【子供の絵を洗い流した人の話】お手紙ココロの学校 vol.112
今ちょうど
やぶ うちゅう さんから伺った
お話し集をお届けしているところですが、
先週土曜日は彼女が立ち上げている
研究団体の成果発表会がありました。
研究会の方は
今年は200名ほどからデータを収集したり
メンバーの一人が博士論文に挑戦中なので
そんな研究の発表がありました。
特に、子供の時の
とある一日を振り返ってみると
何気ない日常の一日で
感じていること、気持ち、感情が
普通の家庭で育った子供と
被虐待児童では全く違うのです。
この調査というかワークを
一緒にやるだけでも相当に
気づきがありそうですが
あとは、言葉がけや接し方に
どう落とし込んでいけるかですね。
さて、今日は
そんなゆうさんから聞いたお話し
その③。
それは陶芸を皆でトライしていた
時のことです。
ある子が塗った絵を
何と洗い流してしまった大人が
いたのだそう。
その時は、
二色の色を使って
綺麗に塗りわけようというのが
テーマだったそうで
それで塗りつぶした子供がいて
それを大人は【失敗】と
捉えたわけでした。
その方とはその後丁寧にお話をして
だいぶ子どものお絵描きを
黙って見守れるようになったそうです。
そのお話を聞いて僕が思い出したのは、
【ブルー・ピリオド】
という漫画のお話。
この漫画、高校生の主人公が
自由課題でふと
自分が好きな渋谷の朝の絵を描くのですが
勉強もできて器用で
卒なく友達とも遊ぶように見える彼が
友達に
「ああ、こういう風に見える時あるよね」
と言われて
初めて何かが伝わったような気がして
芸大を目指すことにするというお話。
作者が芸大出身なのだと思うのですが
作中で実際の芸大生(と思う)
色んな人が描いた絵が出てきて
それが成長のストーリーを
さらにリアルにしてくれるのが面白く
他に見ない漫画になってるのです。
それで、美大に行くために
絵の塾に行くのですが、
そこで凄まじく絵の上手な
男の子に出会います。
で、彼は絵が上手なのですけれど
絵が好きな訳ではない。
絵が上手なのは当たり前で、
当たり前に出来ることを褒められて
何か嬉しい?とか言ってしまう
ちょっとコミュ障な子なのです。
その彼は、小さい時から絵が上手。
その時にお母さんにすごく
上手だね!と褒められますが、
その後でTVのキャラクターを
楽しく模写してお母さんに見せた時に
お母さんは
「上手ね、
でもお母さんはさっきの方が好きだな」
と顔を曇らせるのです。
それから彼は
ずっと好きな絵を楽しめなくなって
しまったのでした。
僕も小さい時に
自分が描いたものを否定された
経験があります。
小学校1、2年生かな?
(当時2年ずつ担任が一緒だったので
担任の先生で覚えている)
学校で飼っていたウサギを
授業で写生したのです。
それで、僕は
そっくりに描きました。
ウサギの尻尾って
丸く表現されることが多いですけど
真ん丸じゃないんですよね。
でも、先生は
「ウサギの尻尾は丸いのよ?」
と僕の絵を見て言ったのですね。
悲しいとか傷つくとかより
驚きましたよね。
え?そんなことないでしょ?
と思いました。
でも、ブルー・ピリオド見て思ったのは
肯定も望まないものは辛いよな
逆に自分は否定で良かったのかもな
ということです。(自分はね)
否定も肯定も
あとは無意識かも知れないけれど
強要もあるかな?
気をつけなければなと
思った次第です。
やっぱり子どもが望むことが
一番で、
それを育てていきたいなと感じます。
それでは。
今日も最後までありがとうございました^^
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