【メルマガ16号】群れなくなった私たち
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※本メールは、セレクションアンドバリエーション株式会社代表の
平康慶浩およびスタッフたちと名刺交換させていただいた方、弊社
主催の講座にお申込みいただいた方にお送りしています。
当メールマガジンご不用の方は、メールの最下段から解除をお願い
します。
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○○ ○○ 様
小雪(しょうせつ)を過ぎると一気に冷え込みますね。
紅葉もしっかり色づき、季節の深まりを感じさせます。
私は、毎年12月が近づくと、寒さの先に来る芽吹きの時を思います。
そしてあらためて、種まきを考えねば、と気持ちを改めます。
年を経るにつれ、まいた種が芽吹くのに時間がかかるようになりました。
そしてその分だけ、大きく強く育つようになったように思うのです。
皆様は、次の春に向けてどんな種をまく予定でしょうか。
セレクションアンドバリエーション株式会社 平康慶浩
< INDEX >
1.あしたの人事の話をしよう
~群れなくなった私たち~
2.悩みボヤく管理職に気づきを促す、評価制度の運用想定問答
~管理職からの「結果が出なかった部下も評価してあげたい」にどう対応するか~
3.ワーママ目線で考える働き方改革
~テレワークは誰のための制度か~
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1.「あしたの人事の話をしよう」メルマガ編
~群れなくなった私たち~
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このコーナーでは、セレクションアンドバリエーション 代表 平康の
ブログ「あしたの人事の話をしよう」の内容を一足早く配信します。
当記事は、メルマガ配信の1週間あとにブログでも公開されます。
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日本は農耕社会を軸にムラ社会として発展したという説があります。
必ずしもそうではない、という意見はあるようですが、高度成長期
の企業での働き方にはそういった側面がありました。
それらはマイナスの側面を持つようでいて、強いプラスの面も持っ
ていました。
たとえば暗黙のルールや排他的な風土、というものは一見マイナス
のように見えますが、ムラ社会になじんだ人たちからすれば強力な
一体感をもたらすものでした。
組織文化についての研究の観点から見ても、ムラ社会の特徴は企業
にとって大きなメリットを持ちます。
暗黙のルールは、そのルールを知らない人にとってはマイナスに働
きます。
しかしルールを知っている者同士であれば、都度コミュニケーショ
ンをとらなくても、こういう時にはこういう行動をとるべき、とい
うことがあらかじめわかったりします。
また、何を優先して行動すべきか、という価値観についてもあらた
めて確認するまでもなく個別に判断することができます。
排他性も排他される立場からすればとても厳しいものですが、内部
の人たちにとっては特別感を醸成し、互いの親和度を高めます。
そうして一体となって成長してきたからこそ、高度成長が実現した
のだ、という考え方です。
それは生物学的に言えば、群れの強さ、と言えるのではないでしょ
うか。
新卒で入った会社で強い一体感を持って働き、生活をしてゆく。そ
して定年まで組織の一員として役割を担いながら、やがて後進に道
を譲っていく。群れとしての会社は続き、その一員であった
自分にも誇りを持つことができる。
そんな相互にとってメリットのある関係が構築されていたように思
います。
しかし私たちは群れなくなりました。
少なくとも「ずっと同じ人たちと群れる」とことが少なくなりまし
た。
でも、群れにメリットがあることは事実です。特に、まだ十分に強
くない場合がそうです。あるいは十分な強さを持っていても、生物
的に弱くなってしまう可能性はあるわけです。そのためにもどこか
で群れのメリットを享受できるようになっていないといけません。
だとすると、私たちはどんな群れに属するべきでしょう。
自分の生き方にあった群れ、という選択肢はもちろん大事です。
けれども、最も良い群れ、というのはもしかすると、自分で作り上
げたものなのかもしれません。
著名な経済人たちは、よくよく見てみれば、個別に自分を中心とし
た組織や集団に属していることが多いようです。つまり自分を中心
とした群れをしっかりと形成しているわけです。
群れの形態は、昔なら会社組織が中心だったでしょう。
しかし現在では、Twitterのフォロワーであったり、Facebookのつな
がりであったり、インフルエンサーによるネットサロンのようなも
のも増えてきました。
群れる形態が多様になった今は、実は最も安全な生き方を選べる時
代なのかもしれません。あらためて、自分はどんな群れに属してい
るのかを考えてみてもよいのではないでしょうか。
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2.悩みボヤく管理職に気づきを促す、評価制度の運用想定問答
~管理職からの「結果が出なかった部下も評価してあげたい」にどう対応するか~
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このコーナーでは、弊社コンサルタントの山本が「月刊人事マネジメ
ント」で連載している「悩みボヤく管理職に逆質問で気づきを促す、
評価制度の運用想定問答」の内容を凝縮してお届けします。
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人事考課は管理職にとって重要な業務です。中でも、部下に非情な考
課結果を伝えることは心理的負荷の非常に大きい行為になります。普
段から苦楽を共にし、頑張っている姿を見ている部下であれば尚更で
す。そのため、多くの企業で成果と乖離する優しい(甘い)人事考課
を行なう例が見られます。
このような相談に対し「かわいそうですから高く評価しても良いです
よ。」としてしまうと、成果を出さずとも頑張りさえすれば(あるい
は上司に対して頑張っていることをアピールしさえすれば)評価され
るのだという意識を持たせてしまう可能性があります。また、評価軸
がぶれてしまうと人事制度全体が揺らぐことにもつながりかねません。
そもそも、このような申し出があるということは、管理職の中で「成
果ではなく、インプット(労力や労働時間)の量で判断をしてもよい」
という判断基準が形成されているのではないかと推測されます。
次回は、本件について管理職のあるべき姿と、人事部員が投げかけら
れる問いについて考えてみたいと思います。
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3.ワーママ目線で考える働き方改革
~テレワークは誰のための制度か~
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このコーナーでは、ワーキングマザーであるアソシエイトコンサルタ
ントの太田が、ワーママ目線で働き方改革について考えていきます。
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働き方改革では「柔軟な働き方がしやすい環境整備」を目標として掲
げ、テレワークを推進しています。このコーナーでも何度か取り上げ
てきたテーマですが、今回は「テレワークは誰のための制度か」につ
いて考えていきたいと思います。
皆さんはテレワークは誰のための制度だと思いますか?おそらく、育
児中の女性のための福利厚生だと考えている方が多いのではないでし
ょうか。
テレワークを導入している企業向けに2017年に実施されたアンケート
によると、「テレワークを導入して良かったこと」の1位は「生産性
の向上に繋がった(44%)」、2位は「通勤困難社員が継続して働く
ことが可能になった(27%)」でした。テレワークを導入済みの企業
にとっては、女性社員のための福利厚生という側面よりも、会社全体
の生産性の向上という側面の方が大きいということです。
テレワークの導入に後ろ向きな企業では、テレワークは「企業のため
の制度」ではなく、「社員のための制度」だと捉えているのではない
でしょうか。
そこで、テレワークの目的を「女性社員のための福利厚生」から「会
社のための生産性向上」と捉え直してみてはいかがでしょうか。これ
だけでテレワークに対するイメージが違ってきます。「テレワークの
導入なんて無理だ」と考えている企業でも、生産性向上が目的となれ
ば、導入を真剣に考えてみよう、となるかもしれません。
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セレクションアンドバリエーション株式会社
メルマガ(2018年11月27日配信)
発行元:セクションアンドバリエーション株式会社
(東京オフィス)
東京都港区南青山2-2-15 ウィン青山1403
(大阪オフィス)
大阪市西区京町堀1-4-9 京町橋八千代ビル3階
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