第216号★経営者もピンと来て、社員も育つ効果的な業績管理って?/教養を磨く/インボイス対応準備な9月【税理士 神佐真由美】
今日もご開封いただき、ありがとうございます。
本日のメルマガの内容です。
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1.経営者もピンと来て、社員も育つ効果的な業績管理って?
2.現在&これから公募の補助金/融資制度
3.おすすめ書籍 教養を磨く
4.セミナー情報&イベント情報
5.活動日記 インボイス対応準備な9月
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1.経営者もピンと来て、社員も育つ効果的な業績管理って?
ありがたいことに、
情報誌 戦略経営者8月号にお客様と一緒に掲載いただきました!
ニューワンズ株式会社 様 システム活用事例
https://www.tkc.jp/fx4/case/202308_01/
掲載いただいたニューワンズ株式会社様は、
滋賀県大津市を中心に「認知症を“希望"に変える」をビジョンに、
デイサービスや、居宅支援事業所、訪問看護ステーションや、グループホームなど、
多彩な介護サービスを展開しておられます。
15年前に社長がたった1人で立ち上げられた会社ですが、
今では160人を超える従業員さんがいらっしゃいます。
業種や運営形態にもよりますが、
組織がだいたい20人~30人を超えてくると、経営者の目や声が届く範囲も限られてきます。
管理者を育てることがさらなる成長に欠かせないことになります。
何を成果として、管理者に求めるのか。
それが明らかでないと、本当の意味で任せることは難しいのではと思います。
ニューワンズ株式会社様では、詳細は記事をお読みいただけると嬉しいですが
https://www.tkc.jp/fx4/case/202308_01/
業績管理を通して(もちろん、それだけではないですが)、管理者の育成をされています。
※認知症対応メソッドと、それにかける想いと取組、事例がとても素晴らしいので、
ぜひ記事をお読みください!
部門別の損益計算書を作成するだけではなくて、
各部門長が見て、パッとわかるような構成にしており、
(たとえば、科目をただ並べるだけではなく、「人件費合計」と気になる項目で集計するなど)
勘定科目の名前と、その中身も共通認識をそろえるようにしてあります。
それだけではなく、
各月の売上や経費、利益は、活動の結果が数字に表れたもの。
ですが、数字だけでは、わからないことも多いです。
部門別の損益計算書に、
各月のお客様の数やその増減の原因別人数、
稼働率や、従業員さんの労働時間や人数など、
事業にとって重要な数字を時系列に表示をし、
新規の方を増やすことができたから、売上が上がったんだな、
(としたら、良かった取組はなんだったのか?)
労働時間が増えているのは、新人さんが入って教えている時間もあるから一時的だな、
(としたら、工夫できることはないか?)
利益が上がっているけど、人が少なくて無理をさせていないかな、
と、現場の活動の様子とリンクさせるようにしています。
こうして、活動の「記憶」と結果である「記録」とを結びつけ、
そこから課題がうまれたり、
振り返って良かった取組が会社のノウハウになったりと、
それらが会社の財産になっていきます。
これを繰り返していくと、
経営幹部の方や、部門長さんが、数字に強くなってきますし、
数字がわかるだけでなく、具体的なアクションまで導けるようになってきています。
今では、年間の数値計画まで、各部門長が策定できるまでとなりました。
自分自身が立てた計画で(もちろん会社での調整はありますが)、
毎月PDCAサイクルが回せると、納得感も増すような気がします。
本当の業績管理は、毎月の損益がわかることではないんだなと思います。
毎月の予算と実績の比較でもないのだなと。
活動の結果の数値となるので、
どんな活動をしてきたか(例えば、〇〇件の得意先を回る)、
どんな結果が出てきたか(関心をもつ得意先が〇〇件あった、実際注文をいただいた)、
さらに、どんな結果が会計として現れたか(これが売上高や利益)
ここまでをまるっと追えることが、
本当の業績管理なのだと思います。
そして、企業の活動を通して、
「認知症を“希望"に変える」というビジョンに近づいていく。
ビジョン実現のために、利益を出していくことは大事なこと。
これは、大きな組織だけに限ったことではないように思います。
規模に関係なく、
成果を上げるために活動をしている企業すべてに、必要なことかもしれません。
どんな活動をどのくらいしてきたか = これをKPIと言います。
KPIをちゃんと管理して、その結果としての会計の数字をフィードバックとして活用する。
本当の業績管理ができたら、もっと会計が、いや、経営がおもしろくなるかもしれません。
経営に活かしてなんぼの会計です。
記憶と記録をリンクさせて、経営に、人材育成に、活かしていただきたいですね。
こんなことを、産創館さんでのこちらのセミナーでお話します!
【セミナー】<管理会計シリーズ>
数字を経営に活かす「月次決算」―翌月10日の決算で経営判断の精度を上げる!―
https://www.sansokan.jp/events/eve_detail.san?H_A_NO=41768
ご興味のある方はぜひ!
2.現在公募中/これから公募の補助金/融資制度/おすすめ情報
・事業承継・引継ぎ補助金(第7次公募は未定)
https://jsh.go.jp/r4h/
2017年4月以降の事業承継者の新しい取り組み支援(経営革新支援)や、
M&Aにかかる費用の支援(専門家活用型)があります!
・事業再構築補助金(第11回公募 10月6日締切)
https://jigyou-saikouchiku.jp/
・ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(第16次公募 11月7日締切)
https://portal.monodukuri-hojo.jp/schedule.html
・小規模事業者持続化補助金(第13回公募 9月7日まで)
https://r3.jizokukahojokin.info/
・技術開発を支援するサイト(研究開発を支援する補助金など)
SBIR(Small Business Innovation Research )制度 特設サイト (smrj.go.jp)
https://sbir.smrj.go.jp/index.html
・支援情報ヘッドライン | J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト]
https://j-net21.smrj.go.jp/snavi/index.html
・令和5年度業務改善助成金
事業場内で、最も低い賃金(事業場内最低賃金)を30円以上引き上げ、
生産性向上に資する設備投資等を行った場合に、その設備投資等にかかった費用の一部を
助成する制度です(最大600万円)。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/zigyonushi/shienjigyou/03.html
3.おすすめ書籍 教養を磨く
教養を磨く
著:田坂 広志さん
https://amzn.asia/d/eVliD1Y
(本の紹介より)
教養とは答えの無い問いを問い続ける力
21世紀の「新たな教養」とは何か
現代の「教養」の「三つの変化」「三つの深化」とは何か。
これまでの「教養論」は、しばしば、「歴史学を学べ」「宗教学を学べ」「政治学を学べ」
「経済学を学べ」「心理学を学べ」「人間学を学べ」といった形で、
幅広いジャンルでの読書を勧め、様々な専門知識を学ぶことを勧めてきた。
しかし、真の「教養」とは、本来、多くの本を読み、様々な知識を学ぶこと
ではなく、そうした読書と知識を通じて、「人間としての生き方」を学び、
実践することである。
だが、残念ながら、現代の「教養論」においては、しば
しば、そうした「生き方」という大切な視点が、見失われてしまっている。
(「はじめに」より)
★手に取ったきっかけ
田坂先生の本は、好きでよく読みます。
7月に出た新刊とのことで、手に取りました。
★おすすめポイント
・新たな教養が求められる背景
→人工知能革命
→メディアの発達と多様化
・新たな教養とは
→専門の知から生態系の知へ
→言語の知から体験の知へ
→理論の知から物語の知へ
このように教養を深めたもの
・今後求められる能力
→マネジメントの能力・・・成長のマネジメント・心のマネジメント
→ホスピタリティの能力・・・顧客の無言の声に耳を傾け対応できる能力
→クリエイティビティ・・・人間集団の「集合知」を活性化させ、その集団から
アイデアやコンセプトを生み出せる「ファシリテーション能力」
過去から学べば、未来が予見できるという思想が、
現実の変化に追いついていない。
これからを生きるのに、
知っておくべき前提条件と、乗り越えるためのヒントが
田坂先生の深い教養とともに味わえる一冊です。
4.セミナー情報/イベント情報
★大阪産業創造館様 主催セミナー
■10/25開催
【セミナー】<管理会計シリーズ>
数字を経営に活かす「月次決算」―翌月10日の決算で経営判断の精度を上げる!―
https://www.sansokan.jp/events/eve_detail.san?H_A_NO=41768
■11/13開催
【セミナー】<管理会計シリーズ>
課題を明確にする「部門別会計」 採算性を見極めて高収益に繋げよう!
https://www.sansokan.jp/events/eve_detail.san?H_A_NO=41769
■12/5開催
【セミナー】<管理会計シリーズ>
数値計画を実現させる「予算管理」 目標を実現させるためのポイント
https://www.sansokan.jp/events/eve_detail.san?H_A_NO=41770
■2024/1/23開催
投資意思決定会計のセミナー
(詳細は後日)
★価格高騰と戦い生産性を高める「管理会計」読書会
詳細未定ですが、試験的に企画を考えています。
5.活動日記 インボイス対応準備な9月
もう9月!早いですね。
9月といえば、来月10月!!
10月といえば・・・インボイス制度がやってきます><。。
お客様にご説明したり、セミナーしたり、必要に応じて社内説明会をしたり・・・
できる準備はしてきましたが、
具体的な対応を考えれば考えるほど、
この場合はどうなるの・・・?と新たな疑問が湧き、
調べて対応の仕方を考える、そんな日々です。
こういう場合は、受け取る領収書はインボイスでなくてもよいよ、という特例も多いので、
特例に対応するときは、特例に対応している旨を帳簿に記載しないといけないなど。
幸い私たちはお客様にシステムを提供させていただいているので、
インボイスの対応のうち、システムでなんとかなるものは、
システムの整備の仕方によって、事務負担が軽減されます。
できるだけ人力に頼らなくて済むものは、そのようにしたいものです。
それにしても、始まってみないとわからないことも多いのですよね。
知り合いの先生が、SNSに投稿されていたのですが、
京都市水道局の領収書に、2つのインボイス登録番号が書いてあったと。
上水道と下水道の運営は違う団体なので、
それぞれ別の登録番号があるのですよね。
1つの領収書、1つの口座振替を、わざわざ2つの仕訳に分けないといけないの?
仕訳ルール変更しないといけないし、
口座振替の仕訳を、領収書を参照して2つに分ける必要があります。
これまでと仕訳の入力フローが変わるので、
これもシステムと流れを変更しないといけないですね。
・・・と、
当分、システム会社かな?というような対応が続きそうです。
対応すればするほど、いったい誰が何をしたかったのさ?と
と疑問が湧いてきます。
消費税の適性課税(本来免税の方からも消費税を納めてもらう?)を狙いとするなら、
1,000万円の免税点を300万円などに下げればよいこと。
せっかく日本の消費税の計算は、帳簿で集計して算出するという合理的な方法だったのに、
これにインボイスの保存まで要件に入れてしまうことで、
インボイス出してくれるのどうなの?という、問合せをせねばならないし、
インボイスが保存されているかどうかを、私たちは確認をしないといけないですし。
実務の現場は大変です。
それでもやらないといけないから、さらっと乗り越えるために準備をしておりますが。
制度対応は、軽やかに乗り越えていただいて、
本当にやるべきこと、経営改善、
そして顧客の創造にお客様の時間を割いていただけるように。
そうだ。
インボイス祭りと呼ぶことにしよう。
9月はインボイス祭り月間です。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。
今週もたくさんいいことがありますように!
いってらっしゃい!
神佐 真由美
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