第329号★これからの金融機関との付き合い方〜決算書を「見せる」だけでなく「説明できる」会社になる〜 /2034-未来予測ーAI(きみ)のいる明日/大変なときこそ記憶を記録に【税理士 神佐真由美】
税理士の神佐真由美です。
今日もご開封いただき、ありがとうございます。
本日のメルマガの内容です。
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1.これからの金融機関との付き合い方〜決算書を「見せる」だけでなく「説明できる」会社になる〜
2.現在&これから公募の補助金
3.おすすめ書籍 2034―未来予測-AI(きみ)のいる明日
4.セミナー&イベント情報
5.活動日記:大変なときこそ記憶を記録に
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今日のメルマガの内容をラジオ風にお聞きいただけます!
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1.これからの金融機関との付き合い方〜決算書を「見せる」だけでなく「説明できる」会社になる〜
ここのところ、創業や借換、設備投資などの融資を受ける支援を多くしており、
改めて感じていることが、決算書以上のことを開示している会社は、
比較的融資の判断が早かったり、支援を受けやすかったりと、メリットが多いということです。
私たちの事務所では、お客様企業に
決算後に、「金融機関向けの決算報告会」を開催することをおすすめしています。
ただ決算書を渡して終わり、ではなく、
経営者が金融機関の担当者に直接、自社の状況を説明する場を設けることをおすすめしています。
金融機関が融資を判断するとき、決算書の数字だけを見ているわけではありません。
融資担当にとって、もちろん数字は大切ですが、その数字の理由と、
これからの展望を知りたいと思っています。
その際に活用しているのが、「決算概要説明書」です。
この資料には、次の3つを盛り込みます。
1)今期決算の振り返り
数字の増減について、経営者自身の言葉で「なぜそうなったか」を説明します。
2)来期の展望
今後の見通しや取り組みたいことを、具体的に記載します。
根拠のある計画が書いてあると、担当者の安心感違うようです。
3)希望する金融支援の内容
「設備投資のための融資を検討したい」 「運転資金のサポートをお願いしたい」など、
会社として何を金融機関に期待しているかを明記します。
また、ケースによっては、社内の管理会計の内容も。
部門別の収益状況や資金繰りの見通しなども共有しながら説明することもあります。
「ここまで開示してくれる会社は少ない。助かります」と、
金融機関の担当者から感謝のお声をいただくことも少なくありません。
忙しい担当者にとって、会社の状況が整理されてわかりやすく伝わることは、
本当にありがたいことなのだと思います。
説明できる経営者と話した担当者は、稟議書に書く内容が豊かになります。
「この会社は〇〇という理由で、今期売上が伸びました。来期は××の投資を予定しており、その資金ニーズがあります」
こう書ける稟議は、審査部門に対して説得力が全然違うだと思いますし、
稟議書に書いてほしい内容を、決算概要説明書で、【こちらから先に伝えておく】のです。
「見せる会社」と「説明できる会社」、その差は融資に直結する
この取り組みを続けた結果、実際に融資につながったケースも多くあります。
「来期こんなことをしたい」 「こんな資金ニーズがある」と伝えることで、
担当者が「どんな支援ができるか」を一生懸命考えてくれるケースが少なくないです。
また、タイミング的に融資が難しくても、このような支援ができます、と
会社の課題(認知度向上や人手不足対応など)に沿った提案をいただけることもあります。
金融機関の担当者も、会社の可能性を応援したいと思っています。
ただ、情報がなければ動けません。
「何か困ったことがあれば相談してください」と言われても、
普段から状況を共有している会社と、そうでない会社とでは、担当者の動き方がまったく違います。
見通しをきちんと伝えることで、担当者が動いてくれる。
そういう関係を、早いうちから作っておくことが大切です。
やはり、これからの時代、「積極的に開示する会社」が支援されるのだと思います。
もう一つ、重要なトレンドをお伝えしたいことがあります。
第323号でもご紹介した「モニタリング強化型特別保証制度」をはじめ、
最近の金融支援の仕組みは、定期的に情報を開示・共有することを前提とした制度が増えています。
第323号★月次決算で資金調達が有利になる制度ができました~モニタリング強化型特別保証制度~
https://mail.os7.biz/b/JaJ8/1985190
これは、金融機関が「数字を見て判断する」スタンスから、
「経営の状況を継続的に把握しながら伴走支援する」スタンスへと変わってきていることの表れです。
積極的に情報を開示し、対話できる会社
そういう会社が、これからの時代に支援してもらいやすくなっていきます。
逆に言えば、「決算書を提出して終わり」では、
せっかくの支援制度を活かしきれない時代になってきているとも言えます。
金融機関との関係は、融資を申し込む「その瞬間」だけで作るものではありません。
普段から、自社の数字を自分の言葉で語れる経営者——そういう存在になることが、
いざというときの一番の武器になります。
決算書を「提出する書類」から「対話のきっかけ」へ。
「決算報告会をやってみたいが、何をどう準備すればいいかわからない」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
報告のフォーマットもあります。
https://docs.google.com/document/d/1s_jCuY_x309iXdu5bf0O3oEu0WRXMZmK/edit?usp=sharing&ouid=103200051248321622904&rtpof=true&sd=true
次号は、5月から導入予定の「企業価値担保権」について書きますね。
2.現在&これから公募の補助金や融資制度
・【大阪府限定】令和8年度中小事業者高効率空調機導入支援事業補助金(6月30日までですが【先着順】!)
https://www.pref.osaka.lg.jp/documents/124607/01_flyer-1-r08_pac.pdf
空調機の高効率化への補助を行います。
・https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/07_keieisien_m.html
https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/07_keieisien_m.html
社会的、経済的環境の変化などにより、一時的に業況の悪化を来している事業者が経営基盤の強化を図るために活用する資金の融資制度です。
今回の中東情勢の影響を受ける方についても、ご相談を受け付けています。
・中小企業新事業進出補助金 (第4次6月19日締切)New!!
既存の事業とは異なる、新市場・高付加価値事業への進出にかかる設備投資等を支援
https://shinjigyou-shinshutsu.smrj.go.jp/
・デジタル化・AI導入補助金2026(第1次5月12日締切)
https://it-shien.smrj.go.jp/
・中小企業省力化投資補助金(一般型は第6次公募5月中旬締切)
https://shoryokuka.smrj.go.jp/
中小企業等のみなさまの売上拡大や生産性向上を後押しするため、
IoT・ロボット等の人手不足解消に効果がある汎用製品の導入を支援いたします。
カタログ型と一般型があります。
カタログ型は締切がなく、随時申請です。
・中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化などの大規模成長投資補助金
中堅等大規模成長投資補助金と名前を変えて、新年度から公募開始予定
https://seichotoushi-hojo.jp/
・ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(第23次5月8日締切)
https://portal.monodukuri-hojo.jp/index.html
・小規模事業者持続化補助金(次回4月30日締切)
一般型
https://r6.jizokukahojokin.info/
創業型
https://r6.jizokukahojokin.info/sogyo/
・支援情報ヘッドライン | J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト]
https://j-net21.smrj.go.jp/snavi/index.html
地域の公募情報も手に入ります。
・近畿経済産業局「中東・ウクライナ情勢・原油価格上昇等に関する特別相談窓口」
https://www.kansai.meti.go.jp/
・中東情勢関連対策ワンストップポータル(経済産業省)
https://www.meti.go.jp/chuto_josei/index.html
・大阪府の制度融資
令和8年度中小企業者向け制度融資の実施について
https://www.pref.osaka.lg.jp/hodo/fumin/o110080/prs_50795.html
「経営安定サポート資金」の対象を拡充。市町村の認定不要。
・
3.おすすめ書籍
2034―未来予測-AI(きみ)のいる明日
著:中島聡さん
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784198661557
(本の紹介より)
伝説のエンジニアが満を持して放つ、最高にリアルな10年後の未来予測!
AIとロボットの知られざる驚異的進化。
すべてはまだ助走にすぎない。
社会と経済の大転換はこれからだ。
待つのはユートピアか? ディストピアか?
そして、私たちはどう生きるべきか?
消える職業/新たな経済圏/監視社会/老後/死生観の変容/次のGAFAM
/ロボット市場競争/ウェアラブルデバイス/AIドローン/メタバース/ゲーミフィケーション/農業革命/戦争/生きがい
「あなたの心の準備ができていなくても、この未来は確実にやってきます。
あらゆる常識が覆り、世界はまさに一変するのです。誰もが新しい『生き方』を問われるでしょう」(著者)
目次
1 AIによる「死生観」のグレート・リセット(小説「愛のカタチ」;解説)
2 「24時間寄り添うパーソナルAI」によるアフタースマホの生活革命(小説「シースルー」;解説)
3 高性能・人型ロボットの「低価格化&大量生産」による空前の産業革命(小説「フリー?」;解説)
4 AIドローンによる「戦争」と「日常」の再設計(小説「僕たちの聖戦」;解説)
5 人間の仕事の8割が消える時代の「混乱」と「希望」(小説「ユートピア」;解説)
★手にとったきっかけ
1949年に刊行したイギリスの作家ジョージ・オーウェルのディストピアSF小説「1984」をオマージュしたタイトル「2034」
ただの未来予測ではなく、短編小説でイメージを描いてから、本文に入るという読みやすさに惹かれました。
★おすすめポイント
・「AIの未来はこうなる」みたいな話ではありません。
AIが社会や仕事やコミュニケーションに本当に入り込んだときに、どんな変化が起こるのかを、
具体的な場面として想像できる形で感じさせる本です。
・現在起きている不可逆的な変化の先には、どんな未来が待っているのか。
いやおうなく私たちはそこに飲み込まれるのだろうなという前提で、
そのような明日をどう受け止めるのか、をとても考えさせられる内容です。
・AIってなんとなく怖い、という方にも、今のAIの進化についていかなくてはと焦りを感じている方にも、
ちょっと先のありうる未来を観て、捉え直すのでもよいかもしれません。
おすすめです!
4.セミナー情報&イベント情報
★大阪産業創造館様 主催セミナー★
今年度も管理会計系セミナー企画予定です。
◆7月16日14:00~16:30
資金繰り基礎セミナー 詳細やURLは決まればまたお知らせします!
・産創館には、お役に立つセミナーがたくさん企画されています。
https://www.sansokan.jp/events/
5.大変なときこそ記憶を記録に
中東情勢が悪化し、アメリカ・イスラエルによるイラン攻撃からもうすぐ2か月になります。
第328号でも取り上げましたが、あのときはまだ「影響が出るかもしれない」という段階でした。
それが今、じわじわと、そして確実に、あちこちの業界で現実のものとなってきています。
クライアントの皆さんとお話ししていると、
「原材料の仕入れ価格がまた上がった」
「海運のリードタイムが読めなくなって、在庫を多めに持たざるを得ない」
こういった声が、じわじわと増えてきています。
業種によって影響の出方はさまざまですが、
「まったく関係ない」という会社は、ほとんどないのではないかと感じています。
今の変化を、ちゃんと記録しておくことをおすすめしています。
景況が変化するとき、経営者は目の前のことへの対応で精一杯になってしまいがちですが、
後から振り返ったとき
「あのとき、何がどう変わったのか」
「うちの会社にどんな影響があったのか」
「どう対応して、何がうまくいって、何がうまくいかなかったのか」
これが記録として残っていると、次の危機に備える力になります。
金融機関への説明にも使えます。
補助金申請の際の「事業環境の変化」の記述にも役立ちます。
そして何より、経営者自身が「あのときこう乗り越えた」という自信の根拠になります。
記録といっても、難しいことはありません。
日付と、起きたこと、対応したこと、それによる売上・コスト・取引先への影響
これをメモ程度でも残しておくだけで十分です。
コロナ禍のときも、あとから「記録を残しておけばよかった」とおっしゃる経営者が多くいらっしゃいました。
今回は、ぜひ意識して記録を残しておいてほしいと思っています。
変化の激しい時代だからこそ、「記録する経営」が強さになる。
そう信じています。
いつも、そして本日もお読みいただき、ありがとうございました。
今週も、皆さんにとって、たくさんよきことがありますように!
いってらっしゃい!
神佐 真由美
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