仕事があるの?ないの?
フランス語の日常会話では、よく否定の ne が省略されて、pas のみ言うことが多いです。
とある調査によると、フランスでは会話においておよそ 88%の否定形の文章の中で
ne が省略されるそうで、
« ne...pas », « ne...rien », « ne...jamais », « ne...plus »
の
« pas », « rien », « jamais », « plus »
だけを言うです(ただし、フォーマルな書き言葉や会話では ne を必ずをつけます)。
さらに会話では、以下のように主語や動詞まで省略することもあります(省略する主語は 自分 je の時のみ)。
【ne...pas】の ne を省略
Pas faim ce matin. (Je n’ai pas faim ce matin.) 「今朝はお腹がすいていない」
Pas motivé pour travailler. (Je ne suis pas motivé)「働く気力がない」
Pas encore fini. (Je n’ai pas encore fini.)「まだ終わってない」
Pas d’accord avec toi. (Je ne suis pas d’accord avec toi.)「君に賛成じゃない」
Pas possible aujourd’hui. (Ce n’est pas possible aujourd’hui.)「今日は無理」
Y a pas de place. ( Il n’y a pas de place.)「席がない」
【ne...jamais】の ne を省略
Jamais compris pourquoi. (Je n’ai jamais compris pourquoi.)「なんでなのか全然分からなかった」
Jamais vu ça avant. (Je n’ai jamais vu ça avant.)「今までにみたことない」
Jamais entendu parler. (Je n’ai jamais entendu parler.) 「今までに聞いたことない」
【ne...rien】の ne を省略
Rien compris. (Je n’ai rien compris.)「何にも分からなかった」
Rien entendu. (Je n’ai rien entendu.) 「何も聞こえなかった」
さて、ややこしいのが ne...plus 「もう...ない」の ne が省略された場合です。
例えば会話で、誰かが次の2つの文章を言ったとします。
① Il a plus de travail.
② Il a plus de travail.
①は「彼はもう仕事がない」で
②は「彼はさらに仕事が増えた」
という意味です。果たしてどうやって2つの文章を区別するのでしょうか?
答えは plus の s にあります。
①の意味の場合は plus の s は発音しません [プリュ]。①は否定の ne が省略されている形で、正しい文章は
Il n’a plus de travail. で、ne...plus 「もう...ない」を使っています。
②の意味の場合は plus の s まで発音します [プリュス]。これは plus de +名詞「より多くの○○」という
量の比較の意味になります。
ちなみに ①の de は「否定の冠詞の de」ですが、②の de は「前置詞の de」 です。
では、お友達があなたに:
Il y a plus de pain ici.
と言った場合はどうでしょうか?
[プリュ] と言った場合には : 「ここにはもうパンはない」(ne が省略されている)
[プリュス] と言った場合には ] 「ここにはよりたくさんのパンがある」
このように、plus の発音の仕方によって、意味が全然変わってくるのです!
plus の s は発音する場合としない場合があります。こちらの解説動画を見てみてください。
https://youtu.be/znwzYugsJ8c?si=jEYlocpckZNV4r3q
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