第28号★経営者の退職金はどうやって準備するのがいいの?優先順位は? (税理士 神佐真由美)
今日は東京へ向かう新幹線のなかで書いてます!
お天気よくて気持ちがいいですね。
本日のメルマガの内容です。
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1.経営者のための退職金の準備のしかた
2. 活動日記
3.セミナー情報 MEO対策Googleマイビジネスセミナー@京都決定
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1.経営者のための退職金の準備のしかた
前回のメルマガでは、
・保険の本当の役割とリスクに対するカバーのしかた
・節税目的で保険に入るのはどうなのか?
ということをお話してきました。
今日は、
「経営者の退職金ってどうやって準備したらよいのさ?」
という疑問に、お答えしていきたいと思います。
退職金準備というと、生命保険!?
こういうイメージをお持ちの方もいらっしゃるかと思います。
もちろん、保険も、ありです。
保険以外にも、いくつかの選択肢がありますし、
おすすめしたい優先順位があります。
なんといっても、優先順位1位は「小規模企業共済」です。
「小規模」という名前の通り、会社の規模によっては、加入できません。
個人事業主や中小企業経営者のための老後資金の準備制度です。
会社が払うのではなく、個人が支払うものです。
★特徴★
月の掛金は1千円~7万円まで、いつでも変更可能。
早く始めれば始めるほど、受取額が多くなります。
★メリット★
掛金全額が、所得から控除できる!
受取共済金は、退職所得として、低い所得税率で受取可能。
→結果、所得税・住民税の節税になる!
手数料なし。
掛金総額のうち、一定の範囲内で、貸付可能。
★デメリット★
240カ月未満での任意解約は元本割れ。
★ここがいいなと思う点★
いつお金が必要になるかわからないオーナー経営者や個人事業主にとって、
いつでも貸付を受けられる流動性を確保しながら、
そして、所得税や住民税をおさえながら、勇退準備ができる便利な方法。
例えば、掛金7万円で25年掛けたとしましょう。
年間の掛金は84万円です。
年収1000万円の方で、所得税率が20%なら、住民税率10%と合わせて30%。
84万円×30%=25.2万円 の所得税・住民税の節約。
受け取るときは 84万円×25年ですから、2,100万円。(実際はもう少し増えてます)
他に受け取る退職金がなければ、
2,100万円から退職所得控除1,150万円(勤続25年と仮定)を差し引いた、
50万円について、その1/2の25万円について、所得税・住民税がかかります。
ここにかかる所得税・住民税は 25万円×15%ですから3万7500円です。
25.2万円×25年ー3.75万円=626.25万円の節税になります。
次にご紹介する確定拠出年金(iDeco)は、60歳まで引き出しできないので、
いざというときには、現金に換えられる小規模企業共済をイチオシ!したいです。
個人事業者の方にもおすすめしています。
優先順位2位は!個人型確定拠出年金(iDeCo イデコ)です。
こちらも個人で賭けるものになります。
運用する金融商品を自己責任で選択する年金積立です。
掛金の差はありますが、ほぼ誰でも加入可能です。
★メリット★
掛金全額が所得から控除できる!
運用期間中の運用益が非課税!(分配も再投資にまわす)
受給金は退職金扱いとして、低い税率で受取可能
★デメリット★
60歳まで引き出しができません。急な支出には対応できず。
管理手数料がかかる。
★ここがいいなと思う点★
元本割れを避けたいなら、元本確保型の商品も選択可能です。
節税していることでリスクは一定額取れているので、ハイリスクハイリターンを狙うもよし。
60歳まで引き出しができないため、ある意味強制的な貯蓄。
小規模企業共済とイデコ。
これこそ節税できるので、まずは持っていただきたいです。
私個人としては、小規模企業共済には5年前から加入してます。
イデコは、新卒で入った会社のときからコツコツ積み立てています。
(というか、入社手続きの一環で、何もわからないうちに、加入していたようです。笑)
それから、外資系の生命保険会社で元本割れしにくいもの(為替リスクはありますが)で、
将来年金として受け取れるものにも加入してます。
会社で掛ける保険については、
まずは、前号のように、今あるリスクをカバーすることが先決です。
それでも掛け捨てで保険を掛けることが嫌だなぁと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
解約返戻金ありの保険では、
解約返戻金よりも支払保険料の方が多くなります。
ということは、
解約返戻金と支払保険料総額の差額で、
実質的に保障を買っていることになります。
その差額が、
その解約返戻金ありの保険での保障内容に見合っているのか?
を見てほしいなぁと思います。
また、保障内容が、会社にとって必要なものなのかどうか?
という観点も大切です。
返ってこないお金で、要らない保障を買ってませんか?
もったいないお買い物のために、手元からお金を流出させてませんか?
保険で、しんどいときの資金の足しにすることもアリですが、
保険からの資金調達の金利は 一般的に高めです。
節税を気にするあまり、手元の資金が少なくなっては意味がありません。
かのピーター・ドラッガーは
「税制から経営の意思決定をするのは、最悪の意思決定である」
と言っています。
節税でお金を100出すよりも、法人税30払ってキャッシュ70を残しましょう。
大事なのは手元のお金だ、そうです。
会社で準備するならば、
会社に必要な保障に見合うなら、保険での準備もありですが、
そうでなければ、(おもしろくないかもしれませんが)、
定期預金で積み立てておくのが無難です。
あるいは(ちゃんと)貯蓄型の金融商品にするか。
(保険会社や金融機関の方からはこういう情報を頂くようにしています。)
貸借対照表が痛むこともありません。
ん~~うちの会社には(自分には)何がいいんだろう?
リスクもちゃんとカバーできているのかな?
もし、そう悩まれるなら、お気軽にご相談ください。
2.活動日記
今日のメルマガは、早めにセットできました~!
今日もお届けできて嬉しいです。
お昼から、飯田橋でお仕事して、今夜は丹波に移動します♪
3.セミナー情報
3月13日(水)14時~16時30分@大阪産業創造館
経営者がおさえておきたい資金繰りの基礎知識
https://www.sansokan.jp/events/eve_detail.san?H_A_NO=27163
中小企業は、いかにキャッシュをまわすか?手元のお金を多く持つか?
継続していくには、これが大事・・・と思っています。
「なんとかなる!」は、見通しを立ててから。
開催決定!!Googleマイビジネスセミナー@京都
「Googleを制すものは、集客を制す!」基礎編&応用編 一気に!
コムサポートオフィス 今井ひろこさんのGoogleマイビジネス活用セミナーを
京都市内で6月5日に開催することにしました。今回は応用編も。
飲食店や小売店など、拠点を持つ事業をされている方におすすめです。
今井さんが引っ張りだこでして、6月5日にやっと押さえてもらえました。
気になっていた方は、このチャンスにぜひ。
詳細はまた後日ご案内致しますので、日程の確保をお願いします♪
今日のメルマガは、以上です。
お読みいただき、ありがとうございました!
確定申告、9割がた終わりました!
これも早くに資料をご準備頂いたお客様方と、優秀なスタッフのお陰です。
3月は3月決算のお客様の経営計画策定をします。
1年の羅針盤を決めていきます。
また、来週金曜日のメルマガでお会いしましょう!
神佐 真由美
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