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HRキュレーション by 社会保険労務士法人SUCCESSION

社会保険労務士法人SUCCESSIONメールニュース【人事労務ニュース編】(メルマガvol.54)

2024年02月08日



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このメールニュースでは、人事・労務に関する様々なQ&Aや
法改正情報などの新着ニュースをお届けしてまいります。


┏━[CONTENTS]━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

 ◆人事・労務Q&A

 1.『転換後の条件通知? 雇止め確定した状態』
 2.『月8.8万円に含むか 深夜割増を含む手当』

 ◆法令新着情報

『労働条件の明示等に関する改正職業安定法
    施行規則についてのQ&Aが公表されています』

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――――――――――――――――――――――――――――
◆ 人事・労務Q&A
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1.『転換後の条件通知? 雇止め確定した状態』

Q.当社には、5年を超えて有期契約を繰り返している従業
  員がたくさんいます。令和6年4月から無期転換後の労
  働条件の明示等が義務付けられますが、次々回の契約更
  新をせずに雇止めすることが確定している場合でも明示
  が必要なのでしょうか。

A.免除されず明示必要に

  同一の使用者との間で締結された2以上の有期労働契約
  の期間を通算した期間が5年を超える労働者は、期間の
  定めのない契約の締結を申し込むことができます。無期
  転換権を行使しなかった場合でも権利は消滅せず、有期
  契約が更新されれば新たな権利が発生し、行使が可能です。

  令和6年4月からは、無期転換の申込み機会と転換後の
  労働条件の明示が義務付けられます。

  労働条件の明示事項に「更新の基準」があり、更新の有
  無を明示するよう求めています。

  契約の更新をしない場合でも、無期転換後の労働条件の
  明示は必要と解されます。改正労基則5条5項の規定や、
  厚労省Q&Aで無期転換の申込機会に関して、本人が権
  利を行使しない旨表明している場合でも明示を行う必要
  があること等をその理由としていました。

2.『月8.8万円に含むか 深夜割増を含む手当』

Q.深夜帯に従事する従業員に割増賃金を含めた手当を支払
  っています。今後、社会保険の適用拡大の対象となった
  際、月8.8万円に算入するのでしょうか。

A.通常の賃金と区分必要

  令和6年10月以降、常時50人を超える企業に社会保険の
  適用範囲が拡大されます。適用拡大により被保険者資格
  を取得するのは、4要件を満たす者です。報酬月額が8
  万8000円以上であることが要件の1つとなっています。
  この額には「最低賃金法で賃金に算入しないものに相当
  するもの」は含みません。たとえば、臨時に支払われる
  賃金等がありますが、深夜労働に対して支払われる賃金
  は、そのうち通常の労働時間の賃金の計算額を超える部
  分は、8.8万円から除外されます。

  なお、結果的に被保険者資格の取得が必要になると、8.8
  万円の判定の際には算入しなかった諸手当等も加味して
  報酬月額を計算する場合があることには注意が必要です。
  報酬の範囲は、事務連絡で事例が示されています。資格
  取得時の報酬月額の決定に関しては法42条に規定があり
  ます。


                    提供:労働新聞社


――――――――――――――――――――――――――――
◆ 法令新着情報
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【労働条件の明示等に関する改正職業安定法
    施行規則についてのQ&Aが公表されています】

求人企業・職業紹介事業者等が労働者の募集を行う場合・職
業紹介を行う場合等には、募集する労働者の労働条件を明示
することが必要ですが、職業安定法施行規則が改正され、令
和6年4月1日からは、新たに次の事項についても明示する
ことが必要となります。

1.従事すべき業務の変更の範囲

2.就業の場所の変更の範囲

3.有期労働契約を更新する場合の基準に関する事項
  (通算契約期間又は更新回数の上限を含む)

この改正職業安定法施行規則に関するQ&A〔令和5年12月
時点版〕が、厚生労働省より公表されていますので、抜粋し
てご紹介いたします。

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<従事すべき業務の内容・就業場所の「変更の範囲」>
■問1-1
 「変更の範囲」とは、どのような内容を想定しているのか。

 〇今後の見込みも含め、その労働契約の期間中における就
  業場所や従事する業務の変更の範囲のことをいいます。

 ○「今後の見込み」とは、労働者の募集等を行う時点で想
  定され得る事業の方針変更等を踏まえたもので足り、募
  集等の時点で具体的に想定されていないものを含める必
  要はありません。

 ○なお、有期労働契約の場合については、当該労働契約期
  間中における変更の範囲をさすものであり、更新後の契
  約期間中に命じる可能性がある就業場所及び業務の変更
  については含まれません。


■問1-2
 「変更の範囲」について、募集等の時点で想定されている
 ものは全て一度に列挙する必要があるのか。

 ○指針で規定しているように、求人広告のスペースが足り
  ない等、やむを得ない場合には「詳細は面談時にお伝え
  します」などと付した上で、労働条件の一部を別途のタ
  イミングで明示することも可能です。

 ○この場合、原則、面接などで求職者と最初に接触する時
  点までに、全ての労働条件を明示する必要があります。


■問1-3
 労働契約の期間内に従事すべき業務及び就業場所の変更が
 見込まれない職種の募集であっても、「変更の範囲」を明
 記する必要があるのか。

 ○求人の内容(業務など)に鑑み、従事すべき業務や就業
  場所に変更がない業種・職種・雇用形態であるような場
  合は、記載する必要はありません。例えばこれらの変更
  が想定されない日雇労働者に対しては、雇入れ日におけ
  る従事すべき業務や就業場所を明示すれば足り、「変更
  の範囲」を明示する必要はありません。


<有期労働契約を更新する場合の基準>
■問1-4
 「有期契約を更新する場合の基準」について、どの程度の
 基準を明記する必要があるのか。

 ○「諸般の事情を総合的に考慮したうえで判断する」とい
  うような抽象的なものではなく、「勤務成績、態度、能
  力により判断する」、「会社の経営状況も踏まえて判断
  する」など、具体的に記載いただくことが望ましいです。


■問1-5
 有期契約の通算契約期間や更新回数につき、特段上限を設
 けていない場合にも「上限なし」と記載する必要があるのか。

 ○上限を設けている場合のみ記載すれば足り、上限を設け
  ていない、設ける予定がない場合は明示する必要はあり
  ません。
--------------------------------------------------------


詳細は、同省サイト(下記)をご参照ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/haken-shoukai/r0604anteisokukaisei1.html


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