税理士 神佐真由美が毎週発信する、会社経営や、家庭経営、そして、人生の経営にちょっと役立つメルマガです。 税務や会計を中心に、日々の仕事での気づきを混ぜながら。

こんにちは！税理士の神佐真由美です。
今日もご開封いただき、ありがとうございます。

本日のメルマガの内容です。
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１．”概算要求”を読み解いて、来年度の政策を先取り！
２．現在公募中の補助金
３．おすすめ書籍　LISTEN――知性豊かで創造力がある人になれる
４．セミナー情報　
５．活動日記　事業再構築補助金二次公募の採択結果より
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１．”概算要求”を読み解いて、来年度の政策を先取り！


暑かった夏、そして、雨が本当に多かった夏が終わりつつあります。

例年、この”夏の終わり”に、私がキャッチしておいた方がいいなと思う情報に、

政府の”概算要求”があります。


この概算要求とは、日本政府の各省庁が財務省に対し、翌年度の政策を実行するために、

必要な大まかな予算を要求すること、を言います。


各省庁が、令和4年度は、これらの目的のために、こんなことを実施する予定だから、

いくらの予算をください、と要求するのです。その提出期限が8月末。


要求された予算は、そのまま実行されるのではなく、

財務省がひとつひとつ費用対効果を考慮しながら、精査・削減したうえで、

来年度の予算案を作成します。


今回の概算要求額の合計は・・・なんと111兆円。

その30％を占めるのが、厚生労働省。

社会保障費が増え続けているため、33兆円と過去最大。

各省庁の概算要求のなかで、金額を定めていないものもあります。

税収がだいたい50～55兆円と見積もられますが、

財政的には大変な状態です。


各省庁では、どんな概算要求をしたのかを公開しているので、

その概算要求の内容を見れば、来年度の政策が見えてきます。


また、概算要求は、施策を知るだけでなく、

国がどのように今の日本の状況を”見立て”ているのか、を知り、

どのように変えていこうと思っているのか、という方向性を知るためにとても重要な資料です。


経産省が中小企業関係の概算要求を出しているので、その内容を簡単に見ていきましょう！

令和4年度経済産業政策の重点、概算要求・税制改正要望について （METI/経済産業省）
https://www.meti.go.jp/main/yosangaisan/fy2022/index.html

ここから中小企業に関わるものについてピックアップしていきましょう。

ポイントを1枚でまとめたものはこちらです。
https://www.meti.go.jp/main/yosangaisan/fy2022/pdf/04.pdf


＜事業再構築・承継・再生関係＞

・中小企業再生支援・事業承継総合支援事業　
159.1億円（95億円からの大幅増額）

・事業承継・引継ぎ・再生支援事業
　47.1億円（16.2億円からの大幅増額）

コロナ禍を経て、ますます中小企業の再生と、事業承継が重要なテーマになるということですね。

来年度も事業承継関係の補助金も実施されるもよう。

M＆Aにかかる手数料などをカバーする補助金がありましたが、

Ｍ＆Ａに限らず、事業再生する場合にも、専門家活用費用が補助される見込みです。


・ものづくり等高度連携・事業再構築促進事業　
25.4億円（新設）※令和2年度第三次補正予算では1兆1,485億円

この資料の中には、ものづくり補助金の高度連携版、事業再構築補助金のことが書いてありますが、

予算規模が少額です。 事業再構築については、令和2年第三次補正予算で計上済み。

随時運用改善を行いながら、実施しており、この流れは来年度も続くもよう。



＜生産性向上による成長促進関係＞


・生産性革命補助金
（いわゆる　ものづくり補助金・IT導入・小規模事業者持続化補助金）

こちらについては、今回の概算要求には入っていませんが、

令和元年補正・令和2年度第三次補正予算で5,900億円計上済みです。


・成長型中小企業等研究開発支援事業
　162.6億円（109億円からの増額） ）

研究開発や、革新的なサービスモデルの開発を後押し！


・海外展開のための支援事業者活用促進事業
　9.4億円（8億円からの増額）

”JAPANブランド”事業で、海外販路開拓やブランディングを支援します。

海外展開にあたっての”支援パートナー制度”も新設。




＜取引環境の改善やそのほか＞


・地域の持続的発展のための中小商業者等の機能活性化事業
10.5億円（5，5億円からの増額）

地方公共団体が支援する場合に限って、商店街等を補助する制度なのですが、

事業の内容がおもしろいと思いました。

空き店舗を使ったチャレンジショップの実施やAIカメラの導入などデジタルツールの活用など。



・地域・企業共生型ビジネス導入・創業促進事業
10.2億円（5，6億円からの増額）

ベンチャーと中小企業の連携による複数地域での課題解決・付加価値向上を支援する事業。


・地域・企業共生型ビジネス導入・創業促進事業
10.2億円（5，6億円からの増額）

ベンチャーと中小企業の連携による複数地域での課題解決・付加価値向上を支援する事業。資促進事業

「地域未来牽引企業」等のDXを支援する事業となっています。

具体的には、地域の関係者が一体となって地域企業のDXをサポートする事業を支援する内容や、実証事業の経費補助が盛り込まれています。



・カーボンニュートラルに向けた自動車部品サプライヤー事業転換支援事業
4.1億円（新設）

2035年までに乗用車新車販売の100％が電動車に、という政策目標を政府は掲げていますが、

不要となる部品を製造するサプライヤーの事業再構築を支援する事業です。

具体的には、サプライヤー相談窓口の設置や、専門家派遣などの予算となります。



・研究開発型スタートアップ支援事業
72.7億円（21.4億円からの大幅増額）

研究開発型のスタートアップ支援プログラム。大学発ベンチャーの方はぜひ注目を。


中小企業対策費は、1,396億円、前年の1,117億円よりも増額されています。

大枠としては、

・事業承継・事業再生支援

・生産性向上支援

・地域の活性化（DX含む）

の三本柱でしょう。


支援策の内容を覚えておく必要はないと思いますが、

このような方向性の取り組みをする場合は、”支援策があるかも？”と確認いただくのがよいと思います。


今回は、概算要求のうち、中小企業関係施策をピックアップしましたが、

自社が関係がありそうな省庁の概算要求を確認しておくのも大切です。


例えば、観光に関わる事業、観光政策の影響を受ける事業をされているなら、

観光庁の概算要求を見ておくとよいと思います。
https://www.mlit.go.jp/page/content/001420235.pdf

「新たな旅スタイル」とは？何を国が後押ししようとしているのか、よくわかります。


繰り返しになりますが、概算要求は、施策を知るだけでなく、

国がどのように今の日本の状況を”見立て”ているのか、を知り、

どのように変えていこうと思っているのか、という方向性を知るためにとても重要な資料です。


これが、SWOT 分析でいう”機会”や”脅威”になりますし、

PEST分析でいう、”P”＝政治（政策・条例）になります。


ぜひ、チェックしてみてくださいね！



２．現在公募中の補助金


・京都市限定★京都市中小企業等再起支援補助金（10/15まで）
https://www.city.kyoto.lg.jp/sankan/page/0000282498.html

・京都府・京都市　MICE開催支援助成金
https://meetkyoto.jp/ja/wp-content/themes/mice_ja/pdf/mice_chirashi.pdf?0625

・事業再構築補助金（第3次公募9/21締切　第5次公募まで予定）
　https://jigyou-saikouchiku.jp/

これまで申請できる要件として、売上減少要件がありましたが、
これに加えて、付加価値要件（付加価値が15％減少していれば申請できる）でもOKとなりました。
事業拡大しながらコロナ禍の影響を受けた事業者さんにチャンスです。
第2次公募以前との変更点がいくつかあります。
＜主な変更点＞
https://jigyou-saikouchiku.go.jp/pdf/koubo_henkouten_3rd.pdf

・IT導入補助金（3次公募 9/30まで）
https://www.it-hojo.jp/applicant/


・ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金（第8次公募 11/11まで）
https://portal.monodukuri-hojo.jp/schedule.html




３．おすすめ書籍　LISTEN――知性豊かで創造力がある人になれる

LISTEN――知性豊かで創造力がある人になれる
ケイト・マーフィさん著 https://www.amazon.co.jp/dp/4822289001/ref=cm_sw_r_tw_dp_54853XF2E17QEAMMBTGY

（本の紹介より）
★自分の視野を超えた知識が持て、一生の友人をつくり、
孤独ではなくなる、ただひとつの方法★

・つまらないギャグを言う人は、大抵人の話を聞いていない
・友情を深めるいちばんの方法は、「いつもの会話」
・みんな「自分には先入観がない」と思いがち
・つじつまが合わない会話をそのままにしておくとだまされる
・なぜあの人は「空気が読めない」のか　・・・



★手に取ったきっかけ★

複数の方がSNSでおすすめされていました。
おもしろそうだな～と思って手に取ってみたら、分厚い！（笑）
ちゃんと”聞ける”人になりたいと思いました。


★おすすめポイント★

Amazonの紹介ページの一節ですが・・・

話をじっくり聞ける人間はもちろん信頼され、友情や愛情など、特別な関係を育みます。
「自分の話をしっかり聞いてくれた」ら、自分の中でも思いもよらなかった考えが出てくるかもしれません。

どんな会話も、我慢という技術は必要です。
しかし、それを知っておくだけで、人生は驚くほど実り豊かになります。

引用以上

ほんと、そう！って思いました。
振り返ると”聞けてないな～”って思いました。
そして、この本を読むと、”聞く”ことの素晴らしさがわかります。




４．セミナー情報　


＜大阪産業創造館様主催★資金繰り&決算書基礎編&応用編シリーズ＞


資金繰り基礎講座　6月23日14時～16時30分
（おかげさまで満足度100％で無事終了！ありがとうございました）
https://www.sansokan.jp/events/eve_detail.san?H_A_NO=33375


決算書基本講座　　7月20日14時〜16時30分
（おかげさまで満足度100％で無事終了！ありがとうございました）
https://www.sansokan.jp/events/eve_detail.san?H_A_NO=33376

決算書応用編１　　8月25日
決算書応用編２　　  9月8日　※１と２で連続講座となっています。（締切りました）
https://www.sansokan.jp/events/eve_detail.san?H_A_NO=33377


今年度下半期は、月次決算や部門別会計など、
経営にまた一歩踏み込んだセミナーを企画しています。

月次決算セミナー（仮）　10月19日14時～16時30分

部門別会計セミナー（仮）　11月8日14時～16時30分




５．活動日記　事業再構築補助金二次公募の採択結果より



9月2日に事業再構築補助金の第二次公募の採択結果が発表されました。

第二次公募は２件申請して、１件採択されました。

第一次が不採択だったので、今度こそ通していただこう！と思っていたので、ホッとしました。

いつか取り組みたい！と思っておられた事業が採択されて、

とっても喜んでいただけたので、心底嬉しいです。


残念だった不採択の1件は、作戦練り直しです。

複数回チャレンジできるのが事業再構築補助金のよいところ。

これで当事務所としては、申請4件中3件が採択されたことになります。


採択されてからが、本当のスタート。

お客様の事業の再構築をしっかり伴走支援していきます。


9月は第三次公募にむけてのラストスパート。

「LISTEN」読んだし、「聞く」をしっかり実践して、ご支援していきます！



今日のメルマガは、以上です。

今回もお読みいただき、ありがとうございました。

今週も皆さまにいいことがたくさんありますように。

また、元気にお会いしましょう。


　　神佐 真由美


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