【共に読む、読書】お手紙ココロの学校 vol7
今日は
僕が開催している読書会と
「読むということ」
について書こうと思います。
僕の読書会は、
参加者で順に声に出して
音読するスタイルです。
流暢さとか
上手い下手は関係なく
・喉を使って声を出すこと
・耳を使って声を聞くこと
・肌でその場の雰囲気を味わうこと
が大切です。
もともと言葉は
言葉だけじゃなくて
体と一緒に使われてきました。
グーテンベルグの活版印刷が
発明されるまで、
いや発明されても
大量に印刷がされるまでは
「黙読」というものはなかった。
例えば中世の図書館には
読書席に「キャレル」 という
仕切りがあって
隣の人が声に出して読むことで
邪魔にならないようにしていました。
少し前、明治の終わりくらいまでは
小説を部屋の隅で小声で
ぶつぶつ読むというシーンが
よくあるように、声に出して
読んだのです。
人に話す言葉も物語りも
「感情」や「臨場感」が
セットになっていて、
本当はそれが、
学習や記憶とも結びついていたのですが
それはまた別の話。
でも、目だけではない
情報との出会い方をしてほしいと
思っています。
今読書会では
新渡戸稲造の「代表的日本人」を
読んでいます。
この本、「茶の本」「武士道」と
並んで同時期(1900年前後)に
欧米に日本を紹介するために
トップエリートの日本人が英語で
出版した本の一つでした。
「茶の本」は
野蛮な文化を持っていると見る
欧米人の偏見に手厳しく反論し
「武士道」は
キリスト教を信じない日本に
道徳がないと いう法学者の言葉に
悩みながら日本の道徳たる
武士道について語った本でした。
「代表的日本人」は、
超有名なエッセイスト
ラルフ・エマソンの書いた
「代表的人間像」から影響を受け
複数の人物像から
日本とは何かを考えていく本です。
ぶっちゃけ、
一人で読んで面白いかというと
そうでもないんじゃないかなー?と
思わせる本たちなのですが、
仲間と読むことで
今の自分達とつながる視点が
得られるのが素晴らしいです。
前回12/8(土)に読んだのは
上杉鷹山の回でした。
武田信玄と血で血を洗う
争いで武勇を鳴らしながら
「敵に塩を送る」で有名な
上杉謙信。
その上杉家は100万石まで
所領を増やしましたが、
関が原で豊臣方についたことで
15万石まで所領を減らされます。
だけど、藩は家人の規模を
そのまま維持し続けた為
当然借金が莫大に重なっていく。
そこに若干19歳で
しかも九州からの養子として来て
藩主となったのが上杉鷹山でした。
自身の守護神に
倹約の誓いを立て、
自身の身の回りの費用を1/5にし
部下の給与は1/2に
それでも借金返済には17年
かかる状況でした。
その境涯は想像を絶するものが
あります。
でも、読書会に参加頂いている
井田さんは
ちょっと分かる、と言いました。
彼女は若いときに
家業が傾いたことがあります。
その時、親戚皆そこで働いていて
外で働いているのは自分だけだった。
少し調べて、
どうにもならないと結論。
その日から
お金を最低限しか使わないように
なりました。
お弁当を作り、服も買わず
美容室にもいかず化粧もしない。
白髪が増えて
たまたまその時期に行った同窓会で
「砂かけ婆がいる!」と
言われたほどだったとか。
でも三年お金を貯めて
マンションを買って、
その時はこうすればこうなるって
前しか見てなかったから
辛くも感じなかった、と。
僕は話を聞いて感動しました。
大きな事を成し遂げるとき、
何か山を越えるとき、
大きな決心や決断があるんじゃ
ないんですよね。
ただ、前にあるものを
~~~~
自分がやればいいんだ。
自分が引き受ければいいんだ。
~~~~
って思えるかどうか、
なんですよね。
~~~~
人の一生は弧を描く
大抵は闇の中を
ときに虹の上を。
人はだれしも
山を登る。
どんなものであっても
目の前の山を。
~~~~
無名の人も偉人も
まったく変わらないんだなと
感じることができました。
読書会は
毎月第二土曜です。
一月からは、
「セラピストのための読書会」
も始めます。
ご興味ある方は
ご連絡くださいね^^
では、最後まで読んで頂き、
ありがとうございました!
■□ 発行 □■
自分を知り、自分を楽しみ、
自分を通して幸せになる
『ココロの学校』代表
高野 真俊(タカノ マサトシ)
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