながるのです。



【本文脚注】
本稿は、注記の各種参考文献などを参考に作成しています。本
稿で記載している内容は作成および更新時点で明らかになって
いる情報を基にしており、将来にわたって内容の不変性や妥当
性を担保するものではありません。また、本文中では内容に即
した肩書を使用しています。加えて、経歴についても、代表的
と思われるもののみを記載し、全てを網羅したものではありま
せん。

【経歴】
こまざきひろき(1979~)。
東京都生まれ。慶應義塾大学卒。学生時代にIT企業を設立後、
2004年、特定非営利活動(NPO)法人フローレンス(本稿では
「フローレンス」)設立(2012年に認定NPO法人を取得)。

【参考文献】
「日本経済新聞電子版セレクション(2013年10月29日付)」
(日本経済新聞社、2013年10月)
「日本経済新聞電子版セレクション(2013年12月12日付)」
(日本経済新聞社、2013年12月)


――――――――――――――――――――――――――――
◆ コラム
 『令和5年度の地域別最低賃金の改定額』
――――――――――――――――――――――――――――
先日厚生労働省により、都道府県労働局に設置されている
地方最低賃金審議会が答申した令和5年度の地域別最低賃
金の改定額が取りまとめられました。

答申された改定額は、都道府県労働局での関係労使からの
異議申出に関する手続を経た上で、都道府県労働局長の決
定により、10月1日から10月中旬までの間に順次発効される
予定です。

今年度の改定額のポイントは次の通りとなっています。

--------------------------------------------------------
・47都道府県で、39円~47円の引上げ
 (内訳)引上げ額47円:2県
     引上げ額46円:2県
     引上げ額45円:4県
     引上げ額44円:5県
     引上げ額43円:2県
     引上げ額42円:4県
     引上げ額41円:10県
     引上げ額40円:17県
     引上げ額39円:1県

・改定額の全国加重平均額は1,004円(昨年度961円)
※昨年度との差額43円には、全国加重平均額の算定に用いる
 労働者数の更新による影響分(1円)が含まれている

・全国加重平均額43円の引上げは、昭和53年度に目安制度が
 始まって以降で最高額

・最高額(1,113円)に対する最低額(893円)の比率は80.2%
(昨年度は79.6%。なお、この比率は9年連続の改善)

▼詳細はこちらをご参照ください。
 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_34684.html
--------------------------------------------------------

歴史的な物価高や人手不足等を背景に、全国の加重平均は
初めて1,000円を超えました。8月31日に総理大臣官邸で
開かれた「新しい資本主義実現会議」においても、この件
について触れられており、「最低賃金法に定める3要件の
状況を公労使三者構成の審議会で毎年審議しながら、国際
的な水準等にも鑑み、更なる引上げを行っていく必要が
あるのではないか」という論点案が示されました。

賃上げの機運が高まる中、企業にとっては、人件費等の増
大する負担への対応が大きな課題となります。厚生労働省
により開設された『賃金引き上げ特設ページ』では、「賃
金引き上げに向けた政府の支援情報」等、賃金引き上げに
役立つ情報が取りまとめられています。

▼参照:厚生労働省『賃金引き上げ特設ページ』
https://pc.saiteichingin.info/chingin/

今年度は引上げ額が過去最高という事で、労働者の賃金額
の確認は例年以上に注意を払いながら行い、早急に昇給等
の対応を進めていきましょう。そして最低賃金の継続的な
上昇が予見される中では、今後を見据えた賃金制度の整備
や生産性向上に取り組んでいくことが大切です。

賃金引上げに関して、何かお悩みのことがございましたら、
弊所までお気軽にご相談ください。


■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■


記事一覧

フリーランスでも労働者に?(前編)【社労士事件簿Case6】(メルマガvol.91)

今回もSUCCESSIONに日々寄せられる相談を物語風にアレンジした「社労士事件簿」をお送りします。 現場でのトラブルを未然に防ぐための備えや心の準備にお役立ていただければ幸いで

2025年03月31日

「労働時間」の判断基準(後編)【社労士事件簿Case5】(メルマガvol.90)

今回もSUCCESSIONに日々寄せられる相談を物語風にアレンジした「社労士事件簿」をお送りします。 現場でのトラブルを未然に防ぐための備えや心の準備にお役立ていただければ幸いで

2025年03月24日

「労働時間」の判断基準(前編)【社労士事件簿Case5】(メルマガvol.89)

今回もSUCCESSIONに日々寄せられる相談を物語風にアレンジした「社労士事件簿」をお送りします。 現場でのトラブルを未然に防ぐための備えや心の準備にお役立ていただければ幸いで

2025年03月17日

退職届後の有給休暇(後編)【社労士事件簿Case4】(メルマガvol.88)

今回もSUCCESSIONに日々寄せられる相談を物語風にアレンジした「社労士事件簿」をお送りします。 現場でのトラブルを未然に防ぐための備えや心の準備にお役立ていただければ幸いで

2025年03月10日

退職届後の有給休暇(前編)【社労士事件簿Case4】(メルマガvol.87)

今回もSUCCESSIONに日々寄せられる相談を物語風にアレンジした「社労士事件簿」をお送りします。 現場でのトラブルを未然に防ぐための備えや心の準備にお役立ていただければ幸いで

2025年03月03日

【4月・5月開催】部下が育たない? 管理職の育成に効く人事評価体験会!(メルマガ号外)

「管理職が育たない…」 「社長が現場を離れると売上が下がる…」 「人材育成の仕組みがない…」 こんなお悩み、ありませんか? 実はその原因、多くの企業が「人事評価制度」にあると気

2025年02月24日

管理監督者の条件(後編)【社労士事件簿Case3】(メルマガvol.86)

今回もSUCCESSIONに日々寄せられる相談を物語風にアレンジした「社労士事件簿」をお送りします。 現場でのトラブルを未然に防ぐための備えや心の準備にお役立ていただければ幸いで

2025年02月24日

管理監督者の条件(前編)【社労士事件簿Case3】(メルマガvol.85)

今回もSUCCESSIONに日々寄せられる相談を物語風にアレンジした「社労士事件簿」をお送りします。 現場でのトラブルを未然に防ぐための備えや心の準備にお役立ていただければ幸いで

2025年02月17日

インフルエンザ家族発症による休業命令(後編)【社労士事件簿Case2】(メルマガvol.83)

今回もSUCCESSIONに日々寄せられる相談を物語風にアレンジした「社労士事件簿」をお送りします。 現場でのトラブルを未然に防ぐための備えや心の準備にお役立ていただければ幸いで

2025年02月10日

インフルエンザ家族発症による休業命令(前編)【社労士事件簿Case2】(メルマガvol.83)

今回もSUCCESSIONに日々寄せられる相談を物語風にアレンジした「社労士事件簿」をお送りします。 現場でのトラブルを未然に防ぐための備えや心の準備にお役立ていただければ幸いで

2025年02月03日

返ってこないパソコン(後編)【社労士事件簿Case1】(メルマガvol.82)

今回もSUCCESSIONに日々寄せられる相談を物語風にアレンジした「社労士事件簿」をお送りします。 現場でのトラブルを未然に防ぐための備えや心の準備にお役立ていただければ幸いで

2025年01月27日

返ってこないパソコン(前編)【社労士事件簿Case1】(メルマガvol.81)

ありがたいことに毎回たくさんの方にメルマガをお読みいただいています。 「どうやったらたくさんの方に読んでいただけるか」 「どうやったらより多くの方に人事労務に関心を持っていた

2025年01月24日

「Lポジ」人事評価制度の構築体験会を開催します(メルマガ号外)

このメルマガでも何度かご紹介している「Lポジ」ことLポジション人事評価制度。 従来の大企業のための論理ではなく、限られた人材の成長を支援し、 組織として成果を上げていくための仕

2025年01月20日

返ってこないパソコン(前編)【社労士事件簿Case1】(メルマガvol.81)

ありがたいことに毎回たくさんの方にメルマガをお読みいただいています。 「どうやったらたくさんの方に読んでいただけるか」 「どうやったらより多くの方に人事労務に関心を持っていた

2025年01月20日

返ってこないパソコン(前編)【社労士事件簿Case1】(メルマガvol.81)

ありがたいことに毎回たくさんの方にメルマガをお読みいただいています。 「どうやったらたくさんの方に読んでいただけるか」 「どうやったらより多くの方に人事労務に関心を持っていた

2025年01月20日

100 件中 1〜15 件目を表示
<<   <  1 2 3 4 5  >   >>