税理士 神佐真由美が毎週発信する、会社経営や、家庭経営、そして、人生の経営にちょっと役立つメルマガです。 税務や会計を中心に、日々の仕事での気づきを混ぜながら。

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第313号★令和8年度税制改正大綱 年収の壁は178万円に 即時償却は40万円までに/知らないと損する年金の真実 - 改訂版 2026年新制度対応 -/25年経ってふと思い出したこと【税理士 神佐真由美】

2025年12月22日

こんにちは!
税理士の神佐真由美です。
今日もご開封いただき、ありがとうございます。

本日のメルマガの内容です。
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1.速報版:令和8年度税制改正大綱 年収の壁は178万円に 即時償却は40万円までに
2.現在&これから公募の補助金
3.おすすめ書籍 知らないと損する年金の真実 - 改訂版 2026年新制度対応 -
4.セミナー&イベント情報 管理会計シリーズ あと2つ
5.25年経ってふと、私は教えてもらいにくい人だったことに気付きました

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1.速報版:令和8年度税制改正大綱 年収の壁は178万円に 即時償却は40万円まで


19日に与党から来年度の税制改正大綱が発表されました。

「強い経済」への決断と実行令和8年度与党税制改正大綱を決定 | 政策 | ニュース | 自由民主党
https://www.jimin.jp/news/policy/212129.html

このような方向で、税制改正を行っていきますよ、という大枠を示したもので、

これをもとに、3月まで国会で審議の上、4月から施行されることになります。

すなわち、来年の税制はこう変わりますよ!という大変重要な資料です。


この文書は155ページに及ぶものですが、皆さんに特に関係のありそうなところをピックアップしてまとめました。

わかりやすさ優先のため、細かい説明を省いているところがあります。

ジャンルごとにまとめましたので、よろしければご覧ください。


1)個人の所得税関係

・基礎控除が引き上げられます

所得2350万円以下の方の基礎控除が+4万円になります。

現行は58万円ですが、62万円になります。

令和8年度の所得税から適用される予定です。


特例的に、令和8年分、令和9年分に限っては、

合計所得金額 489万円以下の方は +42万円

合計所得金額 489万円超の方は +5万円

令和10年分以降については、

合計所得金額 132万円以下 +37万円

令和10年分以降については、直近2年間の消費者物価指数の上昇率を、

基礎控除や、給与所得控除の最低保障額に反映させる、としています。


基礎控除って、これだけは生活保障として、税金かけませんよ、という金額のはずなんですが、

年収によって、基礎控除がずいぶんと幅があることになります。

しかも、年収が高いほど、基礎控除が少なくなるって・・・

基礎控除の概念がなし崩しになっていることを残念に思います。


・給与所得控除の最低保障額は65万円から69万円に。

特例的に、令和8年、令和9年については、さらに+5万円となり、

給与収入178万円までは所得税は非課税、ということになります。

→これが、【年収の壁が178万円に】と言われていることです。


ということは・・・

所得税の扶養になるかどうかの判定は・・・給与の年収127万円まで

配偶者控除の適用があるかどうかの判定も、給与の年収127万円まで

などと、扶養などの判定の年収も変わってくることになります。


・ひとり親控除の控除額の増加

ひとり親控除の控除額が 35万円から38万円に引き上げとなります。


・住宅ローン控除の拡充

2025年12月で終わる予定だった住宅ローン減税が5年延長、

さらに、その内容も拡充されています。

中古住宅取得の支援が拡充、とくに省エネ性能の高い中古住宅は金額・期間とともに減税幅が拡充、

子育て等世帯にはさらなる控除の上乗せも。

一方で、災害レッドゾーンでの新築(建替えは除く)は住宅ローン減税は適用されないことになります。


・生命保険料控除を通じての子育て世帯の支援

23歳未満の扶養親族を有する人は、一般生命保険料控除の上限が4万円から6万円に。

でも、生命保険料控除全体の上限は12万円のままです(ちょっとけちくさい気も・・・)。


・非課税通勤手当の一部拡充

片道55㎞以上の方の通勤手当の非課税限度額が増えます。

駐車場代実費について、月5,000円を上限に非課税限度額に追加します。

→通勤手当で駐車場代の補助が非課税でできるようになるということですね。


・食事代及び残業食の非課税限度額引き上げ

会社が支給する食事の使用者負担額については、上限3,500円から7,500円へ。

→物価の高騰を考えると、当然の措置のように思いますね。

残業食について、現物ではなくお金で支給する場合は1回300円から650円までが非課税に。


・高校無償化に際し、高校生の扶養控除についての見直し(縮小)の議論もありましたが、見送られました。

(支援を拡充しつつ、別のところで負担を増やす施策、見送られて良かったと思います。)



2)資産関係の課税について


・NISAの開設可能年齢撤廃

0歳からでもNISA口座の開設が可能になりました。

つみたて投資枠で、年間60万円まで(非課税保有の上限は600万円です)。

12歳から引出し可能になります。


・暗号資産の譲渡について

登録された暗号資産についての譲渡については、所得税15%、住民税5%の分離課税となります。

譲渡損も3年繰越が可能、譲渡益と通算が可能となります。


・相続開始5年以内に取得した貸付用不動産について、評価の仕方が変わります(令和9年1月1日以後の相続から)。

相続開始5年以内は、通常の取引価格で評価することに。

→相続直前に収益不動産を購入して、相続税を抑えることを阻止。

課税上弊害がなければ、取得価額×価格変動率×80%の評価も可能です。

また、被相続人等がその所有する土地(通達に定める日の5年前から所有しているものに限る)に

新築をした家屋(建築中含む)については適用しない。

→もとから所有している土地に、資産運用の一環として始めた不動産投資については、適用しないということですね。

 相続税対策として、借入をして不動産を購入し、実際と乖離した評価額で相続税を圧縮する方法の封じ込めです。



3)個人事業主の方に影響大 青色申告特別控除の拡充・整理


・電子帳簿にする場合、青色申告特別控除が65万円から75万円に!

・簡易的な帳簿で青色申告特別控除10万円は、不動産収入か事業収入どちらかが1000万円を超えると適用不可に。

→いずれも令和9年分の所得税から適用です。



4)法人課税についての改正


・中小企業の少額減価償却資産

30万円なら一度に費用にできる減価償却資産が、1つにつき40万円に引き上げられます(所得税でも同じ)。

ただし、400人以上の従業員がいる法人は適用除外となります。

400人までの企業であれば、個人事業主も含め、一度に経費にできるのが、40万円まで、となります。


・賃上げ税制については中小企業のみに

賃上げ税制については中小企業のみ、現状維持、教育訓練費の上乗せは廃止に。



5)消費税についての改正


・2割特例が3割特例に、個人事業主のみ延長へ

本来免税事業者である事業者が、しかたなくインボイスの届出を出して、インボイス発行事業者になった場合、

売上の消費税のうち2割を納付すればOKという特例は、3割納付すればOKという【3割特例】となります。

令和10年度まで適用、ただし、個人事業主に限ります。


・免税事業者からの仕入れ等の控除割合が緩和されて延長に

インボイスではない領収書をもらったときは、消費税相当額の80%が控除できるのが現行です。

これが、2026年10月からは、控除割合が50%となり、消費税を支払う事業者にとっては負担が増える予定でした。

それが、

令和8年10月~令和10年9月末までの2年間は、70%に緩和、

令和10年10月~令和12年9月末までの2年間は、50%に、

令和12年10月~令和13年9月末までの1年間は、30%に、

令和13年10月以降は、控除不可、となります。



6)防衛力強化のための税制


令和8年4月以降、防衛特別法人税の課税が始まりますが、所得税でも始まります。

今、所得税とともに復興特別所得税が2.1%課されていますが、

この2.1%のうち、1%を防衛特別所得税とし、復興特別所得税は1.1%に引き下げられる、というものです。

・防衛特別所得税の創設

基準所得税額の1%が新たに課税されます。 令和9年分以降、当面の間です。

・復興特別所得税の引き下げ

基準所得税額の2.1%から1.1%に引き下げられます。

その上、令和29年度まで適用が【10年も】延長されることとなります。

というように、あくまで家計の負担は増やさない、とのことですが・・・。

(私見として、国を守る任務にあたる自衛隊の皆さんの処遇がよくなることはよいことですが、

このように、"防衛"とついた税目が相次いで創設されることには疑問符です。)


皆さまに特に関係がありそうな箇所を、大まかですが、まとめました。

よろしければ、税制改正大綱のはじめの「基本的考え方」だけでも、お目通しいただければと思います。

国が何を課題ととらえ、どんなことに力をいれようとしているのか、

その是非も考えながら、読んでいただけるとよいかと思います。

令和8年度与党税制改正大綱
https://storage2.jimin.jp/pdf/news/policy/212129_1.pdf


これから国会審議のなかで、変わるものもあるかもしれませんが、

また、重要なことは、このメルマガで皆さんにお伝えできるようにしたいと思います!



2.現在&これから公募の補助金や融資制度


・日本政策金融公庫 食品産業・農業関連産業の方向けの融資
https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/index_a_s01.html
海外展開のための融資制度などがあります。


・業務改善助成金|厚生労働省(2026年1月31日締切)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/zigyonushi/shienjigyou/03.html
こちらの助成金を申請する場合は、最低賃金の改定日より【前に】、時給の改定が必要ですのでご注意ください。


・中小企業新事業進出補助金 (次回公募未定)
既存の事業とは異なる、新市場・高付加価値事業への進出にかかる設備投資等を支援
https://shinjigyou-shinshutsu.smrj.go.jp/


・IT導入補助金2025(第8次1月7日締切)
https://it-shien.smrj.go.jp/


・中小企業省力化投資補助金(一般型は第5次公募2月下旬締切予定)
https://shoryokuka.smrj.go.jp/
中小企業等のみなさまの売上拡大や生産性向上を後押しするため、
IoT・ロボット等の人手不足解消に効果がある汎用製品の導入を支援いたします。
カタログ型と一般型があります。
カタログ型は締切がなく、随時申請です。


・中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化などの大規模成長投資補助金 (次回未定)
https://seichotoushi-hojo.jp/
補助上限が50億円で、10億円以上の投資が対象となります。


・ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(次は21次公募1月下旬締切)
https://portal.monodukuri-hojo.jp/index.html


・小規模事業者持続化補助金(次回公募予定Coming soon)
一般型
https://r6.jizokukahojokin.info/
創業型
https://r6.jizokukahojokin.info/sogyo/


・支援情報ヘッドライン | J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト]
https://j-net21.smrj.go.jp/snavi/index.html
地域の公募情報も手に入ります。


・このページ便利です!
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/support.html


・地域企業経営人材マッチング促進事業
補助金ではありませんが、人材に関するマッチング促進の取組もあります!
https://www.revicareer.jp/



3.おすすめ書籍

知らないと損する年金の真実ー改訂版2026年新制度対応ー
著:大江英樹さん、大江加代さん
https://amzn.asia/d/cxwA1Sm

(本の紹介より)
日本人の多くが勘違いしていた「年金」の真実を明らかにし、大反響を呼んだ新書の改訂版。
新たに法改正の時期を迎えた年金制度の解説など、大幅に加筆修正しました。

・年金受給は「繰り上げ」「繰り下げ」どっちが得する?
・65歳以上で働いていても年金は減らない?
・今の現役世代は年金を払うと損するの?
・公的年金は増やすことができる?

など、年金制度に何となく疑問を持っている、まもなく定年を迎える、老後のお金で失敗したくないなど、
多くの方にとって必読の一冊です。


★手にとったきっかけ

SNSで知り合いの方が、おすすめされていました。
よくある、「私たちのときは、年金もらえるかわからないしね・・・」と言われたりしますけど、
実際のところ、どうなんだろう?という関心もあります。

★おすすめポイント

・年金の本質
貯蓄ではなく保険
→長生きしても、一生もらえる保険のようなもの
自助でも公助でもなく、共助の制度
将来のモノやサービスに対する請求権

・知っておくべき年金の歴史
実はだれも100年安心とは言っていない。
ただし、100年の見通しで財政計画をしている。

・2026年度の年金改革について
→最新情報にも言及しているところも有益です。

・公的年金をうまく活用するアドバイスも
ケース別に、iDeCoなども組み合わせる方法を具体的に言及。

どうしてもたたかれやすい制度であるのか、マスコミの報道だけを知って、わかったつもりになっていてはいけないと感じました。
年金制度は、将来の自分のための積立ではなく、皆で長寿に備える保険という意味では、よくできた制度だと思いました。

ただ、社会保険料の個々人はもとより、企業負担の大きさは何とかならないものでしょうか。

自分で一次情報にあたることの大切さを示唆してくれたように思います。



4.セミナー情報&イベント情報

★大阪産業創造館様 主催セミナー★

本年度下半期に管理会計系のセミナーを企画していただいています。

いずれも14時~16時30分 場所は大阪産業創造館です。

◆9/16 14:00~16:30 【事業推進セミナー】 ※おかげさまで無事終了いたしました!
製造業の財務分析入門 コストダウンの「種」を見つける!製造原価報告書の読み解き方
https://www.sansokan.jp/events/eve_detail.san?H_A_NO=46570

◆10月21日14:00~16:30※おかげさまで無事終了いたしました!
数字を経営に活かす「月次決算」―翌月10日の決算で経営判断の精度を上げる!―
https://www.sansokan.jp/events/eve_detail.san?H_A_NO=46593

◆11月26日14:00~16:30※おかげさまで無事終了いたしました!
数値計画を実現させる「予算管理」 目標を実現させるためのポイント
https://www.sansokan.jp/events/eve_detail.san?H_A_NO=46594

◆12月16日14:00~16:30※おかげさまで無事終了いたしました!
数字を戦略的に活かす「変動損益計算書」―収益構造を図解して経営改善につなげよう!
https://www.sansokan.jp/events/eve_detail.san?H_A_NO=46660

◆1月20日14:00~16:30
課題を明確にする「部門別会計」 採算性を見極めて高収益に繋げよう!
https://www.sansokan.jp/events/eve_detail.san?H_A_NO=46804

◆2月20日14:00~16:30
事業投資判断に役立つ「意思決定会計」失敗しないための基礎フレームワークと投資評価
https://www.sansokan.jp/events/eve_detail.san?H_A_NO=46805


・産創館には、お役に立つセミナーがたくさん企画されています。
https://www.sansokan.jp/events/



5.活動日記 25年経ってふと、私は教えてもらいにくい人だったことに気付きました


学生時代は、女子ラクロス部に入部し、引退する3回生の冬まで、活動していました。

なぜラクロスだったのか?

ラクロスだったら、大学から始める人が多いですし、それまで吹奏楽部だった私には、始めやすいスポーツに思えたからです。

朝が得意だったので、7時半からの朝練も苦になりませんでしたし、とても楽しかったことを思い出します。

体育会なので、もちろん厳しいのですけど。


壁にぶつかったのは2回生のときです。

2回生のとき、私より練習量が少ない、同期のSちゃんばかりが試合に出ていました。

誰が試合に出るかは、幹部となる3回生が決めます。

Sちゃんは、運動神経もいいし、試合運びのセンスもいいのはわかっていました。

私は、とても打ち込んで練習をしているのに、なかなか試合で出番がありませんでした。

なんでや~って思うけど、誰かにどうして?と聞くことができませんでした。

こんなに練習しているのに、なんで?


思い切って、3回生の先輩に聞いてみることにしました。すると、

「やっと聞いてくれた、言うてたけど、聞いてくれてないから、言うのをやめていたよ」と。

あっ、私って、聴く耳を持っていなかったんだ、と気づきました。

私はプライドばかり高い人間だと先輩はわかっていたようで、皆にいうように、私に言っていたんだと思います。

1回生のいる手前、私だけに言うわけにもいかず。

もちろん、私にわかるように、伝えようとしていたこともあるのだと思います。

だけど、私は聴く耳を持っていなかった、そのことに気付いた先輩は、ずっと気づくのを待ってくれていたのです。

今考えても、ありがたいことだったなと思います。この出来事とこの先輩が見守り続けてくださったこと。

教えを受け取る姿勢は、自分で考えてあれこれ頑張ることと同じように、大事なことだと思います。

聴く耳をシャットアウトしてしまうと、できる成長も止めてしまうように思いました。


年齢と年数を重ねるにつれて、言ってもらうことは徐々に少なくなり、どちらかというと伝えることも増えてきました。

だからこそ、受け取る姿勢、聴き取る姿勢を忘れないことが、これからの自分の成長には必要なのだと思います。


ときどき、ラクロス部の先輩のエピソードを、ふと、思い出すのです。

私は言ってもらえないような、言いにくいような、姿勢を取っていないだろうか。

神佐に言っても通じない、聴いてもらえない、と思われていないだろうか、気を遣わせていないだろうか、と。

いくつになっても、いや、年齢を経るからこそ、聴く耳、聴く姿勢を深めつつ持っておきたいと思いました。


いつも、そして本日もお読みいただき、ありがとうございました。

今週も、皆さんにとって、たくさんよきことがありますように!


  神佐 真由美


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