【メルマガ31号】夏冬賞与がアンカリングになって転職が不幸に
◆- Selection and Variationメールマガジン vol.31(2019年9月2日発行) -◆
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※本メールは、セレクションアンドバリエーション株式会社代表の
平康慶浩およびスタッフたちと名刺交換させていただいた方、弊社
主催の講座にお申込みいただいた方にお送りしています。
当メールマガジンご不用の方は、メールの最下段から解除をお願い
します。
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○○ ○○ 様
ようやくクーラーなしで過ごせる夜になってきましたね。
けれどもセレクションアンドバリエーションではまだまだ熱い日
々を送っております。
おかげさまで、コンサルタント同士が顔をあわせる機会も最近は
減ってきました。
社内の挨拶が「ひさしぶり」というのも、良いコンサルティング
ファームの特徴。
良い感じにみんなが忙しくなりつつある今日この頃です。
皆様におかれましても、成長の日々を送られますことを祈ってお
ります。
平康慶浩(ひらやすよしひろ)
【メルマガ読者限定】HRMチャットボット育成実験開始
https://www.sele-vari.co.jp/bot
部下の育成など、人事に関するお悩みにAIが答えます。
まだ育成中なので、ぜひいろいろと遊んでみてください。
< INDEX >
1.あしたの人事の話をしよう
~夏冬賞与がアンカリングになって転職が不幸に~
2.適正人員を管理するための6つの着眼点
~管理職比率を点検しよう 3~
3.研究者が考える人事マネジメント
~明日から実践できる業績向上へ向けた研究者へのアプローチ~
4.弊社セミナーのご案内 9月開催
~東京・大阪開催『実践的幹部育成の仕掛けづくりセミナー』~
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1.「あしたの人事の話をしよう」メルマガ編
~夏冬賞与がアンカリングになって転職が不幸に~
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このコーナーでは、セレクションアンドバリエーション 代表 平康の
ブログ「あしたの人事の話をしよう」の内容を一足早く配信します。
当記事は、メルマガ配信の1週間あとにブログでも公開されます。
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クライアントの人事部門と、採用の件について話していて、不思
議な感覚におそわれました。
その会社では年俸制の人事制度を採用しているのですが、一部の
求職者がものすごく不安がるということなのです。
その際にはこんな感じのやりとりがされるそうです。
人事部 「弊社では給与について年俸制としています。年俸を12
か月で割った金額を毎月お支払いします」
求職者 「はい」
人事部 「賞与は業績賞与として、年度末に支給します。業績に
応じて支給するので、ゼロのときもあります」
求職者 「はい」
人事部 「何かご質問は?」
求職者 「……あの……ホームページには賞与あり、って書いて
あったんですが……夏と冬の賞与は何か月くらいですか?」
人事部 「え? いえ、ですから弊社では業績賞与を支給してい
ます。だから夏冬には賞与はありません」
求職者 「え???賞与って夏と冬に払われるものじゃないんで
すか?業績賞与って夏冬に支払われるものじゃないんですか?」
人事部 「ですから弊社では年俸制で、一般的な会社の賞与も毎
月に分けて支払っています。業績賞与とは、会社業績に応じて支
払われる、約束していない報酬のことです」
求職者 「え?????私が未経験だから夏冬賞与がないんです
か?」
人事部 「……違います。年俸制で、12か月に割っているんです」
求職者 「??????????????」
もちろんこの求職者が悪いわけではないです。
単純に、そういう会社しか知らないから、異なる制度を理解でき
ない、というだけのことです。この会社でもしっかり説明するこ
とで理解はしてもらったそうです。
ただ、怖いのはこれがアンカリングになっていることです。
アンカリングとは、心理的契約、と言い換えてもよいもので、つ
まり「これはもらって当然」というどっしりした錨(アンカー)
が下ろされている状態です。
仮に転職前の年収が500万円(夏冬賞与あり)の人に、年俸600万
円(12分割)を提示したとします。
この時、転職前の年収が月給30万円、夏賞与70万円、冬賞与70万
円だったとします。
それが転職によって、月給50万円だけになるわけです。
年収として100万円増えているので、圧倒的に得な転職です。
さらに言えば、経営状態にかかわらず年俸は支給されるので、安
定もしています。転職前の状態だと、最悪の場合賞与をカットさ
れたら年収は360万円になってしまうからです。
けれどもこうして採用した人が、一般的な夏冬賞与を支給される
時期に不満を漏らすことが多いそうです。
「前職では夏冬とも2か月ちょっとの賞与をもらえたのに、今は
賞与がない」
という不満です。
いや、今のほうが年収としても増えているし安定しているでしょ?
と言っても、心の底の方にある不満がどうしても解消されないそ
うです。
この状態では、2種類のアンカリングが起きています。
1つ目は、夏と冬に賞与をもらうのが当然というアンカリング。
2つ目は、転職して増えているはずの50万円の給与は、自分がもら
って当然の金額だというアンカリングです。
人間心理としては理解できる状態ですが、このような状態にある
と会社も個人も不幸になります。
こうなってしまった求職者は、やがて居場所をなくして去るしか
ないのかもしれません。
なんとももったいない話ですが、皆さんの周りにこんな場面、あ
りませんか?
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2.制適正人員を管理するための6つの着眼点
~管理職比率を点検しよう 4~
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このコーナーでは、弊社コンサルタントの清水が「月刊人事マネジメ
ント」で連載している「データで確認!人員構成6つの着眼点~望ま
しい組織構造と適正バランスに近付くヒント~」の内容を凝縮してお
届けします。
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□管理職が増加することで発生する問題
ここまで管理職比率について述べてきましたが、管理職比率が高
いとどのような問題があるのでしょうか。想定される問題は次の
3つです。
1.組織レベルが低下する
通常管理職は組織の業績を向上させる、あるいは維持することを
役割としています。そのために、職場環境の整備や部下育成をし
ています。しかし管理職適性のない人が管理職になってしまうと、
業績が下がり、また部下の能力も上がりにくく、結果として部署
全体のレベルが低下してしまいます。
2.無駄な人件費が増加する
管理職が増えるということは、人件費が増加するということです。
管理職は時間外手当がないため、一般社員が長時間労働をすると、
管理職の給与を超えてしまうことがあります。こうなってしまう
と管理職に魅力がなくなってしまうため、逆転現象を解消するた
めに管理職の給与を引き上げます。そのような中でむやみに管理
職を増やしてしまうと、思いもよらない人件費の増加に繋がる恐
れがあります。
3.法令違反にあたる
ただ管理職にしたらかといって、時間外手当の支給対象外になる
とは限りません。法的な管理監督者とは、経営を担う役割を持ち、
組織に時間管理をされず、その地位にふさわしい処遇がされてい
るといった要件が必要です。時間外手当削減のために、以上の要
件を備えていない人を管理監督者として配置すると、明らかな法
令違反となってしまいます。
参考URL:労働基準法における管理監督者の範囲の適正化のために(厚労省)
https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/dl/kanri.pdf#search=
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3.理系研究者が考える人事マネジメント
~業績向上へ向けた意見交換による研究者の能力開発~
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このコーナーでは、弊社コンサルタントの吉岡が、理系研究者の視
点から研究者の人事マネジメントについて考えていきます。
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前回まで、「業績=能力×モチベーション」の考えを参考に、モ
チベーションを向上させる取り組みを紹介しました。
今回から研究者の能力開発へ向けた取り組みをご紹介します。
具体的な施策は複数ありますが、その一つに社内他部署との意見
交換の機会を与える取り組みがあります。
ある企業では、各研究者に他部門の従業員の前で定期的に研究内
容を発表し、意見交換する機会を与えることで能力が飛躍的に向
上しました。
この取り組みでは、各研究者に他部署から新たな考え方を得る機
会を与えているわけです。
裏を返せば、研究部門では専門性や機密性が高い故に外部と接す
ることが少なく、考え方が硬直化しやすいということです。
それゆえにこそ、他部署との意見交換の機会を与えることは非常
に有効な方法となるのです。
研究者の専門性が高いため、能力開発においても難しく考えてし
まうかもしれません。
しかしながら、研究部門という特殊な環境から考えていけば、能
力開発に有効な新たな取り組みが見つかるかもしれません。
一度考えてみてはいかがでしょうか。
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4.弊社セミナーのご案内 9月開催
~東京・大阪開催『実践的幹部育成の仕掛けづくりセミナー』~
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□■□東京・大阪開催『実践的幹部育成の仕掛けづくりセミナー』のご案内□■□
2019/9/11(水)14:00~17:00 大阪(AP大阪梅田東 Jルーム大阪)
2019/9/20(金)14:00~17:00 東京(立命館キャンパス 教室2)
会社を成長させる幹部像を示すだけでなく、幹部を育成する実践的
仕掛けまで踏み込んで解説します!
【第一部】組織の遺伝子は幹部の行動で決まっている
講師:平康慶浩(セレクションアンドバリエーション 代表取締役)
【第二部】実践的な育成の仕掛けづくり
講師:山本 遼(セレクションアンドバリエーション シニアコンサルタント)
★詳しくはこちら⇒http://www.sele-vari.co.jp/seminar/1909.html
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セレクションアンドバリエーション株式会社
メルマガ(2019年9月2日配信)
発行元:セクションアンドバリエーション株式会社
(東京オフィス)
東京都港区南青山2-2-15 ウィン青山1403
(大阪オフィス)
大阪市西区京町堀1-4-9 京町橋八千代ビル3階
https://www.sele-vari.co.jp/
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ご意見・ご感想は info@sele-vari.co.jp までご連絡ください。
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