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HRキュレーション by 社会保険労務士法人SUCCESSION

社会保険労務士法人SUCCESSIONメールニュース【読み物編】(メルマガvol.52)

2024年01月18日


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1月28日は「衣類乾燥機の日」。
1994年に一般社団法人日本電機工業会によって制定されました。
日付は「衣類(1)ふん(2)わり(8)」と読む語呂合わせです。

日照時間の短い冬は、衣類乾燥機が活躍する季節です。
天候の影響を受けないというのが衣類乾燥機の特長の
ひとつですが、その他にも花粉や外のホコリから衣類を守り、
室内干し特有の生乾きの匂いを防ぐこともできます。

電気代がかかるというデメリットもありますが、
天日に干すという時間や労力から解放されるというのは
何よりも大きなメリットです。共働き世帯が増え、
多忙な日々を過ごす方も増えている昨今、衣類乾燥機の導入は、
生活をより豊かなものにしてくれるかもしれません。


さて、今回のメルマガは・・・


┏━[CONTENTS]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

 ◆今月の経営格言

 「いつも言っているのは、僕のようにしないことだ、
  ということ。僕のようにしたら絶対に失敗するし、
  カリスマは必要ない」

  柳井正
 (株式会社ファーストリテイリング代表取締役会長兼社長)


 ◆コラム
『“つながらない権利"という考え方
    ~勤務時間外の業務連絡に関する意識や実態~』

┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛


――――――――――――――――――――――――――――
◆今月の経営格言

 「いつも言っているのは、僕のようにしないことだ、
  ということ。僕のようにしたら絶対に失敗するし、
  カリスマは必要ない」

  柳井正
 (株式会社ファーストリテイリング代表取締役会長兼社長)

  出所:「プレジデント52(21)」(プレジデント社)
――――――――――――――――――――――――――――
冒頭の言葉は、

「リーダーは、ボスとフォロワーの2つの役割を引き受けるべきだ」

ということを表しています。

世界的なアパレル企業を目指して、グローバル展開を進めるユ
ニクロ。ユニクロは一時、売り上げが低迷したことがあったも
のの、基本的には右肩上がりの成長を遂げてきました。それは、
柳井氏が先頭に立って、常に高い目標を掲げてそれをクリアし
てきたからでしょう。

一方で、ユニクロの離職率は同業種の平均と比べて高いことが
注目され、インターネット上などで“ブラック企業"との批判
も受けています。この背景には、柳井氏がグローバル市場で勝
ち残っていくために、「残業せずして、生産性を上げよう」な
どの指示を出していたことにあります。こうした指示が一部の
店長の誤解を招いたり、大きなプレッシャーとなっていて、
それをフォローする仕組みが無かったことが高い離職率につな
がっていました。ある意味では、成長のスピードと組織づくり
のスピードが乖離していたといえるかもしれません。

柳井氏は、メディアなどのインタビューで、“ブラック企業"
批判に対して積極的に反論・回答しています。柳井氏はグロー
バル展開のためには甘えは許されないという持論を展開する一
方で、組織づくりがうまくいっていなかったことを認め、2014
年からは新しい人事制度を導入しています。

柳井氏は自身が組織づくりで失敗した要因として、「店長を主
役にした会社づくりをしたこと」を挙げています。この点を踏
まえて、新人事制度では店長のような一部の社員を主役にした
ものではなく、「店舗で働く社員を主役にした会社づくり」を
目指し、勤務地を地域限定、国内限定、グローバルの3種とした
キャリアパスを用意し、社員の能力や希望に応じて選択できる
ように変更しました。

柳井氏はこの新しい人事制度の導入に当たって、全ての社員に
成長を求めるものの、成長のスピードは人によって異なるもの
だとして、次のように述べています。

「我々の会社はエベレストに登りたいと言っているが、社員の
 一人ひとりは普通の人であって、エベレストに登りたいとい
 う人はほとんどいない。むしろ登りたくない、成長したくな
 いという人もいる。『近所の500メートルの丘でもいいのでま
 ず登って、そこで上と下を見てください。そこで人生観が変
 わるのではないですか』と伝えている」

柳井氏のような(実質的な)創業者の多くは強い求心力を持ち、
自分で何でもやり、トップダウンで自社を導いてきました。企
業を大きく成長させようとする段階では、こうした“ボス"タ
イプのリーダーシップは有効です。しかし、それだけでは、成
長を継続することはできません。

恐らく、柳井氏は誰よりもハードワーカーで、エベレストを目
指さない社員に対して歯がゆく思っているはずです。しかし、
ユニクロが目指すグローバル市場は、自社や日本の価値観が通
じない場です。そして、多様な人材が交じり、社員の数が増え
るほど、互いに「相手と自分は違う」と壁をつくったり、相手
に自分の価値観を強いるようなことが増えます。それを打開す
るのは、相手を理解しようとする姿勢です。そのため、成長を
求める一方で、各社員の働き方への理解を示すという方向に転
換しているのかもしれません。

現在、ユニクロだけでなく、国内でビジネスを展開している企
業でも、女性、高齢者、外国人などさまざまな人材の多様性を
引き出し、力に変えていくことが求められています。リーダー
と社員の仕事観には大きなズレがあることが少なくありません
が、こうしたズレを縮めるために、リーダー自身がフォロワー
シップを発揮し、社員の価値観を理解しようとする視点が重要
ではないでしょうか。

自社の成長ステージや、対峙する社員によって、ボスとフォロ
ワーの2つのリーダーシップを使い分けることが自社の成長に
つながるのです。

【本文脚注】
本稿は、注記の各種参考文献などを参考に作成しています。本
稿で記載している内容は作成および更新時点で明らかになって
いる情報を基にしており、将来にわたって内容の不変性や妥当
性を担保するものではありません。また、本文中では内容に即
した肩書を使用しています。加えて、経歴についても、代表的
と思われるもののみを記載し、全てを網羅したものではありま
せん。

【経歴】
やないただし(1949~)。山口県生まれ。早稲田大学卒。
1972年、小郡商事株式会社
    (現株式会社ファーストリテイリング)入社。
1984年、代表取締役社長就任。
2005年、代表取締役会長兼社長就任。


【参考文献】
「プレジデント52(21)」(プレジデント社、2014年9月)
「『サラリーマン』という仕事はもうない ファストリの柳井
 会長(日本経済新聞電子版(2015年1月3日付))」
(日本経済新聞社、2015年1月)


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◆ コラム
 『“つながらない権利"という考え方
    ~勤務時間外の業務連絡に関する意識や実態~』
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近年、世界中で関心が高まっている“つながらない権利"と
いう考え方を皆様はご存知でしょうか。

“つながらない権利"とは、勤務時間外の業務連絡に対して
対応を拒否する権利のことです。2017年にフランスで法制化
され世界的に話題になり、ヨーロッパを中心として各国で法
整備が進められています。

日本では法制化はされておらず、権利意識もそれほど浸透し
ていません。しかしコロナ禍以後のテレワークの定着により、
公私の区別が曖昧になる場面が増えたことも相まって、徐々
に注目を集めるようになってきています。

今回は、昨年12月に日本労働組合総連合会が公表した『“つ
ながらない権利"に関する調査2023』から、勤務時間外の業
務連絡に関する意識や実態を見ていきたいと思います。

本調査結果によると、「勤務時間外に部下・同僚・上司から
業務上の連絡がくるとストレスを感じるか」という質問に対
し、雇用者942名の内62.2%が「感じる」と回答しています。

また全回答者1,000名に「“つながらない権利"によって勤
務時間外の連絡を拒否できるのであれば、そうしたいと思う
か」と質問したところ、72.6%が「そう思う」と回答してお
り、大半が権利の行使の必要性を感じているという結果にな
りました。

他方で雇用者942名の内、「自身の職場では“勤務時間外の
職場内の連絡"についてルールがある」としたのは25.8%、
「“勤務時間外の取引先との連絡"についてルールがある」
としたのは19.9%に留まります。

国内において、勤務時間外の業務連絡についてのルール整備
はまだ一般的ではないことが、上記の結果から窺えます。
ですが本調査対象の多くがストレスと感じているように、
勤務時間外の業務連絡が常態化してしまうと、従業員の心身
の不調をもたらす恐れがあります。それだけでなくハラスメ
ントや残業代請求に発展するリスクもありますので、ルール
整備は企業にとっても重要な取り組みとなります。

働き方改革が推進されている昨今、ワーク・ライフ・バラン
スが重要なテーマのひとつとなっていますので、このような
価値観に注視していくのも良いでしょう。


《参照》
日本労働組合総連合会『“つながらない権利"に関する調査2023』
https://www.jtuc-rengo.or.jp/info/chousa/data/20231207.pdf
調査対象 :ネットエイジアリサーチのモニター会員を
      母集団とする18歳~59歳の有職者(※)
      ※正社員・正職員、派遣社員・派遣職員、
       契約社員・嘱託職員・臨時職員、パート、
       アルバイト、フリーランス
調査期間 :2023年9月13日~9月20日
有効回答数:1,000サンプル


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